山林生活

‐【宅建試験】宅地造成等規制法の切土や盛り土などについて‐

【宅建試験】宅地造成等規制法の切土や盛り土などについて

[更新日]

本日は宅地造成等規制法を学んでいきます。
山林の宅地化などをする場合、憶えておかなければならない部分ですね。とくに山は斜面が多いため、切り崩したり盛ったりするわけです。その際にこの法律の規制がありますので注意しなければなりません。

宅地造成等規制法の目的

宅地造成等規制法は、宅地造成に伴うがけ崩れまたは土砂の流出による災害を防止するため必要な規制を行うことで、国民の生命及び財産の保護を図ることを目的としている。
がけ崩れや土砂の流出による災害が起こりそうな危険な場所を宅地造成工事規制区域に指定して、その区域内で一定の工事を行う者に許可や届け出を求めたり、その区域内の宅地の所有者等に保全義務を課したりすることで、宅地造成に伴う災害を防止している。
また、宅地造成工事規制区域に指定されていない既存の造成宅地でも、とりわけ谷を盛り土により埋めたような場所では大地震に地滑りや崩落などの地盤災害が発生する。そこでこのような場所を造成宅地防災区域として指定し、宅地の所有者などに対し災害防止のための措置を講ずるように義務付けている。

宅地造成工事規制区域

宅地造成工事規制区域は、宅地造成に伴い災害が発生する恐れが大きい時市街地または市街地になろうとする土地の区域にあって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものについて都道府県知事が関係市町村長の意見を聴いて指定する。
なお、都道府県知事が宅地造成工事区域をしていするときは、その宅地造成工事規制区域を公示するとともに、その旨を市町村長に通知しなければならない。

もともと地盤が弱く宅地造成工事が行われると土砂の流出が起こりやすい区域ですから、都市計画区域の内外を問わず設定が可能。

都道府県知事または知事が命じた者もしくは委任した者は宅地造成工事規制区域の指定のため他人の占有する土地に立ち入って測量または調査を行う必要がある場合、その必要の限度において他人の占有する土地に立ち入ることができる。土地の占有者・主夕社は正当な理由がない限り、立ち入りを拒んだり妨げてはならない。なお、その立入りにより他人に損害を与えた場合は都道府県はその損失を受けた者に対して、通常生ずべき損害を補償しなければならない。

宅地造成工事の許可制

宅地造成工事規制区域内で宅地造成工事を行う場合は原則として都道府県知事の許可が必要。

・宅地とは
宅地とは農地・採草牧草地・森林・公共施設の用に供されている土地以外の土地をいう。公共施設の用に供される土地とは道路・河川・鉄道。国や地方公共団体が管理する学校・運動場・墓地などの用地として使用されている土地をいう。したがってゴルフ場、私立高校の敷地、宗教法人が建設する墓地、工場用地などは宅地ではあるが、公園の用に供されている土地、果樹園、公立高校の敷地はそれぞれ公共施設の用に供されている土地や農地であるため宅地ではない。

・宅地造成とは
宅地造成とは宅地以外の土地を宅地にするため、または宅地において行う一定規模の土地の区画形質の変更をいう。

・宅地造成工事の許可制
原則、宅地造成工事規制区域内で、宅地造成控除を行う場合、造成主は工事に着手する前に都道府県知事の許可を受けなければならない。造成主とは宅地造成工事を請け負わせる場合の注文者や請負契約によらないで自らその工事を行う者をいう。例外として、都市計画法による開発許可を受けている宅地造成工事については許可は不要となる。

・一定規模の土地の区画形質の変更
切土部分に2メートルを超えるがけを生じるもの
盛り土部分に1メートルを超えるがけを生じるもの
盛り土部分に1メートル以下のがけを商事、かつ切土と盛り土を合わせて2メートルを超えるがけを生じるもの
上記以外で切土または盛り土の面積が500平米を超えるもの。

・許可の手続き
許可申請は造成主が都道府県知事に許可を申請する。
宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成工事は一定の技術基準に従い、擁壁または排水施設の設置など、宅地造成の伴う災害を防止するため必要な措置が講ぜられたものでなければならない。また高さ5メートルを超える擁壁の設置、切土・もぢ路をする土地の面積が1500平米を超える土地における排水施設の設置ついては一定の有資格者の設計によらなければならない。
都道府県知事は、許可申請があった場合、遅滞なく許可または不許可の処分をしなければならない(文書で申請者に通知)
許可には災害防止上必要な条件を付すことができる。都道府県知事は、許可に付した条件に違反した者に対して、その許可の取り消しが可能。
造成主は、工事が完了した時は、その工事が一定の技術的基準に適合しているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければならない。
都道府県知事は、ぁン両検査の結果工事が一定の技術的基準に適合していると認める時は、検査済証を造成主に交付しなければならない。

