山林生活

コルカタにある金色の桃源郷 アジア最大の私娼窟「ソナガチ」

コルカタにある金色の桃源郷 アジア最大の私娼窟「ソナガチ」

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インドの東にあるコルカタ。コルカタはイギリス植民地時代は首都でした。そのため市内は栄えておりインドでも三番目に人口が多い都市。人口が多いということはそれに合わせたサービスも当然存在します。コルカタには大きな私娼窟があります。

本日はギリッシュパーク駅に来ております。本日こちらに立ち寄ったのはソナガチに行くためです。

ソナガチはベンガル語で金色の木を意味する言葉。

ソナガチの歴史は古く300年以上前から、ソナガチはベンガルの有力者が側室や妾を囲い込む場所でした。
イギリス統治後もそのような街として知られており、黄金の領域とも噂されていたんだとか。現在もその流れを汲んでおりソナガチはコルカタ最大 いやインド最大の私娼窟で売春宿が多く集まるエリアとなっています。アジアでもっとも有名な風俗街と言われておりここには多くの私娼がいるようです。

ソナガチって住所は存在せず通称名称です。
日本でも吉原って住所は現在存在せず現在の吉原は台東区千束にあります。
吉原の方が世の中的に知れた名称ですが性風俗街として名が知られている地名なのでゼッタイその名を住所にすることはないでしょう。

ソナガチも私娼窟として名が知られているのでその名を冠した場所はないようです。

当然「ソナガチは、ここだよ♪」

みたいな標識はなく情報は遮断されてます。ネットで検索するもどれも曖昧な情報ばかりなんです。

ギリッシュパーク駅の北側あたり。
マーブルパレスの北側あたり。
リバティー・シネマの裏手あたり。
ソババザール・スタヌティ駅の南側あたり。

どれもスゲー曖昧なんです。それもそのはずです。

「ソナガチ、行ってきたぜ!」

こんなやつクズでしかない!

ソナガチには娼婦が7000人、単発売春婦も含めると1万人もいるそうで、その多くが誘拐や売られてきた人たちです。なかには10代、下手したら10歳以下の子供が働いてるのです。

そのような情報が飛び交う中で「ソナガチ、行ってきたぜ!」って言うやつ、もうこれ、クズでしかないですよね。仮に行ってたとしてもそんなこと公言出来ません。

言うはずがないだから場所があいまいなんです。

言ってきたぜ!なんて口が裂けても言えない。仮に行ったことを公言するにしても、ソナガチに行ったよ!社会勉強だけどね!ソナガチに行ったよ!エロには興味ないけど。こんな感じの言いようなんです。

まるで風俗街には興味ないんですアピール。
私、そういった遊びはしたことないですアピール。

周りから白い目で見られないように予防線を張る。このように「私は悪者ではない」みたいなの、そういうのよくないと思うんです。

「行くなら逝くつもりで行け」
それぐらいの気持ちでいるべきでしょう。

ってわけで私は「ソナガチ行ってきました!」

やっぱりクズでしかない。

これはガンジス川に焼かずに投げこまれるべき人。

しかしソナガチがどこにあるかわからない。
お伝えした通り場所がかなりあいまいです。グーグルの地図にはソナガチと記載があります。でもちょっとズレてるっぽいんです。

ネットの情報も小さく曖昧。
でもその小さなピースを集めワンピースにすればその財宝は見つけられるはずです。そのため私はひとつなぎの財宝を求めこれより街をさまよいます。

グリッシュパ―ク駅の北側の路地。このあたりがソナガチと思われる場所です。有料トイレとかかれた通り、なんか生々しい表現です。

こちらにもトイレの標識案内があります。

「私娼窟は工事中で利用できません」みたいな標識。トイレって言葉が隠語のようにも見えなくない。実際に利用できる売春宿が減っているようでごく最近、この界隈で摘発がありました。

