飲み明かせ!花園神社大酉祭の楽しみ方
今年は亥(いのしし)年です。子・丑・寅といった具合に毎年干支が変わるように、年だけでなく日にも干支が使われています。11月の酉の日、新宿の花園神社は大賑わいとなります。
そうです。新宿酉の市です。
今年はインドにいる予定でしたが、予定外のことが起きてしまい帰国。そしたら酉の市に行けることになりました。旅の話がズルズルと長引き先月の話が今月になってしまいました。
新宿花園神社の酉の市は町内会がやっているような祭りとは若干違います。子供向けというよりは大人向けのお祭りといった感じでしょうか。一応商売繁盛のご利益があるとかで熊手を買ったり招き猫を買ったりして来年の福を願う祭りなんだそうです。
一度も熊手は買ったことがありませんが、このお祭りは頻繁に行っております。まさに新宿ならではのお祭りといった感じで、そこにいるのが気分良いのです。
お祭りは前日夜が一番良いのですが、本日は本祭の日に来ました。
酉の日に行われるため毎年開催日が変わります。11月は30日まで。十二支なので酉の日が二回あることもあれば三回あることもあります。今年は二回だけの年です。そして平日なので比較的静かです。
とはいっても新宿なので人も多くいます。
定番の綿あめなどからコリアンタウンが近いため韓国料理の屋台も。出店は近隣店舗の人たちがやっているようです。以前は香具師が仕切っていた時期もありました。10年位前までは「去年出所してきた」とかいう香ばしい話も聞けたのですが、今時それをしちゃうとたとえ神社とだとしても問題となるのでしょう。
そのため、そういう人たちはいないということになっているのでしょう。
若干強面の的屋のにぃちゃん...ではなく若めの露天商の男性もいらっしゃいますが、堅気の人なのでしょう。決して盃なんか交わしてないはずです。
警察もちゃんと?境内に本部を立ち上げています。世界的にも有名な東京・新宿の警察本部は波板のトタンでできた家屋でした。でもこれ、容易に動かせそうでもないので土地に定着しているといえるでしょう。そして雨風が凌げるような空間を持っているはずです。目的とする用途に使用できる状態です。ということは固定資産税における家屋と認定し、課税しなければなりませんね。
警察は行政だからOK?神社は宗教法人だから税金かかんないんでしょうか。つまり、勝浦の小屋も社ということにすれば税金かかんなくなるってこと?
ミャンマーまで修行してきました。ということで勝浦で開宗するってのもありなわけですね。
本堂のお参りは大行列となっております。私は比較的花園神社に来る機会が多いです。年明けも来ていますし、大体二カ月に一回くらいはお参りしてるんじゃないでしょうか。別に今日行かなくても罰は当たらないでしょう。本日は少し遠くからお参りしようと思います。
こちらが熊手を売っているコーナーです。熊手を買うと飾るところに困るし処分も面倒です。その程度の作業すらできないんじゃ商売も繁盛しませんよってことなのでしょうが、この手の仏具というか神具とかってやっぱり処理に困るので買わないようにしています。買わなくたって神様はわかってくれるはずなんです。
ここだけは昭和のままです。過去に三回ほど行きました。見世物小屋です。見世物小屋は障碍者や奇形児を見世物にするというのが昔はあったようですが、今はそういうのはありません。そんなことをすれば人権団体が黙っていないですからね。しかしそれで稼いでいた方もいたわけです。そう考えると人権団体が人の権利を踏みにじっていることになります。少し前にドッグレッグスという障害者プロレス団体の興行を見に行ったことがあります。障害を前面に出したプロレスです。ふつうに働くことができないためそこでプロレスをしているという人もいるのでしょう。たしかに健常者より不便はあると思いますが、そうやって生きる道を見つけているわけです。この手の問題は差別問題と同じで根深いところがありますよね。何だかわけわからない団体が出てきたりして余計状況を悪くしているところもあります。
ここの見世物小屋はそういうのではなく、電撃ネットワーク的なヤツです。以前は蛇女という人が蛇を生のまま食いちぎるってやつをやっていましたが今はちょっとかわったようです。今の流行は河童らしいですね。
まだオープンしていませんでしたが演目がちょっと気になります。「発見 美少女生...」生のあとが見えませんが、羊へんの頭の部分が見えております。予想では「着替え」と続き「美少女生着替え」ではないでしょうか。美少女の生着替えを演目に入れちゃうやつ。
