コルカタで一番治安が悪い ムスリムが多いスラム「パークサーカス」
コルカタは地下鉄がありますがまだ全線開通してないため移動手段はバスになります。
バスは全地域を網羅してるので使い勝手が良いですが渋滞に巻き込まれると全然動かなくなります。そういったときはタクシー移動。とくにバイクは渋滞を気にせず走れます。デリーでは公共交通機関を主に使用してましたがコルカタの移動は専らバイクタクシーです。
バイクはいいですね!
私はかつてバイクを所有していました。バイクがあればどんなところにでも行ける。バイクこそサイコーのコミューターだ!って思ってたんですが年を取ると乗らなくなるものでたまに乗るのがちょうどよい。いつしかバイクも乗らなくなりバイクも手放しました。
ホントなら運転したいけどタンデムでもまぁ楽しめる。インドの汚い空気を浴びながら移動する。これもインド観光ならではです。
本日は市内観光をするため移動しています。
多様性の街「コルカタ」。
コルカタは最もインドらしい街といわれ、魅力的な街なんだとか。インドはどんどん都市化が進んでいますが、そのような中でも昔の雰囲気が味わえます。ヴィクトリア記念堂、セントポール大聖堂、インド博物館、ナコーダモスク。色々巡るところがありそうです。それとコルカタではマザーテレサが有名です。貧困の地コルカタにて手を差し伸べたマザーテレサ。彼女の軌跡をたどるのも楽しそうです。
こちらはプレムダンというカトリック修道院です。
愛の贈り物を意味するプレマダン。
孤児、ホームレス、高齢者、障碍者が入居する施設でマザーテレサによって設立されました。
貧困や病に苦しむ人々の救済に生涯をささげたマザーテレサ。「隣人を愛せ」そのための施設なのでしょう。ここではボランティアを募っているようです。日本人ボランティアも来るそうですがその大多数は大学生なのでしょう。
大学生が海外ボランティアをする話をよく聞きます。
困ってる人に手を差し伸べてあげたい。
発展途上国の人の力になってあげたい。
貧困で困ってる人を助けてあげたい。
すばらしい!すばらしいことです。
社会のこともよくわかってない若人が言葉も文化も違う中で誰かを助ける。すばらしいことじゃないですか。
なってあげたい助けてあげたい。あげたいあげたい。
まるで上から目線だけど、薄っぺらい表明だけど、いいじゃないですか。それで誰かが助かるんですから。
まぁ多くの人が就職活動の一環なんでしょう。
私は学生時代、海外ボランティアに参加しました。ボランティア活動をとおして―って感じで就活の話題作りのためのボランティア。就活に有利に働くかわかりませんが就職という目的のために対策をしてる感はでます。だからわざわざ海外のボランティアなのでしょう。でもこの施設の本来の趣旨とは大きく異なります。
そもそもマザーテレサの考えは「隣人を愛せ、身近な人を助けよ」です。
自国で苦しんでる人がいるのに他国の人を助ける人は他人によく思われたいだけの偽善者。
さすがにここまで厳しい言葉は発してないですがわざわざ他国に行って助ける必要はありません。
日本にも災害や貧困で苦しんでる人はいます。ボランティアしたいならまず身近な人を助ければいいじゃない!それなのにわざわざ海外に行くんです。
海外にはたくさん困ってる人がいる?
じゃあその渡航費、募金すればいいじゃない?
たぶん、インドでボランティアをする人の多くは観光気分でボランティアをしているのでしょう。学生時代に発展途上国のインド旅行。その旅行のついでにボランティアに立ち寄る。ようは社会科見学的なやつでしょうか。
でもそれでぜんぜんいいんです。
無償の愛なんて誰にもできるわけがない。見返りがなければ誰もやらないんです。そういう人がいるから施設が運営できてるんです。ウィンウィンの関係なのでしょう。
ボランティア活動をして人生観変わりました。
それでいいんじゃないでしょうか!
でも御託をならべてキレイを装うより事実を言って汚くふるまう方が人間らしいと思いますけどね!
私もせっかくコルカタに来てるんです。ボランティアすべきですよね!
ここでボランティアをしていけば、
かつて私はインドでボランティアをしていたんですよ。貧困者や障碍者の手助けになればよいと思ってね。ボランティアを通して色々と考えさせられました。環境問題とかー社会情勢とかー。
大した考えを持ってなさそう。
ボランティア活動したい!人生観変わりたい!
と思ったんですが登録が必要とのことでした。ってわけでボランティアはまた今度にします。
今日ここに来たのはボランティアのためではなくスラムを見に来ました。
ぜったい就活で話しちゃいけないような話。
人生観変えるよりも人間辞めた方がよい。
橋の下に見えるのはパークサーカス駅です。
マザーテレサの施設もこの駅のそばにあります。
スラムがある駅前といったらゴミと牛と犬と人だらけですがここはそこまで汚れていません。
いや結構汚れてるけど!
