【台湾のヤクザマンション】ヤクザの巣窟「三重２９街」
台湾は日本人の海外旅行先で上位にいる観光地です。そのため台北の中心地では日本語をよく耳にします。沖縄のちょっと先にある台湾。そんなわけで多くの日本人が滞在しているようです。
台北駅のあたりのホテルに泊まるのが一般的なのでしょうか。しかしホテル代が結構高いんです。円安に物価高。そして感染症明けによる海外旅行者が多く台北に集まるもんだからホテル代が高騰しています。
そのため中心地の宿に宿泊できず淡水河を渡った三重区のホテルに泊まっています。
なんとなく足立区っぽい感じ。下町っぽい雰囲気があります。地価が安いからかホテル代も多少安いです。その割にはそこまで離れているわけではありません。バスの使い勝手がよく繁華街の西門までは５分くらいで行けるんです。ちょっと治安が悪そうな雰囲気があるだけ。
なんとなく足立区っぽい感じ。
ちなみに宿泊しているホテル入り口には大人のおもちゃが売ってます。ホテルっていうかほぼラブホ的なヤツ。おそらく連れ込み宿としての機能もあるのでしょうね。このあたりにはそういったホテルが多くあるようです。
こちらのホテルなんて名前がそのままズバリのラブホテル。私が出せるホテル代はこの程度。早く一山当てて五つ星ホテルでのんびり過ごせるようになりたいです。
このように三重区は少しばかりディープな雰囲気がある街なんです。そもそも三重区はかつてヤクザの巣窟と言われていた地域だったようです。
なんとなく足立区っぽい感じ。
こちらは三重区の中心にほど近い場所にある信義公園です。ごく普通の街中にある公園ではなく、ホームレスが多くいるようです。
日本も公園や新宿駅のガード下でホームレスを見かけることがありますが、台湾も同じように駅前や公園などにホームレスが住みついているようです。
公園脇に捨てられた酒瓶。純米酒と書かれてありますがこちらは白酒です。アルコール度数は２２度。台湾人は下戸が多いってことでしたが明日の行く末を見失った人は万国共通で酒におぼれるようです。
ちょうどこのあたりが三重区の中心でしょうか。こちらは天台広場というショッピングモールでゲームセンターが併設されています。
このモールの裏側にはかつてヤクザの巣窟があったそうです。
三重区正義南路２９号にある通称「三重２９街」、建物名は「望得富大廈」。１９７６年に建てられたビルで築５０年ほど。築年数が古いのもあるのでしょうが管理されていないからかだいぶ朽ちています。
建てられた当初は一階に店舗がある商業住宅マンションだったそうですが路地裏のため経営が難しくなったようで空き家が目立つようになりました。その結果暴力団が集まるようになりスラム街になっていったそうです。
ほぼ台湾にあるヤクザマンション。
ここでは傷害事件や麻薬事件が頻繁に起きており台湾の九龍城砦と言われていたそうです。ただこの状況を憂い、行政がスラム排除に乗り出します。２０１６年に行政が改善対策を実行しました。それによりスラムは排除されたとのことですが、まだまだ懸念材料は多くあり犯罪者や薬物の売人が出入りしているんだとか。人の気配はありませんが重い空気が流れています。
大阪の人が「西成なんか行かへん」っていうのと同じように地元の人は２９街に近づこうとは思わないのでしょう。
建物の中は獣の糞の臭いがします。ネコがいるのかそれともネズミの糞の臭いか。結構きつめの臭いがして衛生的ではない感じ。
近年２９街はイメージ払しょくのためリノベーションを目指しているようですが現段階も何も変わっていません。
この界隈は少し殺伐とした感じがあります。昔の台湾っぽい（昔の台湾知らないけど）。ごちゃごちゃとしていますが人間味のある街並み、まさに足立区っぽい感じ。治安は悪いけれどそこで生きる人たちが精いっぱい生きているんです。
こちらは大同市場です。ローカルの市場で地元の人しか来ないようなところ。都市部からさほど離れていないけれど三重では台湾の濃ゆいところが味わえます。ちょっと治安が悪そうな空気感がありますが日中であれば多分大丈夫です。
三重区は中国からの移民が住みだしたそうですが１９５０年以降は台湾南部から仕事を求めてきた人が移住した場所だったんだとか。その当時は淡水河に橋がなかったのでしょう。近いのに遠い三重区だったので家賃が安かったんだとか。
ちなみに南部から台北に移住してくる人のことを「北漂族」と呼ぶそうで、このあたりは多くの南部の人が住んでいるのでしょう。
こちらは正義南路の南側、環河南路との交差点です。台湾でも正方形の建物を「豆腐ハウス」と呼ぶようで四角い建物が軒を連ねていたそうです。その建物で行われていたことは売春で、このあたりは私娼窟だったようです。
こちらには空軍三重一村って施設があります。こちらには第二次世界大戦時に日本軍の高射砲陣地があったそうです。終戦後は中華民国空軍の宿舎として使われたんだとか。兵士の性欲管理は軍部の務め。三重にあった私娼窟は台湾防衛に役立っていたのでしょうね。
そもそも日本軍が私娼窟を誘致したっぽい！
ヤクザがいたから私娼窟が成り立っていたのでしょう。私娼の管理はヤクザの務め。
しかしそれらの建物は１５年前に取り壊されてしまいました。台湾も日本と同じようにデリバリータイプの店になっているようです。
ちょうど私はほぼラブホみたいなホテルに宿泊しています。つまりこれは、利用すべきってことではないでしょうか！
三重区では大日本帝国が残した遺産を味わえるようです。
【台湾のヤクザマンション】ヤクザの巣窟「三重２９街」
フレーバービールが多い台湾のお酒事情
淡水河に浮かぶ忘れ去られた無人島「中興台北島」
台湾にあるフィリピン「台北リトルマニラ」でピンパブを探せ！
【台湾三大置屋】萬華にあるおじいちゃんのスタバ「萬華阿公店」
高齢化社会だからできた台北駅近くの小さなインドネシア
同性婚が認められた虹色の街 哈日族が多い台湾の渋谷「西門町」