これが現代の見世物小屋ってやつです。
数年に一度見に行くのであれば楽しめるでしょう。見に行くのが重要ではなく「行った」という事実がここでは重要なのです。
「オレ、花園神社の見世物小屋行ったことある」
それだけを言うために行くところという感じでしょうか。とくに一年でこの時期しか行けません。来年にでも行ってみることをお勧めします。美少女生着替えがあるのであれば夜にまた来て見に行きたいと思います。
旨そうなものや旨そうでないものまでいろいろあります。ただ祭りですからね。基本的に高いんです。屋台や出店というのは雰囲気を味わうもの。その日常とはちょっと違う雰囲気のために支払う費用なんです。粉モンは原価が安いから~とかいうのは無粋です。
宝釣りなんかもそう。あれに当たりがあるかどうかなんてどうでもいいことなんです。あそこは社会の厳しさというのを学ぶところで一等を当てるところではないのです。「当たり入ってないじゃないか!」なんてことを店員の方に言えば鉛の弾を当てられちゃいます。
バターつけ放題だけどそこに置かれているのはマーガリンだとしても「じゃがバターじゃなくてじゃがマーガリンじゃないか!偽装表示!」なんてことを店員の方に言えば海水に顔つけ放題にされ東京湾に沈められちゃいます。
そういうこと言うのは無粋なんです。そうじゃないんです。ここはお祭り会場。そして神聖な場所なんです。そんな些末なことで目くじらを立てちゃいけません。小指がない人も歯が溶けてなくなってる人もここでは平等に扱わなきゃいけないんです。多少の悪事があったとしてもそこは目をつぶって、商売繁盛と家内安全を願いましょう。
花園神社の魅力はやはりお酒です。ふつうの祭りよりも酒を提供する店が多いのです。祭りといえば生ビールや日本酒とかですが、店によってはカクテルを出しているところもあります。そして歩きながら飲み食いをするのではなく、座ってゆっくり食事をする出店が多くあります。ほぼ居酒屋です。昼から飲んでも怒られない、白い目で見られないというのが祭りの素晴らしいところです。
女将「まだやってないよー」
オープン前でした。日中から営業している飲み屋はあります。でもお祭りの飲み屋でも店によって特色があるんです。食べ物とかどうでもいいんですが、やっぱり祭りといえば樽酒が飲みたくなるんです。以前は樽酒を置いてる店が多くありましたが、今年は少ないです。そんなわけなんで日が暮れるまで待つこととしました。
日が暮れると花園神社に来る人が増えます。仕事終わり、学校終わりの人たちが一斉に集まってきます。人が多くなったため警察が交通規制を始めていました。
飲みもいいけどこういう粉モンも旨そうです。
串焼きにビールってのもいいですよね。ただ酉の市は11月。一の酉であればまだ11月のはじめの方なので青空の下で食事ってのもいいのですが、二の酉、三の酉となると夜冷え込みます。理想は熱燗を飲みたいです。
でも祭りの気分を味わうため、青空居酒屋に着席して樽酒を飲みます。
そしてアテは塩で頂きます。樽酒はやっぱりこれに限ります。
しかし何も頼まないというのは流石に失礼なのでもつ煮を注文しました。
やっぱりこういうところで飲む樽酒は美味しいですね。人がかなり多いのでそれがちょっとしんどいですが、祭りっぽい雰囲気は味わえます。
これよりさらに人が増えるのでしょう。全然前に進まないくらいの人です。ここまで多いと屋台で買って食べるよりも座って食べた方がいいですね。というよりお参りしたら近くの飲食店に入った方がよさそうなくらい人が多いです。行くのであれば平日の日中がよいでしょう。日中の場合開いてない店もありますが、やってる店はあるのでゆっくり見ることができます。
ちなみに「美少女生着替え」ではなく「美少女生首」でした。
前夜祭から行くと酉の市はさらに楽しめると思います。祭りは深夜までお店が営業しています。24時過ぎるとその界隈のお仕事終わりの女性たちや元男性だった女性たち、まだ男性だけど見た目が女性の方々、見た目女性だったけど経年劣化で男性化している方などが集まってきます。まさにカオスであり、これこそが新宿といった感じ。席も近いのでお近づきになれるかもしれません。もちろん新宿ということでその手の組織の息がかかった人も大勢いらっしゃいます。そのため羽目を外しすぎるとトラブルに巻き込まれるかもしれませんのでご注意を。
来年は是非新宿花園神社へ。