【日本のソビエト】インターナショナルタウン「錦糸町外国人街」
本日は錦糸町に来ております。
こちらは錦糸町駅です。JR総武線と地下鉄半蔵門線が交差する錦糸町は東京駅にも出やすく、新宿、渋谷へも一本で行ける好立地。すごい利便性がよい場所です。かつては治安の悪いといわれた錦糸町ですが、今では使い勝手の良い街となりました。
治安が悪いと言われていたころは中東系、恐らくイラン人でしょうか。偽造テレカ売ってそうな人が街中にたむろしていたんです。空気は重く澱んでいて日本じゃない感じで町全体がピリピリしていて治安の悪さを肌で感じられました。今の錦糸町はその様子はなく町は生まれ変わりました。それでも主要駅なので外国人を多く見かけます。
錦糸町がある墨田区の外国人の数は12500人ほど。墨田区の人口割合だと4.6%なのでそこまで多くありません。ちなみに一番外国人割合が多いのは豊島区で8.5%。二番目に多いのが新宿で7.8%。墨田区は都内だと平均よりも少なめの外国人割合です。さらに墨田区で一番多い外国人は中国人で外国人の約50%が中国籍なんだとか。多国籍というわりには中国要素が強め。次に多いのが韓国、ベトナム、フィリピンなので他の都市とあまり変わりありません。でも墨田区の中でも錦糸町のあたりに外国人が集中しており錦糸町駅前は多文化共生区域となっているようです。
錦糸町の南口側は飲食店があるエリアでこのあたりは異国情緒あふれる店が複数あります。外国人のお店が結構ある多文化共生区域です。
日本にいながら世界を回れる!まさに東武ワールドスクエアと同じ体験ができるんです。東武ワールドスクエアは25分の1サイズに縮小されていますが、錦糸町では等身大の世界を見ることができます。
はたして、錦糸町の世界はどこにつながっているのでしょうか。本日は多国籍タウン錦糸町を散策します。
ほぼフィリピン。アジアから出れない!
フィリピンパブが多め。錦糸町界隈は一時はリトルマニラと呼ばれるくらいバブル期にフィリピンパブが乱立したそうです。現在はだいぶ落ち着いたようですがそれでもまだまだ生き残っているようです。フィリピンパブが落ち着いた後はタイパブが増えたようでリトルバンコクと呼ばれた時期もあったそうです。このように外国要素はあるのですが世界が回れるといってもあるのは飲食店くらい。あとは怪しいマッサージでしょうか。錦糸町の南側の飲み屋街に異国の国旗を掲げた店やインターナショナルと称した店が複数あります。
フィリピンやタイだけじゃない。錦糸町と言えばロシアンパブでしょう。今じゃロシアに行くのは困難となりました。私が生きている間にロシアに行けるようになるのでしょうか。もしそれが叶うときが来たとしてもそこはもうロシアではない別の国になっているのかもしれません。でも錦糸町では戦火の中ロシアに渡らずともロシアに渡ることができます。なぜかわかりませんがこの界隈はロシアンパブが多め。
ロシアンパブと言っても働いているのはロシア人だけでないようです。こちらに書かれてある国旗、モルドバ、ロシア、ルーマニア、ウクライナ。
もうこれはソ連パブ。
ソビエトパブは1990年代から増えました。ちょうどそのころはソ連崩壊のタイミング。社会主義だった国が経済の自由化へ、そうなれば裕福になると思いきやインフレにより国民の生活は困窮したため外国で働くソ連人が増えたのでしょう。そのころ錦糸町には多くのピンパブがありました。右を見ても左を見てもピンパブ、そんな歓楽街に嫌気が差したのでしょう。
やっぱ欧米がいい!
