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‐【宅建試験】民法の意思表示についてのお勉強‐

【宅建試験】民法の意思表示についてのお勉強

宅建の出題は権利関係、法令上の制限、税・価格の評定、宅建業法、免除科目の五つのカテゴリから出題されるようです。

今回勉強をするのは権利関係です。というよりは当分権利関係のお話となります。

権利関係からは例年14問出題されているようです。50問中14問なので結構ウェイトを占めます。ただ権利関係といっても出題範囲が広いため全てを覚えてどうにかするっていうのは当方のように頭のよろしくない人間にとっては酷なものです。そのため要所要所絞りながら勉強する形を取ろうと思います。

出題は民法から10問、借地借家法から2問、建物区分所有法から1問、不動産登記法から1問らしいです。

まずは一つ目の意思表示に関してから。
民法の部分ですね。この手の問題は苦手です。登場人物がどんどん出てくるんで意味が分からないんです。
AとかBとか、善意やら悪意やら有過失やら無過失やら、もっとわかりやすい名前にして欲しいものです。これは宅建の試験であり語学力の試験じゃないわけですからね。
まぁその程度が理解できない人に資格はやらないってことなのでしょうが。そのため頑張るしかないのでしょう。

さて、意思表示とは一体何なのか確認していきましょう。

意思表示とは、一定の法律効果の発生を欲する意思を外部に表示する行為である。
売買契約は売り主の「売ります」という意思表示と、買い主の「買います」という意思表示が合致することで成立します。
でもこの意思表示に問題がある、例えば騙されたり脅されたりして意思表示をした場合や、本心では売る意思がないのに冗談で「売ります」と意思表示した場合はどうなるのかという部分を考えていきます。

相手方による詐欺や強迫の場合

例)Aは契約相手のBに騙されたり脅されたりしてBに土地を売る契約をしてしまった。この場合Aは契約をなかったことにできるのか?

人を騙して意思表示させることを詐欺、人を脅して意思表示させることを強迫といいます。
AB間の売買契約は一応有効に成立する。Aは土地を売る意思を持って売ると表示しており、Aの意思と表示には食い違いがありません。しかし詐欺や強迫による意思表示が有効ではAが土地を手放さなければならないのは気の毒。そこでBの詐欺または強迫により意思表示をしてしまったAは契約を取り消すことが出来る。契約を取り消すとははじめから契約がなかったこととなり、Bに移転した所有権はAに戻る。

このように詐欺や強迫によってされた意思表示は取り消すことが出来るってことです。まぁ当然のことですよね。飲み屋のねぇちゃんに「シャンパン頼まないとぶっ殺すぞ」と言われて仕方なく頼んだ場合はその契約は無かったことに出来るってことなのでしょう。

第三者による詐欺

例)Aは第三者Cに騙されてBに土地を売る契約をしてしまった。この場合、Aは契約を取り消すことが出来るのか?

Aは騙されているためかわいそうだから契約の取り消しは認めてあげたい。しかし相手方であるBは騙したわけではないので土地が手に入ると期待しているBにも配慮が必要。そのためBが事情を知っている(Cが騙したことを知っている)場合にはAの契約を取り消すことができるが、Bが事情を知らない場合はAの契約は取り消すことができない。騙したCが悪の根幹ではあるものの、騙されたAもうかつだったわけで、そのようなAよりも事情を知らないBを保護すべきという考えからこのような答えになる。

Bが善意の場合はAの契約取り消しはできない。
Bが悪意の場合はAの契約取り消しが出来る。

悪意とは事実を知っている人。善意とは事実を知らない人。今後も善意無過失とか善意有過失とかいろいろ出てきたような気がします。客引きに3000円ぽっきりと言われて着いていったら高額請求された。騙したのが客引きという状態の場合、その金額は払わなければならない。これは善意になりますよね。善意無過失、いや、善意有過失ですかね。客引きと店が共謀して騙した場合はそのお金は払わなくてよいってことでしょうか。でも有過失ですよね。

詐欺取り消しと第三者との関係

例)契約の相手であるBや第三者であるCに騙されてAがBに土地を売却し、さらにBがその土地を善意の第三者であるDに転売した。その後Aが契約を取り消した場合、AはDから土地を取り戻すことは可能か?

