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長期熟成?博多の華の五年を飲んでみた

長期熟成?博多の華の五年を飲んでみた

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麦焼酎であれば二階堂かいいちこ、芋焼酎であれば黒霧島、米焼酎であれば白岳、そば焼酎は雲海。黒糖焼酎はれんと、泡盛は久米仙。スタンダードから選ぶとなるとだいたいこんな感じでしょうか。どれも美味しく飲めるんです。最近は宅飲みを控えているのでこれらを飲む機会もグンと減りましたが、これまで大変お世話になっておりました。

焼酎は安くて美味しくて酔える。それが良いんです。でももっと安い焼酎もあるんです。上記は本格焼酎に分類されるもの。いわゆる甲類焼酎と呼ばれるものであればかなり安価で売っています。また本格焼酎でも安いやつが結構出ているんです。高いお金を出せばある程度美味しい酒は飲めるのでしょう。重要なのは安くて美味しいことです。これまで色々飲んでは後悔していました。でもそれもこれも新たな出会いを求めての結果です。酒を控えるようになってからとんとそういった機会も減ってしまいました。

ビジネスホテルです。地方のビジネスホテル。夜、明日まで自由行動。ここで選ぶ選択肢は二つあります。一つは外に飲みに行くパターン。その土地土地の赤ちょうちんが出ている居酒屋の暖簾をくぐり、そこでしか食べられない郷土料理と地酒を楽しみ、そして二軒目三軒目とはしごする。地方の醍醐味といったところでしょうか。
もう一つは外には飲みに行かず、スーパーやコンビニで食料を買い込み、ホテルで一人さみしく食事をするかです。

断然、後者です。

ビジホの楽しみはこれですよ。普段買わない酒のつまみ、普段見ないテレビ、そしてビデオ・オン・デマンドの無料部分。これを存分に楽しむことがビジホの醍醐味ってやつなんじゃないでしょうか。

スゲー馬鹿みたいに買っています。これ一人分の夕飯です。
酒は焼酎一本。それにツマミで納豆とポテサラ、ぬか漬け。〆におにぎりとカップラーメン。ビジネスホテルに泊まるときはこんな感じで無駄買いするんです。でも案外全て食べちゃうんです。
ツマミってどうしても渇きものになっちゃいますが、こういうときは“濡れたもの”を選んでしまいます。

さて、本日のお酒は焼酎です。ボトル一本買っておけばそれで済むんです。安上がり。宅飲みはしませんがビジホ飲みはします。

今日は麦焼酎を選びました。博多の華の5年物のようです。博多の華は最近コンビニとかでよく目にします。いいちこよりも安い金額で買える。そして麦だけじゃなく芋や蕎麦、米といった別の原料のものもあります。
福徳長酒類株式会社というところが製造しているようです。同社は神戸の灘で創業。元々は日本酒メーカーだったようですが現在は焼酎やスピリッツも作っているそうです。高級路線ではなく庶民のための酒を造っているといった感じでしょうか。

価格は1500円。観た感じはウィスキーっぽいです。ウイスキーの原料も麦なんで麦焼酎は親戚みたいなもんです。実際に樽で寝かせた麦焼酎はウイスキーっぽい味わいになりますからね。こちらは五年熟成ということです。

オーク樽で5年以上熟成させた原酒を使用したプレミアム焼酎。

これが五年を指す理由。ウイスキー、例えば山崎12年の場合、12年前にできたものというのではなく、味を調えるために違う年数のものも混ぜているみたいです。でも12年より若いのは混ぜない。つまり“山崎12年以上”というのが正しい表記なんでしょう。これは法律で決まっているみたいです。「12年の原酒はちょっとしか入れてないけど入ってるから12年です」というあくどいことをしないように法律で表記が規制されているのでしょうね。では焼酎はどうなんでしょう。

色々と調べたのですが泡盛は「古酒」の場合はウイスキーと同じようですがほかの焼酎はその規定が無いようです。
それ以外の焼酎は特定事項の表記基準というのがあり、「原酒」を名乗るのであれば蒸留後に一切のものを加えずに36%以上のアルコールが含まれていなければならない、「長期熟成」を名乗るのであれば3年以上貯蔵したものが、ブレンド後の総量50%を超えていなければならない、「かし樽貯蔵」を名乗るのであればその特色を有するものでなければならないという規定があります。これらは「単式蒸留焼酎の表示に関する公正競争規約」に書いてあります。

さて、今回購入した「博多の華 5年」はアルコール度数は35%なので原酒には該当しません。説明文に「貯蔵熟成」と書いてありますが「長期熟成」とは書かれておりません。ウェブサイト上には「長期熟成」って書いてあるんですが、あくまでも法律が規制しているのは商品ラベルの表記に関してです。また「オーク樽で5年以上熟成させた原酒」という文言はウェブサイト上のもの。商品ラベルにはその記載がありません。これらのことから「博多の華 5年」は全量が3年以上貯蔵したものが50%を超えて入っているとは限らないということになりますね。5年の原酒をちょっとだけ混ぜただけなんじゃないの??
でもよくよく調べたところ「単式蒸留焼酎の表示に関する公正競争規約」の第2条3項の(5)に「表示とは顧客を誘引するための手段として広告を行う表示であり、インターネットによるものも含む」と書かれているので、同社ウェブサイトに書かれている内容も規制対象となっています。つまり博多の華5年は長期熟成で50%以上のものが3年以上オーク樽で貯蔵された原酒を使用しているということのようです。長期熟成で1500円で提供してくれるなんて太っ腹です。

まぁどっちでもいいんです。要は美味しく飲めればそれでよいんです。人は何でも見かけで判断する。そういうのよくないです。

色味は若めのウイスキーっぽいんですが樽の香りはそこまでしません。若干甘めの香りがありますが基本的にはアルコールの臭いが強いです。味に関してもウイスキーっぽさはありません。焼酎です。減圧蒸留なので麦っぽさもない。口当たりはよいですが鼻を抜けるアルコール臭が強いです。うまいか不味いかという部分に関してですが、不味くはないです。焼酎として飲むのであればよいでしょう。まぁそもそも焼酎ですからね。でも、物足りなさがあります。

クセを出すと万人受けしない。販路を広げるのであれば無難な味が一番。奇をてらうのではなく万人受けする酒が良い。まさにこれなんです。いいちこもクセがそこまでありませんが博多の華はさらにクセが無い。少しアルコールの刺激が強いと感じるくらい。もう少し落ち着いた味をイメージしていましたが、まだ若さが強いという感じでしょうか。

もっと麦っぽさが欲しい。そういう方には麦茶割りがおススメです。

個人的にはクセの強いヤツが好きなんですよね。そうなるとスーパーやコンビニでは取り扱ってくれないのでしょう。酒はやっぱり酒屋で買うのが一番なんだと思います。

本日のアテは納豆とポテサラ、ぬか漬けです。納豆は酒のつまみに合いますね。コンビニでも手に入るお手軽な酒のつまみです。

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