山林生活

伝説の焼酎と言われた青ヶ島のあおちゅう

伝説の焼酎と言われた青ヶ島のあおちゅう

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暑くなるとビールが飲みたくなってしまいます。
しかし山林ではビールは基本的に飲みません。
里に下りた時についでに買ってきて飲む程度でしょうか。

ビールは冷やして飲むのがよいのですが、私の山林にはペルチェ式の冷蔵庫しかありません。
一応冷えるのですが、小さい冷蔵庫のためビールを入れる余裕がないのです。
またビールだと空き缶がどんどん溜まっていってしまいます。
それらを処理できる環境にいるわけでは無いので極力ゴミは少なくしています。

今後、ごみで出るアルミ缶を処理できるようになり、また冷蔵庫を大きく出来るようになればビール生活も。

しかしまだそれらの準備が整ってないのでもっぱら酒といえば常温保存が出来る蒸留酒になってしまいます。
さらには比較的安く手に入る焼酎です。

今回も焼酎の話題です。

コンビニで買える酒を。それをモットーに酒選びをしています。
あくまでも指針であって「絶対にコンビニで買えるもの」をというわけではありません。

コンビニで買える二階堂、いいちこ、黒霧島、白岳。
まぁこのあたりのラインナップで回しています。
最近は木挽なる芋焼酎もコンビニで売られるようになりましたね。
どれも大衆受けする無難な味。私も大衆の内の一人なのでこれらの焼酎を愛飲しています。
しかし万人受けするように作られているだけあって、なんというかパンチがないんです。飲みやすく毎日飲んでいたとしても飽きないんですが、少しやっぱり物足りないところです。
でもコンビニで売っているわけですので、特殊なお酒を置くこともないのでしょう。これがコンビニ酒のデメリットでもあります。

先日、ホームセンターに寄った後、私の所有する山林の最寄りにあるコンビニへ。
最寄りといっても山林から10キロほど離れた場所にあるのですが、そこでこんな焼酎に出会いました。

まさかの青ヶ島の焼酎「あおちゅう」です。普通であればコンビニで売っているようなものではありません。
島焼酎と聞くと沖縄のイメージがありますが、これは東京都の焼酎になります。

青ヶ島という伊豆諸島の南の方。船かヘリでしか行けない人口200人ほどの小さな島で作られた焼酎です。そんな小さな島で作られた焼酎なので生産量も限られています。事実、プレミア焼酎とか言われていた時期もありましたからね。その焼酎がなぜかコンビニに売っていました。恐らくここのコンビニオーナーが置いたのでしょう。全ての店舗で取り扱っているとは思えません。
勝浦だから青ヶ島に近い?否、オーナーがただの酒好きなだけだと思います。
そもそも青酎を買う人も限られていると思うので...。

酒造りは酒造免許がなければ作れません。酒造免許なく作った場合、それは脱税となるわけです。島国のため酒を運べない。運べないなら自分たちで作ればよいじゃないか!?青ヶ島の人たちはそんな感じで自家醸造をしていたのでしょう。税務署も密造酒があることを認知していたものの、それを取り立てに行くにも渡航費がかかる。お金を徴収するためにそれ以上の費用をかけて渡航するのでは割に合わない。そんな感じで黙認されていたそうです。40年ほど前にやっと酒造免許を取得し、それにより島外にも出回るようになったのだとか。

私、以前にこの焼酎は飲んだことがあり衝撃を受けました。

なんて臭いんだ。こんな酒、誰が飲むんだ。

当時はそのような印象でした。まだまだ若かったのかもしれません。
その当時は「度数が高くてきつい」という印象でした。
でも、年を重ねるうちに、「これくらいパンチが欲しい」という気持ちに。

そうなんです。この焼酎クセが強いんです。
度数が高いので結構きついかもしれません。
でも穀物の香り満載のためアルコール臭さはありません。
洗練された...という言葉は似合わず荒々しい。
オイリーな感じはアイラウィスキーっぽさも感じます。

まさに日本のアイランズ焼酎。

この臭い感じ。たぶん、これが焼酎の原点なんだろうなーと。
近年は蒸留技術も発達し、焼酎の臭みを抑えられるようになっています。減圧蒸留をすれば沸点が下がり、それによってにおいの成分を抑えられるのだとか。
穀物の香りを出来る限り抑えて、アルコールを抽出しているわけです。しかしそれではエチルアルコールを希釈して飲んだ方がよいですよねー。
穀物由来の香り、甘みがあるから個性ある焼酎ができあがるわけです。青酎はその個性の中で臭さを極振りした焼酎です。

ただ私が若かったころはもっとクセが強い感じがしたのですが、これは年老いて味覚が変化したからなのでしょうか?
それとも青酎のちがうやつを飲んだのでしょうか。今回飲んだヤツよりももっと以前のはもっと強烈な印象があったのですが。

度数も高く、また焼酎の中では少しだけ値段も高いです。
気軽に飲むようなものではありませんが、クセが強いのが好きな方は是非ご賞味ください。

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