Aは善意のDから土地を取り戻すことはできません。Aも騙されたわけですがその事情を知らないDを保護すべきという考えがあるからです。ただDが悪意だった場合は保護する必要がないため取り消しが可能となる。

詐欺を理由とする取り消し。第三者が絡む場合、

第三者が善意の場合はAの契約取り消しはできない。
第三者が悪意の場合はAの契約取り消しが出来る。

誰が一番かわいそうな人かで取り消すことが出来るかどうかが決まるみたいです。
当方は日常的に「かわいそうな人」なんですが、誰も助けてくれません。

第三者による強迫の場合

例)Aが第三者のCに脅されてBに土地を売る契約をしてしまった場合Aは契約を取り消すことが可能か?

第三者による詐欺の場合とは異なり脅されたAは相手方Bが善意悪意に関係なく常に取り消すことが出来る。詐欺の場合は騙されたAの落ち度も考慮されるが強迫の場合は勝手が違うってことなのでしょう。Bよりも脅されたAを保護すべきという考えに基づいています。

第三者の強迫による契約は取り消しが出来る。詐欺の場合と違って落ち度がないからということです。3000円ぽっきりって言われて着いていって騙されたという場合、ついていった当方にも落ち度があるが、強迫されて強引に連れてこられた場合、取り消すことが可能ってことですね。

強迫取り消しと第三者との関係

例)契約の相手方であるBや第三者であるCに脅されてAがBに土地を売却し、さらにBがその土地を第三者Dに転売した。その後Aが契約を取り消した場合、AはDから土地を取り戻すことができるのか?

Dの善意、悪意に関係なくAは取り戻すことは可能。つまり強迫による契約は基本的に取り消すことが出来るということなんでしょうね。

心裡留保

例)Aは冗談半分でBに対して「土地を売る」と言った。この場合Aは土地を引き渡さなければならないのか?

このような場合、真意ではないことを自分で知りながら意思表示をしています。この状態を心裡留保といいます。Aは売る意思がないのに売ると表示しています。つまり表示に対する意思がないわけですので無効ということになります。これが民法の基本的な考えです。しかし無効となればBは土地を手に入れることはできません。そもそも冗談半分で意思表示をしていたAに落ち度があるわけでそのような人を保護する必要は無く、真に受けてしまったBを保護すべきでしょう。

そのためBが注意を払っていたが冗談とは気づかなかった、つまり落ち度がない(善意無過失)の場合はBを保護し契約は有効となり土地を引き渡さなければならない。反対に冗談であると知っていた(悪意)または冗談だと気付いていなかった物の注意が足りていなかった(善意有過失)の場合はBを保護しない。つまり契約は無効と判断する。

Bが善意無過失の場合は契約は有効となり土地を引き渡さなければならない。
Bが悪意または善意有過失の場合は契約は無効。土地を引き渡す必要がない。

心裡留保に関しては「カバチタレ」か「ナニワ金融道」か何かで見た気がします。
嘘ついたら針千本飲ますってやつも心裡留保。おにぃさん3000円ぽっきりってやつも心裡留保。
今年20歳なんですーっていうのも心裡留保。おにいさんチョーイケメンってのも心裡留保。

当事者間の虚偽表示

例)Aは借金を返さずにいたところ、債権者Cから土地の差し押さえを受けそうになった。そこで自分の土地ではないように見せかけるため知人Bとあたかも売買契約があったかのように嘘の契約をした。この場合のAB間の契約は有効か?