インドでは単純売春は違法ではありません。でも管理売春や未成年を雇ってたとなると話は別です。ソナガチには多くの少女が働いてるわけで定期的に摘発があるそうです。摘発があれば町が静かになるのはどこの国でも同じでソナガチも以前よりは縮小しているようです。縮小理由も他にあります。

こちらは市内で見かける貼り紙です。

電柱などに貼られている貼り紙。日本でもかつてこの手の張り紙をよく見ました。日本だとテレクラとかでしょうか。インドのはデリヘルの貼り紙です。

インドだとコールガールというのでしょうか。
インドでもデリバリータイプにシフトしており街のいたるところでこの貼り紙を目にします。売春管理者はリスクのある店舗を持たなくてよい、利用者はわざわざ私娼窟に行く必要がない。どちらにとっても好都合。そのためデリバリータイプが増えているのでしょう。

これがITの発展のなれの果てです。

でも「男ならやっぱ店舗型」って考えるインド人は一定数いるようで私娼窟はまだ生き残っています。

ネットの情報では多分このあたりにあるのです。でもごく普通の住宅街で私娼窟っぽくないです。日本の風俗街のように風俗店があるわけではなくそこに売春婦が住み、そこで致すスタイルです。つまり住宅があるのは当然です。

ここは普通の住宅街ですが私娼窟なのでしょう。実際に女性が建物前に座って客引きをしています。

ここがソナガチなんだなー。
でも私の想像した様子とは少し異なります。

ネットの情報では「劣悪な環境」みたいな記事があったり「最悪の私娼窟」みたいな書き込みがあったり「インドで一番汚い街」みたいな記事があります。でもそこまで不衛生な様子はありません。

むしろ街並みはキレイな感じだし衛生的です。もっとスラムっぽいところをイメージしてました。

ゴミ溜めみたいなところはあるんですが街は比較的きれいに保たれています。そもそもコルカタ自体がデリーよりもキレイです。インド横断でキレイの基準が下がってますがコルカタって給水所がけっこうあるし衛生的な感じがするんです。

実際ゴミの量はデリーよりも少ないし大気汚染もデリーより良い。暖かいのでハエや虫は多くいますが不衛生って感じはしないんです。

インド行ってだいぶ価値観が変わってきてる!
ちょっとこれまで行った街がヤバすぎるレベル。

何人か声をかけてきた女性はいますがなんかちょっと違う。これは出直しかな。

ってことで翌日さらに北側に行くことに。

こちらはもろに住宅街で商店もなく人も歩いていません。夜になれば変わるのでしょうか。日本と違って看板が出てないので昼間は普通の街並みなんです。夜になると歓楽街に変わるのかもしれませんがここもなんかちょっと違う気がする。これはちょっと出直しかな。

ってことで翌日。
ネットに書いてあった緯度経度の地図を頼りにソナガチ界隈を巡ります。でもここは全然違います。もっと北の方でしょうか。これはちょっと出直しかな。

ってことで翌日。
ソナガチにコルカタ滞在のほとんどを費やしてる。4日連日、まだ見ぬソナガチへ連続登楼。

ネットの情報にはこうあります。

迷える子羊よ 我が声に耳を傾けよ
古の地ソナガチへは神の導く道を目指せ
金色の桃源郷の入り口にはハヌマーン廟がある

ってウィキペディアに書いてありました。

信じるソースがウィキ。「2ちゃんに書いてあった」とほぼ同じ信頼度。

でもなんかアドベンチャーの世界みたい!
ハヌマーンとはインド神話の神様で西遊記の孫悟空がモデルで日本人にはかなり身近です。
ハヌマーンは自制心を象徴とする神様です。
いや風俗街の入り口に自制心がある人が来るわけない。

見つけましたハヌマーン。
この先に世界でいっとースリルな秘密があるんですね。まさに摩訶不思議アドベンチャー。

これよりソナガチ内部に入ります。

こちらの通りの名前はダーガチャランマイトラストリートって路地でチッタラジャンアベニューとラビンドラサラニ通りをつなぐ道です。

通り沿いには商店が軒を連ね、一見すると普通の路地裏のような感じです。でもこれまでの道と違うのは明らかに立っている女性の量が多めです。そして目が合うと声をかけて来ます。

