バンコク三大寺院のワットポーで参拝してみた
ワットアルンから船で対岸にあるワットポーに来ました。ここはもろ観光地です。ほぼ観光客しかいないような場所です。いまいち位置関係を把握していませんが人の流れについていくとワットアルンと同様にチケット売り場がありました。
チケットは200バーツです。基本的に寺はタンクトップNG、半ズボンNG、サンダルNGです。今回寺周りをすることが分かっていたので長ズボンを履いてきましたが、どうも膝が隠れていれば問題なさそうです。サンダルもかかとがあるスポーツサンダルであれば何も問題ないようです。
ワットポー。正式名称は「ワット・プラチェートゥポンウィモンマンカラーラーム」です。絶対に覚えられないし、なんだったら現地の人も覚えていないでしょう。だからワットポーって呼ばれているんでしょうね。そもそもバンコクだって正式名称は「クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット」。
ピカソもびっくり。寿限無を地でいってるじゃねーか。
寺に入るとちょっと汚い感じになっている仏像があります。これ、剥がれているのではなく張り付けているんです。仏閣を回るため礼拝のやり方をネットで確認しておきました。礼拝のやり方はまず礼拝セットを購入します。基本的に礼拝をするところに礼拝セットが置いてあります。
セットの内容は花と線香、ロウソクと金箔です。線香とロウソクは輪ゴムで結ばれており、金箔は紙でくっつかないように保護されています。
お祈りをささげるところに火がついています。そこでロウソクに火をつけます。そしてそのロウソクは近くにあるロウソク立てにたてます。ロウソク立ては蝋でギトギトになっているので火で溶かしてロウソクをたてるようです。そのロウソクの火で線香をたてます。そして座ってお祈りを捧げます。日本の神社だと「お金をください」とかそういう俗な願いはご法度ですが、仏様はそういうのは寛大のようでどんな願いでも聞き入れてくれるようです。
お金くれるんだったらインドでもどこでも行きます!ということでよろしくお願いします。
願うのであればこんな感じでしょうか。正座をして手を合わせて願い事を。手にはまだ花と線香持ったままなので中途半端な手の合わせ方になる感じです。願った後は線香をお香台へ、花は水の入った甕があるのでそこに挿すようです。
そして残った金箔は仏様に張り付けるようです。張り付ける場所は任意で自身の治したい部位に張り付けるようです。金箔を張り付けるためちょっと汚い感じになっているんだとか。
どの仏像も基本顔に金箔がぎっしり張り付いているようです。まさにこれが煩悩の現れってことなのでしょう。
ワットポーのメインのところ、涅槃像です。
デカすぎてフレームに収まりません。頑張って隙間から取る感じです。バンコク一番の観光スポットなので混雑しています。いい場所取れましたがそれでもうまい具合に撮影できません。
こちらが足の裏の部分。足の裏も綺麗ですが壁の装飾も美しいです。
足側からの全体像です。涅槃像なんてストリートファイター2のサガットの面でみたくらいで、実物を見るのは初めてです。ちなみにサガットの面はアユタヤの涅槃像です。聖地巡礼するならアユタヤへどうぞ。
200バーツはたけーなと思いましたが、これを見れるのならば十分価値があります。私は仏教徒です。これで徳を積んだんじゃないんでしょうか。
涅槃像の後ろには壺が並んでいます。そこにお金を入れている人が。おそらく煩悩の数分108個壺が並んでいてこちらの全てにさい銭することで煩悩が捨てられるとかなんでしょう。
108枚の硬貨は持っていませんが20バーツで売ってくれるところがあります。中身はバーツの補助通貨であるサタンという硬貨です。これまで何度かサタン通貨は手に入れています。サタンは1,5,10,25,50の通貨があります。これまで手に入れたことがあるのは25と50だけですが、20バーツで購入した通貨に1サタンも含まれております。1,5,10サタンは現在で回っていないようでこういうところで見かけるくらいでしかないようですね。見た感じではほぼ50サタンのようです。100サタンが1バーツ。このお椀の中が全て50サタンなのであれば50×108=5400サタン。つまり54バーツです。20バーツで54バーツを購入しているわけです。まさかの錬金術がワットポーでできるってわけです。
そんな罰当たりなことはしません。これはあくまでも煩悩を捨てるために購入した硬貨です。ここで捨てなければ一生煩悩の塊なわけです。
一枚ずつ入れていきます。間違いないように丁寧に。数を数えながら入れていきます。
仏教徒じゃない限りよくわからないシステムですよね。お金を捨てていくわけですからね。しかも108というよくわからない数字なわけです。そのためこの「20バーツで煩悩捨てられますシステム」を利用しているのはほぼ東洋人でした。この程度で煩悩を捨てられて悟りがひらけるという時点で煩悩の塊みたいなヤツですし。ここにいけばお遍路回ったのと同じご利益があるってやつと同じです。
ってか108まで数えたのにコイン大量に余ってるし!
