【北天神の元学生街】クラブの街からオタクの街へ「親不孝通り」
本日は博多天神に来ております。
こちらは昭和通り沿いにある交差点舞鶴一丁目です。舞鶴の地名は福岡城の別称が舞鶴城だったことが由来とされており、この界隈は北天神エリアと呼ばれています。
この舞鶴一丁目交差点から北にのびる道、正しくは天神よろずまち通りですが標識には親不孝通りと書いてあります。
親不孝通りの名前はこの道筋にかつて予備校があったのが由来とされています。
この道には九州英数学舘と水城学園予備校の二つの予備校があったそうです。大学受験の予備校としては福岡で有名なところで九州英数学舘はタモリや井上陽水らが通っていたそうです。この二つの予備校は福岡の二大予備校とされ多くの浪人生が集まったそうです。まともに予備校に通う人もいたのでしょうが、なかには不届き者もいたようでゲームセンターや喫茶店に入り浸るようになったそうです。親の金で遊び惚けて勉強もせずに浪人暮らし。このような親不孝者が集まっていたことからいつしかここを「親不孝通り」と呼ぶようになったんだとか。
そのように名付けられたこの街もバブルの頃に変化が訪れます。
東京でもディスコブームがあったように福岡市内にもクラブが誕生しました。1986年11月にマリアクラブというディスコが親不孝通り沿いにできたのです。規模は九州最大級で多くの若者が来店しました。それまでは浪人生の街だったのが居酒屋やディスコ、ライブハウスができ若者の飲み屋街へと変わっていったそうです。クラブマリアはディスコブーム終焉により1997年7月に閉店しましたがこの10年間で相当荒れたのでしょう。
長浜公園わきに交番があるのは親不孝通りの治安が悪化したためなんだとか。1990年代、福岡はどうかわかりませんがチーマーと呼ばれる不良が現れたころです。「悪そうな奴は大体友達」みたいなのが美徳とされた時代。親不孝って名前が魅力的に感じたのでしょう。この時代も親不孝な人が集まっていたようです。しかし以前の親不孝よりも問題な人が多く集まり、街は風紀が乱れ治安の悪い場所となってしまいました。このままではまずいってことで2000年に「親富孝通り」へ名称変更しました。
こちらの建物には親富孝通りの名称が残っていますが、名称があまりにも不評で2017年にもとの親不孝通りにもどしたそうです。
渋谷センター街が2011年にバスケットボールストリートに名称変更したのと状況が同じです。不良が集まる街のイメージを払拭するため名称を変更したのですが、改名をしたとしても根本的な部分を直さなければ意味がありません。結局バスケットボールストリートの名前は浸透せず、センター街とずっと呼ばれ続け、いつの間にかしれっと元のセンター街に戻っています。すくなくとも4年前はバスケットボールストリートだったと思うのですがいつから戻ったんでしょうか。
こんな感じで博多にある渋谷と言っても過言ではない親不孝通り。バブル崩壊とともに町は静かとなりました。現在は親不孝な感じはしません。
こちらはニューハーフショーをやっているショーパブです。
親不孝感が強い!
一応普通のショーパブですが雰囲気はニューハーフが強め。
ほかにもこの界隈にはニューハーフヘルス的な店もあるようで以前とは違った親不孝があるようです。
元々が飲み屋街だったのでクラブやクラブがあります。
とくにディスコブームの流れを汲む親不孝通りは現在も多くのクラブハウスが残っており、ナンパ目的のチャラ箱だけでなく音箱もありここは音が楽しめる街でもあるんです。でもそういった施設が多いってことはチャラそうなやつは大体友達同士で悪さするもんでやっぱり親不孝感はぬぐえません。
そして当然のようにある無料案内所。無料ということは非営利団体、ある意味飲み屋街のNPO法人みたいなとこ。飲み屋街にある無料案内所なので案内されるのは飲み屋でしょうか。この界隈には多くの親不孝な飲み屋があります。
キャバクラやガールズバーなど(通う人も働く人も結構親不孝)。
あまり良いイメージのある仕事ではないですね。どうしても悪い仕事に見えてしまいますが、そういった差別はよくないですね。
職業に貴賎なしというなれど現在の職業には格差や差別があるのが現状です。
実際に性風俗は本質的に不健全と言われる職業です。尊い職業や卑しい職業と差別せず全てを受け入れる世界になって欲しいものです。
どんな仕事でも不幸ではなく卑しくない。すべての職業が尊い仕事なんです。
これは卑しくない職業ではない。
いやらしい職業です(ある意味尊い)。
中洲だけでおさまっていると思ったらここにもあるんですね。そもそもディスコをつくった会社は中洲でキャバレーを経営してました。
元々親不孝な店をやっていたのです。
親不孝通りにも親不孝な店ができたのは必然。思う存分親不孝が楽しめます。
このように親不孝通りは予備校生の街、若者の街、おかまの街、音楽の街とと様々な顔を見せていましたが、それとは違う顔もあるようです。
予備校があったため若者が多く集まる街でした。クラブ好きやクラブ好き、ニューハーフ好きまで、若者の趣味嗜好は様々でした。当然その趣味の中にはオタクと呼ばれる人が好むものもあるのでしょう。この界隈には萌えを推す店が結構あるようです。
いわゆる秋葉系の店。
実際に天神界隈には20年ほど前からまんだらけやアニメイトなどのサブカル系の店が出店しだしたそうです。つまりオタクの街でもあるのです。
これは親不孝感が強い。
まぁアニメや同人誌好きが集まるのは問題ないんです。でも秋葉原の街の変貌をみてください。
元々電気街だったのがゲームやアニメの街へ。そしてなぜかメイド喫茶の街へ。最終的にコンカフェと呼ばれる弱者男性から搾取する店がある街へ変わりました。北天神エリアも秋葉原同様にオタクの街から萌えの街へ、そしてコンカフェができました。
コンセプトカフェって言葉。
コンセプトがあるカフェのような言い回しですが実際は酒が飲めないキャバクラみたいなところって認識で間違いないのでしょう。
中にはキャバクラよりも過激なコンセプトを持っている店もあるようです。
はたして親不孝通りにあるそれらの店が親不孝な商売をしているかは定かではありません。
でもあるはずですよね。
だって親不孝が集まる街ですから!
18歳未満を採用して接客するコンカフェ。
ほぼセクキャバ仕様のコンカフェ。
別料金で裏オプションがあるコンカフェ。
下半身で握手ってサービスをするコンカフェ。
そんな親不孝な店があってもおかしくない。
だってここは親不孝通りですから!