独身男性御用達のウイスキー「ザ・グレンスタッグ」をウイスキーサワーで
グレンフィディック、グレンリベット、グレンタレット、グレングラント、グレンキンチー、グレンモーレンジィ...。
ウイスキーには「グレン」の名がつくものが多くあります。この「グレン」とはゲール語で「奥深い谷」を意味するんだとか。
なんか、イギリスは谷が多くあるようです。
そもそも酒造りにはきれいな水が必要です。その地域の名をつけると「グレンなにがし」になるのでしょう。ちなみに日本にも宮城峡ってウイスキーがありますが、英語でいえば「グレンミヤギ」になるってことですね。
このように「グレン」を冠する商品が多くあるウイスキー。本日飲む酒もそのグレンなにがしです。
こちらはザ・グレンスタッグってウイスキー。
名前の意味はラベルに牡鹿が描かれてある通り「鹿の谷」です。フィディックも鹿の絵がラベルに描かれていました。イギリスでは鹿が多いようです。
ちなみに「STAG」は独身男性って意味もあって独身最後の結婚前夜に新郎と男性の友人だけで祝うパーティーをスタッグパーティーっていうんだとか。アメリカではバチェラーパーティーと呼ばれます。男性だけの社交的な集いっていうとなんか少し偏りのある集まりのような感じがしますがそうではなくいわゆる最後のハメ外しみたいなもんなんでしょう。結婚は人生の墓場って認識は世界共通のようで、どこの国でも婚姻後は自由なことができないのでしょうね。
そんな独身男性って名の酒をこれから飲みます。
こちらのグレンスタッグはスコットランドにあるグレンタラ社ってところがつくってます。このグレンタラ社はいわゆるボトラーズ。1973年創業のグレンタラ社ですがかつてはアイラモルトのブルイックラディのボトルを出していたこともあるんだとか。
こちらにはこのような記載があります。
「スコットランド最大級のメーカー」と書かれてますが、
ジョニーウォーカーはディアジオ社
バランタインはペルノ・リカール社
グランツはウィリアム・グラント&サンズ社
シーバスリーガルはペルノ・リカール社
ウィリアム・ローソンズはウィリアム・ローソンズ ディスティラーズ社
ブラック&ホワイトはディアジオ社
J&Bはディアジオ社
デュワーズはジョン・デュワー&サンズ社
ウィリアムピールはウィリアムピール社
ホワイトホースはホワイトホース・ディスティラーズ社
1位から10位まで確認しましたが、この中にはグレンタラの名はありませんでした。
まぁ売上上位ってのがどの位置を指すのかわからないため、もしかしたら11位にいるのかもしれません。たぶん11位なんでしょう。
そして「自社のシングルモルトウイスキーとグレンウイスキーをブレンド」と書かれてます。グレンタラ社が蒸留所を所有した情報はネットで確認できませんでした。私の調査不足なのでしょう。グレンタラ社には自社のシングルモルトウイスキーがあるのでしょうね!もしくは販売権を取得したウイスキーのことを「自社製品」と呼び、上記10社が販売するウイスキーを使用しているのかもしれません。
グレーンウイスキーとモルトを混ぜたブレンデッドウイスキーで熟成は最低限の3年。かなり若めのウイスキーです。
色味は結構茶色いですが、こちらは着色料によるもの。原材料名に記載しなければならない着色料の量は0.2%以上です。つまりそれ以下であれば着色料の記載は不要です。ちなみにコーラの着色料の量は0.4%。0.2%以下でも茶色にするのには十分なんでしょう。
おそらく熟成年数3年はほぼ無色。個人的には透明なウイスキーってのはある意味魅力的ですが、大衆の考えは「ウイスキーは茶色」なんでしょうね。
飲み方は「ハイボールに!」とのこと。この開き直り具合、いいですね。そのまま飲むのには適さないってことでしょうか。余談ですが以前山崎蒸留所で見学ツアーをした際に、最後に山崎12年と山崎10年(現在は終売)の試飲ができました。12年はストレートで、10年はソーダ割で飲むのがサントリーのおススメの飲み方なんだとか。10年は終売となり現在ノンエイジとなっています。ノンエイジが店売りで12000円くらいでしょうか。ソーダ割で飲む酒にしてはちょっと高いですね。
でもこちらのグレンスタッグは799円とかなり低価格。山崎の値段で考えると15本買えるんです。下手な焼酎よりも安い。もうこれ、どんな飲み方をしても罪悪感がありません。
ハイボールがおススメのようですがまずはストレートで。香りはアルコール臭が強め。でもレーズンっぽい匂いもします。味は少し甘みがあります。なんとなくラム酒に近い味わい。口当たりは甘いですがスパイシーで辛みもあります。アルコール臭さの割にはそこまでトゲトゲしていません。まぁ熟成年数が少ないだけあってだいぶ軽めです。深みがないってところでしょうか。あと飲んだ後舌が痺れます。3年程度の熟成のためそこまで美味しくはないと思っていました。でもこれ、不味くないです。値段を考えると充分スコッチウイスキーの体を成してます。
ただおススメのソーダ割で飲みましたが、そもそものウイスキーの味が弱く、少し甘みのあるウイスキーソーダになりました。
そんなわけでこれで飲みます。ウイスキーサワーのハイボールです。レシピはレモン適量、シュガーシロップ適量、炭酸適量、ウイスキー適量です。しかもウイスキーサワーはシェイクで造りますがグラスにぶち込むだけ。わかりやすく言えばウイスキーの炭酸割りにレモンと砂糖を足す感じでしょうか。
安酒にはこれがいいんですよね。ウイスキーの樽の香りを残しつつ安酒のアルコール臭さを無くして飲みやすくする。
ポッカレモンとシュガーシロップがあればどんなにまずい酒でもどうにかできます。でもグレンスタッグのおススメの飲み方はストレートがよいでしょう。