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ジャイナ教信者、ウソつかないジャナイ!御徒町宝石商街にあるインド

ジャイナ教信者、ウソつかないジャナイ!御徒町宝石商街にあるインド

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本日は御徒町に来ております。

御徒町の地名は徒士(かち)と呼ばれる下級武士が住んでいたことに由来し、江戸の頃は下町の住宅地だったそうです。明治以降は商業地に発展するも東京大空襲により周辺は焦土と化し一面焼け野原となりました。戦後、この辺りには闇市が形成されたそうです。

御徒町と言えばアメヤ横丁ですが、こちらも闇市を経て今の姿になっています。

このように御徒町駅の北側、上野までの道のりは戦後から続く商業地があります。

わたしが本日行ったのは御徒町の南側です。

この道の名はルビーストリート。

この道の名はサファイアストリート。
その他エメラルド、珊瑚、ヒスイ、ダイヤモンドとこの一帯の道の名には宝石が散りばめられています。

御徒町のこの界隈は宝石店や貴金属店が多く見られる宝石商街なんです。この辺りに宝石商が多く集まるようになったのは付近に神社仏閣が多くあるのが理由の一つ。
台東区は23区で一番小さいですが区内には多くの寺院があります。この辺りは江戸の頃に寺町となりました。
1657年の明暦の大火で江戸市街地の6割が焼失しました。火災原因が寺院だったことから幕府が寺院を一カ所に集めたのが台東区に寺院が多くなった理由なんだとか。

お寺には建物を彩る装飾品が必要です。またちかくには花街もありました。需要があるこの地域に自然と貴金属を扱う職業集団が集まったそうです。この宝石商街は350年前にルーツがあるって考えるとなんだかすごいですね。

御徒町には2000を超える宝石店があり、日本一のジュエリータウンなのです。

ダイヤにルビーにサファイヤ。残念ながら私には縁もゆかりもない商品が売られています。宝石で知ってるのはエロ本の裏表紙の広告に出てたトルマリンGくらい。貴金属だって手に取ったのはパチンコの2500円の特殊景品くらい。そんなわけで御徒町が宝石商の集まる街ってことは知りませんでした。

自らジュエリータウン御徒町を名乗るだけあり街中には様々な宝石店があります。宝石だけに玉石混淆でお店の良し悪しもあるのでしょうが、素人には難しいですね。

町内には小売店もあれば卸業者もあり「素人様お断り」とかかれた店も。

江戸時代から続く宝石商街。でも老舗が多いわけではなく中には外国人が経営している宝石店もあるようです。とくにこのあたりはインド人宝石商が多くいるインド人街でもあるんだとか。

インド人と言えばガンジス河で体を洗い、右手でカレーを食べて左手でお尻拭く、掛け算大好き民族のイメージ。計算が得意なためIT分野に秀でており、かつて2000年問題があった時に多くのインド人が来日したそうです。

中国残留孤児の街からインド人街へ 西葛西は世界で一番東にあるインドだった
中国残留孤児の街からインド人街へ 西葛西は世界で一番東にあるインドだった

香辛料を使って料理を作る。最初の頃は時間をかけて作っていましたが慣れてくると短時間で料理が作れるようにな

西葛西にあるインド人街はその時に形成されたそうです。
御徒町にいるインド人は少し異なり、ここのインド人の多くがジャイナ教信者なんだとか。

ジャイナ教。インドの宗教ってことだけはわかるし名前くらいは聞いたことがあります。
ジャイナ教はインドのビハール州で生まれた宗教で2500年前、仏教と同じ時期にできたそうです。インド以外に伝来しませんでしたが人口世界一のインド。インド人だけで500万人の信者がいるようです。伝来されなかったのは厳しすぎる戒律でしょう。

正しい信仰、正しい知識、正しい行いが最重要とし、この三つに従って生活をしなければなりません。また「殺生をしないこと」「嘘はつかないこと」「人のものを取らないこと」「性行為をしないこと」「何も所有しないこと」の五つを守らなければなりません。
性行為に関しては出家者は禁止、在家者は不貞行為の禁止です。