多少のゴミと犬と人、それくらいで牛はあまり見かけないです(いるにはいる)。比較的掃除が行き届いているのでしょうか。
でもここは最も汚い駅なんだとか。
たしかにゴミが散らかっているように見えます。
駅のホームはキレイに整理されています。
こちらは一日50万人が利用する駅でスラムの真ん中にある駅ですがスラム外の人も利用するのでしょう。
こちらはパークサーカス駅の西側です。こちら側はスラムって様子はなくキレイな街です。この街はムスリムの人が少し多めです。
こちらは駅東側です。こちらの方はかなり入り組んでおり道は複雑です。様々な宗教の人が共存するエリアのようですが大半はイスラム教徒のムスリムコミュニティーでウッタル・プラデーシュ州、ビハール州からの移住者、バングラデシュからの移民が多い地域。ムスリムの人が多く住むエリアでスラム街ではあるもののイスラム街でもあります。
街の中は他のスラムのような雰囲気です。スラムといえば貧困者の集まる場所ですが必ずしも貧困者しかいないわけではないようです。
入国の際、ビザ申請の際、国によっては宗教の記入を求められます。
自分の宗教に関心がない多くの日本人。私は母方が真言宗で父方が日蓮宗ですが墓じまいをした際に檀家を抜けると伝えました。そのため私は無宗教の状態です。そんなわけなので宗教を聞かれると困るのですがNONEと書くと入国できない国もあるそうです。仏教や神道って書けば無難でしょうか。インドでは信仰の自由が保障されています。また国教はありません。しかしヒンズー教が8割のインドではほぼほぼヒンズー教国家なんです。そんなわけで入国の際も宗教を聞かれます。
信仰の自由はあるもののほぼ国教はある。そのため残りの宗教は肩身の狭い思いをしてます。とくにイスラム教とヒンズー教は水と油の関係で交じりあうことなく別々に生活をしています。
インドには宗教ごとにコミュニティがあり、属する宗教のコミュニティーにしか住めないのです。
住めなくはないようですが入居審査がおりないため特定の宗教は特定のコミュニティにしか住めません。ここは宗教で分離されたコミュニティの一つ、ムスリムの人が住める地域なのでしょう。そんなわけで貧困層だけが住んでるわけではなく普通に収入のあるムスリムの人も住んでいます。
街が比較的きれいに保たれているのは住んでいる人に影響するのでしょうね。住んでいる人の民度がよければ街もよくなる。この民度が街をよくするのです。
活気があってよい感じです。
私はデリーでもムスリムタウンに行きました。
デリーの南にあるジャミア・ナガー、それとアフガン人が多いラジパットナガー。
ジャミア・ナガーもラジパットナガーもスラムのようなところではなくめちゃめちゃ犬はいたけど街並みはキレイでした。
ラジパットナガーは区画整理もされていたので比較的新しい街だったのでしょう。
パークサーカス駅の東側はごちゃごちゃしてます。
小さい家屋が多いし道が狭いので仕方ないのでしょう。でも他のスラム街と比べると幾分かきれいだしゴミが落ちていません。あとうんこも街中で見かけないです。
トイレをちゃんと使用しているのか、もしくは線路のところがトイレなのか。
うんちちゃんと片付けられてえらいえらい!
それと牛や犬が少ないのが街のキレイを保つポイントでしょうか。糞尿が放置されていると虫や害虫が増えます。それにより街が汚くなるのでしょう。牛も人と同じにコミュニティを作ればよいのに牛とは共存しようとするインド人。そんなわけで街ナカは牛糞だらけになるんです。牛には民度は求められないですからね。牛がいなければ街をきれいに保てる。
ムスリムタウンだからでしょうか。パークサーカスには牛がいません。
と思いきやガッツリ牛がいます。
牛以外に羊もいる。
動物に生ごみを食べさせて街をきれいにする。
いやキレイになってない。
昔は生ごみしか出なかったのでしょう。動物に食べさせることでゴミ処理ができたのです。ある意味牛は街の掃除屋だったのです。今はプラスチック製品のゴミがたくさん出ます。
インド人、プラスチックも牛に食べさせそうな勢い。
多少はね、多少は動物とかいるでしょう。だってここインドですから。多少はそういった側面がありますがパークサーカスは比較的きれいに保たれてます。
これは民度なんでしょう。
質の良い人たちがこの界隈は多く住んでるのです。だから牛がいたとしても清潔に保たれてるのです。
でもこの界隈、泥棒やスリの温床なんだとか。
普通の街じゃない。
そう普通の街じゃない。
でもゴミは落ちてないんです。
スマホを手で持ってると高確率で奪われるし、財布はすられる可能性が高い。
睡眠薬を飲まされ集団レイプされる可能性もあり、誘拐事件に巻き込まれるリスクもある。
銃をもった強盗犯に襲われる危険性があし、警察が理由なく市民に発砲してくることもある。
ギャングの抗争が定期的にあるし、薬物が蔓延し薬物中毒者もいっぱいいる。
でもゴミは少ない。
いやゴミみたいな人が多い。
この民度。
ムスリムが多い街で貧困層以外の人も住んでいますが貧困者が多く住むスラムにはかわりありません。
やっぱスラムだった。
スラムだとしても必ずしも治安が悪いわけではありません。ただ低廉な住居があるだけのところもあるのです。パークサーカスもそんな地域で大半が普通の人が住んでいます。でも、普通じゃない人も住んでいるのでしょう。
この界隈にはギャングがいるようでギャングがいれば犯罪の温床になるのは当然です。ここは治安が悪いエリアなのでしょう。
日中ならば巻き込まれるリスクは低くなりますが低くなるだけで巻き込まれないわけではないです。人が多くいればスリも多くいる。観光客は格好のカモなのでしょう。そんなわけで観光に来るところではありません。
そもそもヒンズー教徒は近づかないエリアです。
ここはムスリムコミュニティー。
宗教間の争いが起きないように分けてるのです。分けているのであれば近づかないのが鉄則でコミュニティーには立ち入らない。そんな暗黙の了解があるようです。
治安以前にわたしのような人間が立ち入ってよい場所ではなかった。
本日はパークサーカスに立ち寄りました。
治安が悪いという話でしたが日中はそこまで治安の悪さは感じられません。なんだったら歌舞伎町の日中の方がヤバいくらい。安全とは言えないのでしょうが普通の街です。ただムスリムのコミュニティーなので立ち入る際は相手の宗教を尊重しましょう。
そんなわけで私は一時的にイスラム教に改宗します。
こいつが一番わかってないやつ。