【たんぼ】町田には昔、風俗街があった(厳密には町田ではない)
町田に来ております。
町田は東京都が実力支配している領土です。
歴史を紐解くと1868年に廃藩置県後、町田は神奈川の領土でした。
町田は東京都の領土であり領土問題は存在しない。町田は我が領土!
町田は神奈川固有の領土。歴史にもそう書いてある。町田市を返還しろ!
このように東京と神奈川がそれぞれ領有権を主張している場所です。
109とかが出来て、一時は「西の渋谷」なんて恥ずかしい名前で呼ばれていました。
都心から離れていますが東京を名乗れます。また都心に出やすい場所です。
駅から離れると車無しでは生活し辛い場所ですが、家賃も安いのでしょう。
本日はそんな町田を散歩します。
西の渋谷と言われてたこともあり、街は栄えているのですが私が行ったのは「栄えていない方」です。
横浜線南口側です。人の気配も少なく、駅前にはコンビニだけ。新横浜駅の裏側みたいな感じの場所です。
こちらはほぼ神奈川県相模原市です。
境川を渡れば神奈川領地、渡らなければ東京領地。まさに国境のようなところです。
さらには東京側と神奈川側の街の雰囲気がガラッと変わります。若干神奈川側はピンク色。
かつてこの場所は「たんぼ」と呼ばれており、いわゆる「ちょんの間」と呼ばれる違法風俗店が軒を連ね、この場所は別の意味で栄えていたのだとか。
当時は100軒ほどそのような如何わしい店があったようです。町田の「たんぼ」は青線地区と呼ばれるところでした。
赤線地区は売春が認められた場所、青線は認められていないものの事実上黙認されていた場所。ただこの赤線青線と呼ばれていたのは売春防止法施行前お話。法改正後は赤だろうが青だろうが全て違法となっていました。売春防止法は1958年。今から60年前は売春は合法だったんですからすごいことです。
当然法改正されれば店をたたまなければなりませんが、そのまま営業を40年間続けていたわけです。40年後の1990年後半に町田のたんぼは一斉摘発に合いました。関東で有名どころは町田のたんぼ、横浜黄金町、そして川崎堀之内です。当然違法風俗店なのでこれら全て摘発に合っています。現在は川崎にちょっとだけあるくらいでしょうか。
私はその当時の町田の「たんぼ」の様子を知りません。ここに初めて来たのは一斉摘発があってから数年経ってからのこと。
まだ建物は残っていましたが、ほとんどの店が潰れてました。開いている店はありましたが数店舗程度。一斉摘発後も目を盗んでは営業を繰り返し一部の店舗が残っていたようです。働けない人たちは「田んぼ」の近くで「立ちんぼ」になっていました。
今回、それ目的で来たわけではありません。
町田に用事があったからです。信じてください。
あれから10数年。街は大きく変わったようです。
2006年の時に違法風俗店は全て撲滅したそうです。
たんぼのあった場所にはマンションやコインパーキングとなっていました。ラブホテルなどは残ったままですが、健全な街へと変化し始めています。リスクの高い人身売買、違法風俗を続けるよりも駅チカのこの立地であればマンション建てて賃貸収益を得た方が良いのだと思います。町田市からすればいい迷惑だったのでしょう。ここは実際町田市とは関係ない相模原市。それにもかかわらず町田が近いから「町田のたんぼ」なんて呼ばれ方をしているわけですからね。
新宿のゴールデン街も元々は町田の田んぼのような場所でした。ゴールデン街は別の形で街が出来上がっています。しかし町田の田んぼはそのように変わることが出来なかったのが残念です。違法は良くありません。法治国家である以上、それを守るのは重要です。しかし穢れているからといって無かったことにするのはよくないでしょう。全てを取り壊し健全な街っぽくするよりも、過去の薄汚れた文化も容認した上で街が作られていく方が味のある街になるのではないでしょうか。
なおラブホテルが近くにあるからなのか、私娼は未だに多くいるみたいです。
もう一度言いますが町田に用事があったから立ち寄っただけです。信じてください。