相手方と通じて虚偽の意思表示をすることを虚偽表示といいます。虚偽表示による契約は無効。AのみならずBにも表示する意思がありません。Aは当然のことBも保護する必要がありません。

第三者との関係の虚偽表示

例)AB間の虚偽表示によりB名義にした土地をBが善意のCに転売した。この場合AはAB間の契約の無効を主張してCから土地を取り戻すことが出来るのか?

所有権を持っていない者から(無権利者)所有権を取得することはできない。
虚偽表示による契約は無効だから土地の所有権は一度もBに移転していない。Bはそもそも無権利者。つまりはCはBから土地を変えるはずもなくCも無権利者という扱いになる。しかし、AはCから土地を取り戻すことができない。その理由は虚偽契約をしたAよりも事情を知らなかっCを保護すべきだからという考えがあるから。民法の基本的考えであれば土地はAに戻るが、このケースではAは善意の第三者Cに対して虚偽表示による無効の効果を対抗できないとしている。当然ですよね。AもBも悪人なわけですので。でも、Cが悪意の場合は民法の基本的な考えに基づくためAは土地を取り戻すことができます。

※第三者が保護されるためには善意であればよく、無過失有過失は関係ありません。そのため登記されているされていないに関係なく、第三者を保護します。

※第三者とは、虚偽表示による契約の目的物について新たに売買、賃貸借、抵当権の設定、差し押さえなど法律上の利害関係人のことをさします。虚偽表示によりA所有の土地がBに売買され、その土地の上にBが建てた建物を借りただけのCやBの債権者ではあるがその土地を差し押さえていないCはそもそも第三者にあたりません。

虚偽表示による意思表示無効。。第三者との関係は、

第三者が善意の場合土地を取り戻すことができない。
第三者が悪意の場合取り戻すことが出来る。

転得者との関係の虚偽表示

例)AB間の虚偽表示によりB名義にした土地をBがC(第三者)に転売し、さらにCがD(転得者)に転売した場合、AはAB間の契約の無効を主張してDから土地を取り戻すことが出来るのか?

転得者Dが善意であればAはDから土地を取り戻すことができない。虚偽契約をしたAよりも事情を知らないDを保護すべきだから。また転得者が悪意だったとしてもCが善意であればAはDから土地を取り戻すことができない。善意の第三者は有効な意思表示と扱われその意思が継承されるということに。

第三者が善意、転得者が善意の場合は土地を取り戻せない。
第三者が善意、転得者が悪意の場合は土地を取り戻せない。
第三者が悪意、転得者が善意の場合は土地を取り戻せない。
第三者が善意、転得者が善意の場合は土地を取り戻せる。

でてきましたねー。第三者D。人数が増えるとややこしくなるんですよね。

錯誤

例)A所有の土地をBに売る契約においてAは甲土地を売るつもりが勘違いで乙土地を売ると意思表示をしてしまった。この場合はAは契約をなかったことにできるか?

勘違いで意思表示をすることを錯誤といいます。勘違いで売るつもりも無い土地を売ると意思表示してしまったAはかわいそうなので契約の向こうを主張することができます。ただここは取り消しではなく無効となります。甲土地を売りたい(意思)と乙土地を売ります(表示)に食い違いがあるため。ただBが騙したり脅したりしているわけではないため当然Bのことも配慮しなければならない。そこでこのようなケースでは、勘違いしなければ契約をしなかったであろうと言えるような契約の重要な部分に錯誤がある場合(=要素の錯誤がある場合)にのみ無効とする。例えば売却金額をほんの少し間違えた程度では要素の錯誤とはいえないので無効とはならない。しかし売買目的となっている土地の取違いは契約の重要な部分であるため無効にできる。
しかしそもそもがAの勘違い。その間違いについて重大な過失(重過失)がある場合は無効の主張はできない。当然Bを保護するため。

錯誤無効の主張が認められるためにはBのことも配慮した上で「要素の錯誤があり」「重過失がない」という二つの条件をクリアしなければならない。
※取り消しではなく無効。たぶんこれ重要だと思う。

錯誤無効の主張権者

例)上記の例において勘違いをしたAではなくBが契約の無効を主張することはできるのか?

