【893】堀之内よりもディープな川崎南町【リアルアウトレイジ】
川崎の風俗街として名をはせているのは堀之内です。関東の中でも吉原に次いで有名なところといってよいでしょう。
吉原はもともと遊廓だったところ、つまり国に認められた売春街だったわけです。堀之内に関してはそうではなく幕府非公認の場所でした。いわゆる岡場所と呼ばれるところで表向きは普通の宿泊施設、でも実際のところは遊女がいるという形式です。暴れ川と言われる多摩川のそばにある宿場町だったため、その当時は結構繁盛したのでしょう。時は経ち近代化へ。戦後遊廓は赤線街というかたちになりました。堀之内は認められざる地域。そのため非合法な青線街へと切り替わっていきました。
てっきり川崎堀之内も遊郭だと思っていたのですが違ったようです。名前から堀の内側、つまり俗世とは離れた場所ということでつけられた名前だと思っていたのですがそうではなかったのですね。
堀之内が遊廓でないのであれば、それ以外に川崎には遊廓があったわけです。本日はその遊廓があった南町のお話をしたいと思います。
お伝えしたように川崎のその手の店のイメージは川崎堀之内です。南町を知らない人も多いでしょう。その手のサイトや雑誌では「川崎堀之内・南町」といった形で連名で紹介されることが多いです。南町も同じ川崎市内、川崎駅からほど近く、川崎駅東口を出て北側が堀之内、南側が南町という位置関係になります。
詳しい場所に関しては、川崎チネチッタの一区画隣りの場所です。
チネチッタは栄えております。映画の街川崎。私は生まれも育ちも川崎でしたが、映画と川崎は全くつながりません。でもそんなチネチッタ川崎はカップルや家族連れでにぎわっております。
平日は大分落ち着いていますが土日や映画の日とかは結構人だかりとなっています。
表通りこそにぎわっておりますが、少し外れればそこは古い川崎を感じることができます。
この道を歩んでいけば、妖艶なる街へとつながるわけです。
こちらが元遊郭のあった川崎南町です。当時は小土呂新地と呼ばれており繁盛していたのでしょうが、現在の南町さびれております。堀之内もそこまで人通りは多くないところですが、こちらはさらに人通りが少ないです。風営法や条例によってその手の店は呼び込みをするとお上にお叱りを受けるため基本的に呼び込みはしておりません。堀之内の場合、呼び込みはしていませんが店先には人がいます。でも南町は全くそのような人がいません。
ちなみにこちらの店は比較的人気店のようです。
京都グループは若いねーちゃんがいてよー。
知り合いの知り合いの人がそんな風に話しておりました。
呼び込まなくても客が来る店。それはそれは素晴らしいところなのでしょう。
そしてこちらは私が人生初めて訪れたことがあるストリップ劇場です。川崎ロック座。まだ健在です。建物は大分年季が入っております。今回平日に南町にお邪魔しましたが、休日のロック座はかなり混雑します。女性客も多くいました。これはエロではなく芸術です。ロック座のストリップは美の追求といった感じ。
南町は特殊浴場がメインです。以前はちょんの間的なところもありましたが現在はほとんどありません。恐らく連れ出しスナック的なところはまだ健在なのでしょう。また飾り窓ではないちょんの間はあるのだと思います。この手の違法風俗は年々減少してますからね。客もいなければ店も営業できないわけです。もうこの手の商売は厳しいんでしょうかね。社会の風当たりは強い。それでいて利用者も年々減少。表立って営業できないのであれば裏街道を歩くしかないが、その裏道も険しい道のり。見つかれば摘発にあう、見つからなければ客足も途絶える。ハイリスクローリターンの業種となってしまいましたね。
こんな感じで南町は堀之内に比べると暗い印象ですが、実はもっとディープなところがあるんです。
私は以前堀之内のあたりに住んでいました。自宅前は性風俗店。玄関開ければ二分で行けるような場所でした。この場所に住む際に、南町あたりの物件も探していたわけです。
不動産屋「この辺はあぶないよ~。コレ。コレがいるから」
と頬のあたりを人差し指で一直線。顔に傷がある人を表現しているような感じでした。
なんのことだろーなー。よくわからないや。
私にはそれの意味が全く理解できず、なんだか街にいちゃもんつける不動産屋もいるんだなぁくらいで考えていました。
そうなんです。南町にはコレがいるんです。実際その手の事務所があり、日常的に人が出入りしています。構成員らしき人も事務所前に待機してます。事務所前は黒塗りのセダン車。
明らかに、コレ。
そんな危険な街なわけです。
そりゃボスネコも街を闊歩するわけです。
声をかけても振り向かず。近づいても警戒すらしない。
川崎南町のネコは肝が据わっています。
その黒塗りのセダン車はボスネコのものですか?それともボスの車ですか?
安全なのか安全じゃないかで分けるとこの地域はあまり安全ではないといった感じです。
川崎の場合、治安の悪いところは結構ありますが、今年初めの発砲事件もこの界隈にある組事務所が関係していたとかいう話でしたので安全ではないのでしょう。もちろんそんなところにカメラを向けることはできず、撮れたのはネコだけでした。もう少しこのあたりの街が歩きやすく、そして活気に溢れると川崎も良い街になるんでしょうけどね。映画館でVシネマみるよりもこっちのノンフィクション見た方が面白いって街になるのを望んでおります。
こんな感じで南町はいろんな意味で危険な街ですが、もっと治安の悪い川崎はほかにもあります。今度また、別の川崎をご案内したいと思います。