コリアだけどコリアだけじゃない百人町にあるリトル台北
本日は新宿の大久保にいます。
場所は総武線大久保駅の西側。小滝橋通りと総武線に挟まれたところにいます。新大久保駅ほど利用者が多くないため駅前はこじんまりしていますが、それでも駅前のため飲食店は多めです。
こちらは東京媽祖廟です。雰囲気はもろ中華。
媽祖とは中国道教の神様で航海や漁業の守護神。そのため中国だけでなくベトナムや台湾などアジアの湾岸沿いで信仰されていたんだとか。
以前ベトナムに行った際にホーチミンにあるチャイナタウン「チョロン」で媽祖廟に行きました。
日本でも沖縄や長崎などの南部で信仰されており県内には媽祖をまつっている寺があるようです。特に長崎は唐人が多く住んでいた地域。そのため道教の信仰が根付いたのでしょう。
媽祖廟がこちらにあるのは新宿に在日台湾人が多いのが理由の一つなんだとか。
全国の在日台湾人の数はおよそ6万人ほど。その多くが台湾から旅行や仕事で来ている中長期滞在者です。戦後に日本内地に居住し続けている平和条約国籍離脱者の子孫、いわゆる特別永住者は640人と少ないです。そのためコリアタウンやチャイナタウンみたいな街はないようですが、全国的に見ても新宿に在日台湾人が多く住んでるんだとか。
全国に6万人いる在日台湾人。そのうちの2万人が都内に住んでいて、2000人が新宿区内に住んでいます。媽祖廟ができたのもそれが理由なのでしょう。
新宿は全国で一番台湾人が多く住んでいるため、ここはリトル台北といっても間違いないでしょう。
でも大久保と言ったらコリアタウンですよね。実際に大久保には韓国料理屋が多くありますが、韓国要素があるのは新大久保駅前や職安通り、大久保通りのあたり。大久保駅西側はそこまでコリア化していません。
もちろん全く韓国料理店がないわけではありません。
こことか。
こことか。
こことか。
結構コリアタウン。
リトル台北という割には台湾料理屋は少なめ。タイ、インド、ネパール、トルコ、ベトナム料理など多国籍タウンとなっています。
こちらにはカレー店があります。スパイシーカレー魯珈。建物の老朽化により移転したそうです。オープン当初は比較的空いていましたが今では行列ができる店になりました。
こちらにカレー屋さんがあるのは大久保界隈でスパイスが手に入りやすいため。この付近はアジアや中東の食材を扱っている小売店が多くあり、安価でスパイスが購入できます。
同店ではルーローハンも出しています。ルーローハンと言えば台湾の代表的料理です。この辺りがリトル台北だからなんでしょうね。
こちらの店は東京巷口飯糰店ってところで2022年末にオープンした日本で初めての台湾おにぎり専門店です。まさにリトル台北にある台湾飯。
新大久保駅の周りには台湾料理店が複数ありますが、大久保駅の西側だけだとこちらの店舗くらいでしょうか。せっかくリトル台北に来てるんです。台湾おにぎり食べてみましょう!
こちらが台湾おにぎり「ファントン」です。
俵型のおにぎりですが米ではなくもち米。小サイズを買いましたがコンビニで売ってるおにぎりより少し大きめです。
具材は肉でんぶ、揚げパン、煮卵、ソーセージに高菜の漬物みたいなのが入っています。味は濃いめ。そして具だくさんで結構重めです。米を食うのではなく具を食べる感じ。日本のおにぎりとは全く違うものでした。
肉でんぶは日本ではなじみが薄いですが、中国や台湾ではポピュラーな食材のようです。醤油と砂糖で味付けされているため近いのがしぐれ煮でしょうか。揚げパンが具材に入っているのが理解できませんが高菜の漬物はよいアクセントになってます。アジア感のある味付けですが台湾料理は嫌いではなさそうです。
まさにここはリトル台北ですね!
そんなリトル台北にある怪しいエステ店。
大久保駅のそばなのでこういった店が駅前にあります。コリアタウンですがチャイナエステっぽい感じ。
たしかこの付近には以前「のび太」や「しずか」や「すねお」など子供向けアニメの登場人物を模した大人向けのエステ店が乱立していましたが2022年に摘発されていました。
百人町界隈にはそれらはなくなったと思ってましたが怪しそうな店が複数あります。やっぱりエステはチャイナとコリアの二強のようです。
でも台湾リラクゼーションを謳う店もあります。やっぱりリトル台北だからこういった店があるんですね。と思ってたんですがどうやら本場の台湾にはこのような露骨な店は存在しないんだそう。
台湾は一部を除き性風俗店が法律で禁止されてる。
一部を除き禁止ってワード。かなりあいまいな言い方をしていますが、どうやら台湾では性交易専区を設け、その区域内であれば性風俗営業をしてよいとされているようです。
要は赤線営業。今の時代に赤線営業ってのは珍しいですが、このようになったのは2011年と最近なんだとか。
台湾ではもともと売春行為は違法とされていました。違法といっても売る側だけ。売る側は罰則があり、買う側はお咎めなしでした。しかしそれでは不公平すぎるってことで社会秩序維持法が改正し、買う側も罰則の対象となったのです。
でも一切禁止にしちゃうと路頭に迷う人も出るし、性犯罪が増加する可能性がある。これでは社会秩序を守る法律なのに秩序が乱れる恐れがでます。そのため特区を作り、そこであれば売春してよいとなりました。
特区は自治体が指定できるようになっています。売春が合法化されればそれが観光産業の一つになります。非合法ではないため税収も見込めるでしょう。自治体としては願ったり叶ったりです。しかし法律ができてから13年、いまだに特区は出来ていません。
まぁ当然です。特区を作るってことは売春を自治体が認めることになります。人身取引を認めますよ!って言ってるようなもの。
そんなわけで合法だけど合法じゃない状態のようです。暖かい国なんでてっきり性に対し大らかなのだと思ったのですがそうではないようです。でも特区がなくてもタイと同じようにそういった店があるようです。
置屋、KTV、風俗サウナ、風俗喫茶...。ちょっと台湾行ってくる。