本来無効は誰でも主張できるというのが原則です、しかし錯誤無効は勘違いで意思表示をした者(=表意者)を保護する制度です。そのため表意者が無効を主張しない以上、相手方や第三者が無効の主張をすることは原則許されないこと。ただし、表意者の債権者が表意者に対する債権を保全する必要があり、表意者自身が錯誤を認めている場合には表意者自ら無効を主張する意思がなくても、表意者の債権者は錯誤による無効が主張できる。

第三者との関係による錯誤

例)A所有の土地をBに売る契約においてAは甲土地を売るつもりが勘違いで乙土地を売ると意思表示をしてしまった。その後Bが乙土地を善意のCに転売した場合、AはAB間の契約の無効を主張しCから土地を取り戻すことが出来るのか?

錯誤無効の主張が出来るのはその錯誤が契約の重要な部分に関するものであって重過失がない場合。つまり、錯誤無効が主張できる者は気の毒な人。そのため善意の第三者よりも錯誤による意思表示をした者を保護すべきである。したがってAはAB間の契約の無効を主張、Cの善意・悪意に関係なく常にCから土地を取り戻すことが出来る。

動機の錯誤

例)Aは今売却すれば税金がかからないと信じて、自己所有の甲土地をBに売却したところ、それはAの勘違いであり実際は税金を納めなければならなくなった。この場合、AはBに対して錯誤無効を主張して契約がなかったことにできるのか。

Aには甲土地を売ろうと思った動機に勘違いがある(動機の錯誤)。動機の錯誤による無効を認めてしまうと、Aの動機を知らないBがかわいそう。またAは動機の錯誤があるにせよ甲土地を売ろうと意思表示をしている。意思と表示に食い違いがないため動機の錯誤は原則無効とならない。

ただし、Aが動機を明示的(言葉で)または黙示的(態度で)表示し、その動機が契約内容となった場合でかつ要素の錯誤があるときは錯誤無効となる。

「最後までできる」と錯誤し、一緒にホテルへ。しかし話を聞くと最後までできない。これは錯誤になりますよね。しかし動機の錯誤であれば相手の方がかわいそう。このような場合、明示的または黙示的表示をすれば、勘違いをなくせるってことですね。つまり客引きについていくとき「最後までを当方は目的とし、ここに明示的表示をします」と告げればそこに錯誤があった時契約の解除ができるわけなのでしょう。

公序良俗違反

例)人殺しの依頼、覚せい剤の譲受けの見返りとして土地建物を譲る契約をした場合、この契約は有効か。

民法では個人の自由な意思を尊重する立場から契約は自由に行うことができます。しかし公の秩序または善良な風俗に反する契約、社会的妥当性を備えていない反社会的な契約の実現は法が手を差し伸べる必要は無い。したがって公序良俗に反する契約は無効。この無効は善意の第三者にも対抗できる。愛人契約とかは公序良俗に反するってなりますよね。愛人契約を結ぶ代わりに土地を譲るっていうのは無効ってことですね。一万円払ったら最後まで…ってやつも公序良俗違反なんでしょうね。これも無効です。基本的に当方は公序良俗に反した生き物なんだと思います。

契約における意思表示は「かわいそうな人」を救済するというのが基本的な考え方。A、B、Cさん、そして当方の中で誰が一番かわいそうでしょうか?という設問に答えていけばクリアできそうですね。当方が購入したテキストには法律用語があまり出てきてないっぽいです。基本的なことが分かっていれば小難しい言葉は知らなくてもよいってことなのでしょう。こっちの方が当方としては勉強しやすいです。ただ意思表示だけでこんなに長くなってしまいました。恐らくこんな文章がまだまだ続くと思いますが、当方が宅建を合格するためです。ちょっとご協力ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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Author:小鳥遊々
   (NOMA TAKANASHI)

山林

千葉に山林を購入しました。
小屋暮らしをするため、土地持ちホームレスを目指し開拓中

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