てっきり108枚だけで丁寧に数え噛みしめることで煩悩を解き放つというもんだと思っていたのですがコインの枚数は目分量のようです。最後のツボの時点で数十枚のコインが余ってました。そして皆が107のツボまで1枚ずつコインを入れるもんだから、最後のツボは“煩悩であふれかえってました”。
何だか腑に落ちませんが何でもかんでも自分の思い通りにいかないということをブッダが教えてくれたのだと思います。
こちらがたぶん本堂的なところでしょうか。ワットアルンと同じような仏塔が並んでいます。
この雰囲気は中国っぽい感じがしますよね。仏教はインドから来て、文化は中国から来る。その中間位置がちょうどタイだったのかもしれません。よい具合に混ざっています。
せっかく来たので私もタイ式の礼拝をしたいと思います。仏前のわきに礼拝セットが売っているところがあります。値段は20バーツです。販売員みたいな方がいますが一切案内してくれません。20バーツを箱に入れて勝手に持っていきます。
しかしネットで見たロウソクに火をつける火が仏前にありません。探したところ外にありました。ロウソクに火をつけます。そして線香にも火をともします。本来であればここで仏前に祈りをささげるのですが香立ては外です。
外で線香に火をつける。
火のついた線香を持ったまま室内に入り祈りをささげる。
祈りを捧げたら外に出て線香をたてる。
室内に戻り花を生ける。
ゼッタイ祈り方が違うヤツ。
ちょっと礼拝のやり方がわかりませんが、香立てが外ならまずはそれを済ませてから中に入るのが正しいのでしょう。
っていうかみんなロウソクつけたまま香台にたてちゃってるし!
説明がよくわからないんでロウソクに火をつけて香立てに挿しちゃったのでしょう。ロケット花火が失敗した跡みたいになっています。祈るという点はどの宗教も同じですが、細かな祈り方というのは違いがあります。ちゃんと教えるというのも一つですが、多様性の受容です。ロウソク輪ゴムで括り付けたまま線香立てに挿したっていいじゃないでしょうか。
とりあえず祈りを捧げました。どうかお金持ちにしてください。不労所得で悠々自適な生活がしたいとお願いしました。そして金箔は股の間にしっかりと貼り付けました。同じことを考える輩はいるもので、仏様の股間は輝いていました。
どうやら先程見たのは本堂ではなかったようでほかの場所にございました。お坊さんがお経をあげていました。室内には入れず外から見る形です。見るのに渋滞していたため遠くから撮影しました。なかはかなりキラキラしていて美しそうです。
これでOKでしょうかね。今回のバンコクの旅、ミッションコンプリートしたんじゃないでしょうか。
帰りもバスで移動しようと思いましたがバス停の位置がよくわかりませんでした。そのため地下鉄で帰宅です。
観光地って大体宗教施設か城がほとんどです。タイもそれは同じです。基本的に宗教は毛嫌いしていますが外から見る分には面白いです。そして過去の産物は美しいものもあります。後世に残しているという部分では宗教も捨てたもんではありません。
煩悩も捨てたしあとは悟りをひらくだけです。
こちらのみせ、やはりそういった店のようです。中はキラキラしているのでしょう。はたして悟りはこの店でひらけるのでしょうか。