西洋コンプレックスを拗らせた日本人により錦糸町にインターナショナルパブが乱立しました。しかしそこで働いたのは欧米人ではなくロシア人でした。
興行ビザで来日しソビパブで働き日本人と結婚して永住権を取得する。興行ビザの発給が難しくなった現在、錦糸町にあるソビパブで働くキャストの多くが既婚者か日本人に帰化しているのでしょう。その状態をソビパブと呼べるかどうかについては議論の余地がありますが錦糸町では今のロシアとは違ったロシアンパブが楽しめるようです。
ちなみにウクライナとの戦争で逃げてきたウクライナ難民が錦糸町のロシアンパブで働いているっていう記事を見かけましたが、難民だとしてもパブで就労できるはずもなく、もししていたのであれば不法就労になるのでしょう。
アメリカ国旗の水着を着た女性。店の名前はロシアンルーレット。看板下には多国籍軍の文字。引き金を引いた結果、現在のロシアは多国籍軍に攻められる可能性のある国家となりましたが、かつては多国籍軍側の一国家でした。こちらの店ではかつてのロシアと国際交流ができるようです。
こちらはコシャリ専門店でコシャリとは米やマカロニなどにトマトをかけて混ぜ合わせて食べるエジプトのソウルフード。つまりこちらの店はエジプト料理屋さん。日本でエジプト料理は珍しい上に日本でいうネコまんまみたいな料理を提供してるってのは凄い気になります。このような店があるのも多国籍タウン錦糸町だからなのでしょう。
こちらはルーマニア料理屋です。ルーマニア料理も珍しいです。ルーマニアは東ヨーロッパ。オスマン帝国に支配されていたりハンガリーだった時期もあったりしているので色々な国の料理の影響を受けているそうです。主食は小麦とトウモロコシ。パンやお粥にして食べるんだそう。有名な料理はサルマーレ、ミティティ、チョルバ。皆さんご存知のミティティです。実家に帰れば必ず出てくるミティティ。いいですよね。
ミティティは...右上のヤツですかね。そう、右上のやつ(たぶん)。
あとはタイ料理、ベトナム料理、中華。
それにピンサロ。ピンサロは料理じゃない。
店舗型風俗過疎地で生き残るサロン的な店。この界隈に二軒だけ生き残っています。かつては錦糸町も西川口と同じNK流の店が乱立していましたがそれらは淘汰されました。
ピンサロのすぐそば、ここには錦糸町唯一のモスクがあります。もうこれは神への冒涜。
駅チカで便利ですが飲み屋街の一角にあるモスク。そういえば歌舞伎町も風林会館そばにモスクがあります。イスラム教は飲酒や性風俗は禁忌とされてますが煩悩の塊のような歓楽街にモスクを作るのはナゼでしょう。修行みたいなやつなんでしょうか。
多国籍タウンなので当然ムスリムの人はいます。目立つのはバングラディシュ国籍の人でしょうか。
もちろん錦糸町にはバングラフードを扱う店もあります。ムスリムが多い地域にはハラル料理店があります。
この界隈には中東系の顔立ちの人がたむろしています。スゲー治安が悪そうな雰囲気。なんとなく偽造テレカ売ってそう。30年前と何も変わってない!
おそらく墨田区の中では一番治安が悪い場所がここなのでしょう。外国人パブの客引きなんでしょうか。かつては偽造テレカでしたが現在は生身の人間を販売しているようです。日が高いうちからこんな感じですから夜はもっと酷くなるのでしょうね。
こちらのインターナショナルパブ。地球儀に描かれたロシア、ウクライナ、ルーマニア、タイ、フィリピン、そしてブラジルとペルーの国旗。なんとなく国のある場所に国旗が掲げられてそうですが、フィリピン国旗がある場所はマレーシアもしくはブルネイ、タイはミャンマーのあたり。ブラジルとペルーに関しては太平洋の中。ルーマニアは中国かキルギスのあたり、ウクライナはロシアのあたり。これは将来このように統治されるのを願っているのでしょうか。
飲み屋はフィリピンが未だに目立ちますが、他の飲み屋街と違うのはインターナショナルパブが多めです。かつては外国人が多くて治安が悪いと言われていた錦糸町ですが、かつてほどではないものの外国人は変わらず多い地域でした。
戦争によりロシアやウクライナに行けない今、錦糸町にある東欧地域に行くのは楽しそうです。錦糸町にあるロシアンタウン、いや、リトルソビエトを堪能してみてはいかがでしょうか。