KONAアイランドセルツァーはアマレットを薄めた味
第三のビールが値上がりました。私の最後の砦であったビールテイストのアルコール飲料が増税の的となったのです。
最近はなんちゃってビールばっかり飲んでいましたからね。たまに店でちゃんとしたビールを飲むと味の差を感じます。
やっぱりビールと第三のビールって別もんなんだなぁ。と。
第三のビールは増税、普通のビールは減税したとしてもなんだかんだで第三のビールのほうが安いのでしょう。そのためこれからも第三のビールを選ぶことになりそうです。
普通のビールを買わなくなって久しいですが、最近はクラフトビールを買うようになりました。やっぱり発泡酒では物足りなく感じているのでしょう。飲むのはもっぱら苦みの強いインドペールエール。日本の四大ビールメーカーもクラフトビールを出していますが、インドペールエールは今のところ出ていません。私のようなバカ舌にはアレくらい刺激の強いものじゃなきゃダメなんでしょう。
新しいビールがあればとりあえず手に取ってみる。そんな感じでいろんな酒に手を出すのですが、酒造免許の取得要件が緩くなったことから近年は新しい醸造所・蒸留所が増えています。とくに小規模のブルワリーが増えており、目新しいものを見つけては買ってしまいます(ちょっと高いのがしんどい)。
ちなみに昨年の新規酒造免許取得者は298。過去10年の累計で1700も新規の酒造ができてるのです。新しい酒が出たらやっぱり飲むべきでしょ!
沈黙の臓器と呼ばれる肝臓も悲鳴を上げるレベル。
とくにコロナで宅飲み頻度が増えましたからね。家で飲む方が安いってこともあるので居酒屋とかバーに行く機会はなくなりました。その代わり、新しいお酒に出会う機会は増えました。
こちら、安売りしていたので買ってみました。「コナ アイランドセルツァー(KONA Island Seltzer)」ってお酒です。
コナビールってメーカーが製造していますがこちらはビールではありません。発泡性のお酒ですが酎ハイとも違います。こちらのお酒はサトウキビのお酒です。
サトウキビのお酒はラム酒や黒糖焼酎、ピンガがあります。でもそれらは蒸留酒です。
この「コナ アイランドセルツァー」は醸造酒。つまり日本酒やビールと同じ類いの酒なんです。
サトウキビの醸造酒。以前から気になっていました。
酵母と砂糖があれば個人でも簡単に作れますが、酒税法で禁止されているので作るわけにはいきません。そのため市販品を探していましたが、蒸留酒はあれど醸造酒がないんです。おそらくあまりおいしくないのでしょう。
お酒の原料は糖を発酵させて作ります。お酒の味は糖分以外のたんぱく質やミネラルに影響されるのでしょう。日本酒には米の旨味が、ビールには麦芽の旨味が味に作用するのでしょう。しかし砂糖は純度の高い糖です。そのため醸造しても味に特徴がないのでしょう。まずくはないが魅力的な味ではないので売れない。だから市場にでまわらないと私は考えています。
でもこのように製品化されています。
こちらの製品、トロピカルパンチとも書かれてあります。
説明書きにも「南国のフルーツパンチ」を表現したさわやかな南国フレーバーって書いてあるんです。
つまりはそのまま砂糖醸造酒では美味しくないんでしょうね。
とくに果汁などは入って無く、香料だけのようです。原料はケーンシュガー、つまりサトウキビから作られた製糖です。
ちょっと違うけど私の求めていた砂糖醸造酒です。早速ですが飲んでみましょう。
色は透明で発砲しています。エナジードリンクっぽい香りがします。近いのはリポビタンD。おそらく香料の香りなのでしょう。そして近年はエナジードリンク人気があるのでそちらに近づけているのかもしれませんね。
味はまずい。
と思ったのですが、飲んでいるうちに美味しくなります。
砂糖醸造酒と聞いてイメージするのは砂糖の甘みです。そしてトロピカルパンチって書いてあるんだから甘いトロピカルジュースをイメージしちゃいますよね。
でもぜんぜん甘くない。
もちろん多少の甘みはあるんです。でも想像する甘みはゼロ。
そのため一口めは少しびっくりしました。麦茶だと思って飲んだら麺つゆだったみたいな。麺つゆは本来美味しいものです。でも麦茶だと思って飲むと吐き出します。アイランドセルツァーも口に入れた瞬間は「まずっ!」ってなりましたが飲み続けているとわるくないんです。
甘みは弱く、飽きない味です。味が近いのはリキュールのアマレット。杏仁豆腐っぽい味がします。アマレットを炭酸で薄めたような味わい。それだけ聞くと微妙な味のように思えますが、この薄味がちょうどよい感じなんです。
コナってことはハワイのお酒でしょうかね。国内で販売されたのは去年の6月だったようです。低糖でヘルシーさが人気でアメリカでブレイクしたそうです(本当にブレイクしたのかは不明)。そもそも酒飲んでヘルシーって言ってる奴の気が知れないです。
正直なところを言えば「焼酎でよくね?」となりますが、アルコールは大丈夫だけど蒸留酒は苦手って人は一定数います。とくに焼酎がダメな人は多いです。そういう人には相性がよいのかもしれませんね。甘くないってのも高評価なのでしょう。最近は甘くないレモンサワーも増えましたが、酎ハイやカクテルは基本的に甘いものが多いです。ビールは飲めないけどお酒は飲みたい、でも甘いのはイヤって人には最適かもしれませんね。
正直に言うとスゲー旨いわけではありません。でも飲んでも飽きない味なんでずっと飲んでられます。
しかし円安のこの時期、アメリカの製品は高くなりますよね。これだったらストロング何某を手に取るのでしょう。