違反者に対する監督処分

宅地造成工事の許可制において違反行為があった場合、都道府県知事は監督処分を行うことができる。

宅地造成工事などの届出制

宅地造成工事規制区域が指定の際、その区域内ですでに造成工事を行っている場合、指定のあった日から21日以内に都道府県知事に届け出なければならない。
高さが2メートルを超える擁壁または排水施設などの全部または一部の除去工事をする場合、工事に着手する日の14日前までに都道府県知事に届け出なければならない。
宅地以外の土地を宅地に転用した場合、転用した日から14日以内に都道府県知事に届け出なければならない。

宅地の保全義務

・宅地の所有者・管理者・占有者は宅地造成に伴う災害が起きないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。
・宅地の所有者・管理者・占有者・造成主・工事施工者に対し都道府県知事は宅地造成に伴う災害の防止のため必要があると認めるときは擁壁等の設置または改造など造成に伴う災害の防止のため必要な措置を取ることを勧告することができる。
・宅地の所有者・管理者・占有者に対し都道府県知事は宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁等が設置されておらず、または極めて不完全であるため災害の発生が大きいと認められるとき、相当に猶予期間を設けて擁壁などの設置を命ずることができる。
宅地の所有者・管理者・占有者に対し都道府県知事は宅地または宅地において行われる工事の状況の報告を求めることができる。

造成宅地防災区域

宅地造成工事規制区域に指定されていない従来から存在する造成宅地でも、地震により地滑り的崩落などの地盤災害が発生している。そこで都道府県知事は関係市町村の意見を聴いて、宅地造成工事規制区域以外の土地で、宅地造成に伴う災害が発生した場合には、相当数の居住者らに危害を生ずる災害となる恐れが大きい一団の造成宅地を、造成地域防災区域として指定することができる。
都道府県知事は擁壁等の設置など災害の防止のため必要な措置を講ずることにより、造成宅地防災区域の全部または一部について指定の事由がなくなったと認める時は、当該造成宅地防災区域の全部または一部について指定を解除するものとされている。

・造成宅地の所有者・管理者・占有者は災害が生じないよう擁壁の設置または改造などの必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
・造成宅地の所有者・管理者・占有者に対し都道府県知事は災害防止のため必要があると認めるとき、擁壁の設置または改造などを勧告することができる。
・造成宅地の所有者・管理者・占有者に対し都道府県知事は災害防止のための擁壁等が設置されておらず、災害の発生する恐れが大きいと認める時は擁壁を設置するよう命ずることができる。

結局のところ宅地造成等規制区域内の話ですので、そこに該当しない地域であれば気にする必要はありません。都市計画法やそのほかの法令でもそうですが、規制地域なのかそうでないのかでかなり自由度が変わります。安い土地の場合、規制されているところがあるため購入の際は注意が必要でしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

関連記事

         
【宅建試験】民法の意思表示についてのお勉強
【宅建試験】民法の意思表示についてのお勉強

宅建の出題は権利関係、法令上の制限、税・価格の評定、宅建業法、免除科目の五つのカテゴリから出題されるようです。 今回勉...

 
【宅建試験】相隣関係-小屋暮らしや山林開拓で重要かも-
【宅建試験】相隣関係-小屋暮らしや山林開拓で重要かも-

まだ民法の権利関係の部分ですが、なんとなく宅建っぽさが出てきました。今回学ぶところは相隣関係というところです。 お隣さんと...

 
【宅建試験】危険負担と手付と解除。
【宅建試験】危険負担と手付と解除。

本来であれば今回は危険負担だけ勉強していく予定でしたがこのペースでは恐らく試験に間に合いません。そのため少しペースを速めてい...

 
素人でもできる株式会社設立5-法務局で法人登記-
素人でもできる株式会社設立5-法務局で法人登記-

電子定款が出来ました。それをもって法務局に行って渡せば終了ってわけではありません。 法務局でもそのほか必要な書類を用意しな...

 
【宅建試験】やっと民法が終わる物権変動
【宅建試験】やっと民法が終わる物権変動

聞いたことのない言葉ですが、本日は物権変動について学んでいきます。 物権変動とは所有者を移転したり抵当権を設定したりす...

 

Profile

Author:小鳥遊々
   (NOMA TAKANASHI)

山林

千葉に山林を購入しました。
小屋暮らしをするため、土地持ちホームレスを目指し開拓中

プロフィール

お気に入りRSS
Copyright © 2016-2018 山林生活 All Rights Reserved.