山林生活

テキーラだけどテキーラじゃない!ポルフィディオ アネホ

テキーラだけどテキーラじゃない!ポルフィディオ アネホ

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死ぬまでにいろんな酒を飲みたい。
昔は大酒飲みで朝まで飲み続けられる身体でした。しかし年を追うごとに酒量は低下。今ではビール一本あれば十分な身体となっています。どうやら肝臓が悲鳴を上げているようです。このまま以前のように飲めば肝臓病まっしぐらとなるため最近は飲む頻度を控えています。

安くて美味しいお酒があればよい。安い酒でもおいしいのは探せばあります。

【ジャパニーズウォッカ】底辺の酒じゃない「極上 宝焼酎 エコパウチ」
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まだまだ寒い日もありますが少しずつ暖かくなってきました。冬場は寒いのでどうしても行動が制限されてしまいます。でも

最近は甲類焼酎を飲む機会が増えています。ザ・アルコールといった味です。
財布にも優しく、アレンジもできて飲みごたえもある。甲類焼酎の可能性は無限大です。

このように良い酒が見つかればよいのですが探さなければならないんです。
際限なく飲み続けられるのであれば探せるでしょうが、制限のある中では探すことができません。そうなると確実に美味い酒を選んでしまいます。

高い酒は大体うまい。

この考えに行きつきます。値段が高いってことはそれなりに手間暇をかけているのでしょう。ウイスキーも寝かす年数が長ければ味に深みがでて美味しくなります。ビールも使う材料で旨さが変わるのでしょう。つまり高いものはうまいのです。

ってことでこれを飲みます。ポルフィディオです。

二年ほど前に購入していたのですがずっと手付かずのまま置いてありました。酒は観賞するものではなく飲むもの。そのまま放置しておくのはもったいないってことで飲むことにしました。

ポルフィディオの生産地はメキシコ。原料はアガベ(竜舌蘭)です。リュウゼツランを原料にしたお酒といえばテキーラですが、ポルフィディオは厳密にはテキーラにはなりません。

テキーラの定義は

・主原料がアガベであり、限られた地域で採取されるものを使用しなければならない。
・生産地がメキシコで、決められた5つの州で作られたものでなければならない。

これに該当しないものはテキーラと同じ製法で作られていたとしてもテキーラを名乗れないんです。他の地域で作られたものはメスカルと呼ばれています。
これと似たようなのがシャンパンですね。シャンパンはシャンパーニュ地方で生産されたものしか名乗れず、それ以外の地域ではスパークリングワインになります。また黒糖焼酎は奄美地方で作られたものしか名乗れないんだそう。ほかの地域だとラム酒になるそうです。

黒糖焼酎は酒税法が根拠ですが、シャンパンやテキーラはブランド保持のためなんでしょう。ジャックダニエルがテネシーウイスキーと名乗るのも理由はそれなんでしょう。

ポルフィディオに関しては「主原料がアガベで限られた地域で採取」されたものを使用し「生産地はメキシコの決められた州」で作られています。このように条件は満たしていますがテキーラ規制委員会に加入していないためテキーラを名乗ってはダメなんだとか。

要は町内会に入ってないからゴミ捨て場を使わせないってやつと同じです。

そんなわけでポルフィディオは厳密にはテキーラではなくアガベスピリッツって扱いになるようです。

テキーラって罰ゲームで飲むイメージがありますが、罰ゲームで飲むのはホワイトテキーラで焼酎みたいなもの。今回飲むのはポルフィディオ スーパーハリスコ アネホというもので樽熟成をしているため色がついています。ウイスキーみたいなものです。ボトルで定価17000円、実売価格は14000円くらい。昔は7000円くらいでしたが円安も相まってかなり値上がりしてます。
ポルフィディオ・アネホは高級テキーラという扱いで、店で飲むと一杯2000円前後。なかなか気軽に飲める代物ではありません。でも、好きなんですよね。色々なテキーラを飲みましたが、樽の香りとアガベの甘み、かつテキーラの泥臭さのバランスが一番取れているのは今のところポルフィディオです。

ボトルのデザインも秀逸です。ボトルの中にサボテンのガラス細工が施されています。テキーラの原料はリュウゼツランでサボテンとは違うのですが、このビジュアルのせいでテキーラの原料がサボテンだと思われているところがありそうです。

ポルフィディオの瓶は一つ一つ手作りで作られているんだそう。
そしてボトルは再利用のガラスを使っているそうで、コカ・コーラの瓶を溶かして利用しているんだとか。サボテンはセブンアップの瓶を再利用。ポルフィディオができたのは1990年ですがその当時からサスティナビリティへの意識が高いですね。でもリサイクルガラスなのでもろく、割れやすいんです。昔机の上からカーペットの床に落ちて割れたことがありましたが、粉々になりました。

ボトルデザインも他とは違う、テキーラ規制委員会に加盟していない。そのような中で世界的に有名なテキーラを作る。
ポルフィディオの創業者がオーストリア出身の人だったからこれまでのテキーラとは違ったものが作れたのかもしれませんね。

飲み方は何も足さない何も引かないストレート。この一択です。テキーラって飲んですぐに塩とライムをかじる風習がありますが、あればまずいテキーラやクセが強いホワイトテキーラだからでしょう。そんな罰ゲームのような飲み方は適さない。ポルフィディオは何もいらない。

ただ静かに飲むだけ。

明らかに罰ゲーム用のショットグラス。ポルフィディオはテイスティンググラスで飲むべきですよね。テイスティンググラスを持ってないので今度合羽橋に買いに行きます。

若干昔と味が変わっている気がします。思い出補正もあるのでしょうが、今のポルフィディオは泥臭さが減った気がします。よく言えばとげがなくまろやかになった。悪くいえばテキーラっぽさがなく物足りないといった感じ。けしてまずいわけではなくこちらの方が万人受けしやすいのでしょう。でも個人的には昔の“土の味”がするポルフィディオのほうが好みです。まぁそれでも飲んで鼻を抜ける香りはメキシコの乾いた大地の匂いがします(メキシコ行ったことないけど)。

味が変わったと文句言いつつすぐになくなってしまいました。やっぱり美味しい酒は進みが早いですね。ボトルは捨てるのもったいないので取っときます。

ロバート・デ・ニーロも愛したといわれるポルフィディオ。やはり高い酒はいいですね。
でも、ポルフィディオ飲むのはこれが最後になりそうです。次に買うときはまた7000円くらいになった頃でしょうか。少なくとも今の円安状態では手は出せそうにないお酒です。

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