ジャイナ教のインド人に宝石商が多いのは「不殺生」と「不妄語」の二つが理由のようです。

ヒンズー教でも牛は神の使いだから傷つけないとあり、仏教も殺生を禁止しています。しかしジャイナ教の殺生はかなり厳しい基準のようです。歩く時も虫を踏まないように歩かなければならない、火を使うときも虫が寄ってくるため夜は使わない、食事も一日放置すると細菌が湧くため残り物は食べない、農業も鍬で虫を殺す可能性があるからできない。もちろん牧畜も漁業もできないため出来ることは商人しかなかったようです。
そして「嘘はつかない」ってのが宝石商では重要です。

インド人、嘘つかない。

私は比較的インド人に嘘をつかれている側の人間ですが、ジャイナ教信者と言えば嘘をつかないインド人のようです。敬虔な信者は絶対に嘘をつかない。信用商売である宝石商にはうってつけだったのでしょう。

このような宗教的事情によりジャイナ教インド人が宝石の街御徒町に集まっているようです。

こちら雑居ビルですがビル丸ごとジャイナ教の寺院のようです。日本には台東区と神戸にジャイナ教寺院があります。館内は清掃スタッフがいましたが僧侶は不在でした。

ジャイナ教の手は非暴力をあらわしているそうです。人だけでなく動物や虫、微生物も傷つけない。
不殺だから肉類は一切食べない。だから食事も野菜が中心で、さらに根菜類も土を掘り起こす際に虫を殺すため食べてはダメな食材なんだとか。だからジャガイモや人参が入ってるカレーも食べないんです。

食べられるものは米、豆、葉っぱとかになるんでしょうね。イギリス人がジャイナ教信者に飲んでいる水を顕微鏡で見させたところ、その人は以後何も飲まず食わずで餓死したって話もあります。ジャイナ教では餓死が美徳とする考えもあるそうで、最も理想的な死に方なんだとか。
キャバクラで酒飲んでその後風俗に行くような生活をしている身からすると改宗を願ったとて門前払いされそうですが、ちょっとジャイナ教の料理が気になります。

ジャイナ教の料理、食べたいジャナイ!

ってわけでこちらの店に立ち寄りました。
ヴェジハーブサーガってインド料理屋さんです。
ベジハーブって名の通りベジタリアンの店で、ジャイナ教料理を出しているとは表立って書いてませんが、こちらではジャイナ教の戒律を守った料理が提供されるようです。

料理はカレーにカレー、それにカレーとカレーとカレー。

マサラドーサも気になりますが限定メニューでビリヤニがありますのでこちらにしました。

ビリヤニ、量多い件。

こちらがハイデラバードダムビリヤニ。ハイデラバードとはインド南部の都市。ハイデラバードは昔はダイヤモンドの産地でインド人宝石商の起源となった場所でしょう。まさに御徒町にうってつけの料理。
スパイシーで美味しいです。肉を使わずにこの複雑な味が出せるのはインドの伝統芸です。

でも少し気になることが。

これジャガイモですよね。ほかにも人参が入っています。根菜類はジャイナ教信者は食べないってことでした。でも普通に根菜類が入っています。

これ、ジャイナ教のじゃ、ナイジャナイ!

そのため店員さんに聞いてみました。

店員「これジャイナ教ジャナイヨ」

どうやらジャイナ教の人は別に用意しているんだそう。そういえばメニューにナンがありましたが、ナンも発酵食品だからジャイナ教の人は食べないようです。

ジャイナ教は人参、ジャガイモ以外にカリフラワー、ナス、ニンニクも食べないそうです。そのあたりはしっかりと守っているそうです。

ジャイナ教の人から聞くと説得力があります。ウソつかないはずですからね。

次はジャイナ教信者が食べる料理を食べたいです。でもせっかくだからそれは地元で食べるべきですよね。ジャイナ教の総本山はインド北西のラージャスタン州ラナクプールにあるんだとか。インドは長旅になりますね。

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