急に空気感が変わる街並み。この見られてる感覚。なんかこの感覚、初めて飛田新地に行ったときと同じ感じです。
私は風俗街で風俗嬢を見定めに来たのに逆に向こうからも見られる感覚。

深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

ただの風俗街だけど。

若い人は多くなく年齢層は高めです。もしかしたらやり手ババアなのかも。たぶんやり手ババアのはず。でもやり手ババアだと思ってついて行ったらただのババアでしたってこともありえます。

私は過去にやり手ババアについて行ったら「お前がやるんかーい!」って経験があります。でもここのはやり手ババアのはずです。

インドでは個人売春は合法である。
そのため女性の客引きは罪に問われません。

でもそれは成人に限るわけで未成年が街頭に立てばそれは問題となります。そのためやり手ババアが店前に立つのでしょう。つまりこの人らについて行けばソナガチのやべーところが見れるってわけです。娼婦もしくはやり手ババアと目が合います。すると即座に私の左手を掴みます。客引きのやり方がかなり強引です。日本だと傷害で検挙できるレベルで引っ張られます。

さすがにこれは怖すぎる!

でもこれくらいじゃないとやっていけないんでしょう。

日本でもコロナ禍の際に性風俗店がやり玉に挙げられていました。性風俗は本質的に不健全、だから保障の対象外と言われていたのです。

ロックダウン、感染症対策、三密。

客足が遠のき潰れた店も多かったのでしょう。
それはインドでも同じで性風俗業界は壊滅的打撃を受けたそうです。ロックダウンとなり客が来なくなる。かといって国の保障は一切無い。1万人の売春婦が職にあぶれました。

マスクもするし安全だよ!っていっても性接触するわけですから不安です。かつては毎夜2万人以上来ていた客がゼロになったそうです。
客が来なければ収入が断たれる。生きるためにはお金が必要。私娼らは借金をしてその間を乗り越えたそうです。
今ここにいるのはその辛い日々を生き残った歴戦の猛者。全員手練れなんです。

ソナガチに来るまでにデリーのGBロード、アグラの私娼窟、バラナシのジブダスプール、コルカタのカリガットやボウバザールを巡りました。

ちょっとインドの風俗街巡り過ぎ。

強引な客引きも当然いました。でもこれまでは一人か二人くらいだったのです。しかしソナガチは違う。

歴戦の猛者というだけあって皆が皆強引なんです。まだ客が少ない時間帯ってのもあるのでしょうが腕は掴むし服は引っ張る道を遮ってくる。ソナガチは連れ去られた女の子がいるって話でしたが逆に連れ去られそうな勢い。危険を感じがしたので足早に逃げました。いつもであれば引き返すんですが後ろを振り返るのすら不安。まじで怖い。

たぶんこれがインド式の客引きなんでしょう。怖がることはない流れに身を任せればよい。流れに身を任せて身を滅ぼしそうな不安感。

さすがに日本の風俗とは勝手が違います。私は日本の風俗街のノリでここに来ました。

大久保公園がさーとか、雄琴には三大ソープ店があってさーとか。
そんなのと一緒にはできなかった。ただでさえ働いている人が異質な場所。まともなはずがあるわけがない。

「行くなら逝くつもりで行け」

いやいけるわけないでしょ。法律がどうのとか以前にいろいろとリスクが高すぎる。

本日はコルカタの私娼窟ソナガチを巡りました。風俗街を頻繁に出入りする身としては一度は立ち寄ってみたかったソナガチ。その願い、叶ったのでしょうか。

店に行くつもり?
そんなの最初からありませんよ。あるわけがありません。エロとか興味ないんです!そういった遊びには興味はなく私は社会勉強のためにここに来たのです。
インドの社会情勢とか格差社会による経済とかそういうのそういうのを学びに来たんです。

発言内容がだいぶ薄い!

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