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フグのヒレ酒というJapanese Cocktail

フグのヒレ酒というJapanese Cocktail

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先日山口に行きました。山口といえばなんにがあるでしょうか。山口といえばやはり下関のフグが有名ですね。毒があるのにそれをどうにかこうにかして食べられるように調理をする。先人の人たちはなぜそんなことをしたのか謎です。

そうです。山口といえば、

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山口に来ております。山口には車中泊で西日本を周る旅で立ち寄りました。立ち寄ったといっても帰るために通り過ぎた感は

山頭火先生です。言わずと知れた日本の歌人。この方を語らずして山口は語れません。でも今回はその話ではなくフグのお話をしたいと思います。先日空港から東京に戻ったわけですが、空港でお土産品を漁るわけです。フグの乾物などが無難なお土産品。そして山口といえば銘酒の獺祭があるわけです。酒好きの私としては悩むわけです。

どの日本酒にすべきか。

酒を買うというのは決まっています。しかもお土産ではありません。自分のために買うわけです。基本的にお土産買っていく相手なんていないもんですからこういうところにきても自分が欲しいものを買うだけなんです。

がんばった自分へのご褒美ってやつ。

もう一度言いますが、

がんばった自分へのご褒美ってやつ。

しかし難しいんですよね。こういうところで買う酒っていうのは。基本的に美味い不味いで売られているのではなく、その場所に行った証として売られています。味ではなく見た目なんです。例えば北海道であればジャガイモ焼酎とか利尻昆布を使った焼酎とか。その土地ならではの材料を使ったものがお土産品として並ぶわけです。

当然それでいいんです。ジンギスカンキャラメルとかいいじゃないでしょうか。誰しもあれを一度購入して、二度と買わないと誓うわけです。でもそれも旅の思い出なわけです。でも、やっぱりおいしい方が良いじゃないですか。美味しくて思い出にも残る。そういうお土産品を求めているわけです。

というわけで今回購入したのはフグのひれ酒です。

ご当地のものをとりあえず酒に入れてみました感が強いのですが、そういうわけではありません。ちゃんとしたものです。そして私はひれ酒大好き人間なんです。これまで様々な日本酒を飲んできました。端麗辛口、芳醇旨口。色々な味があり個性があるわけですが、今のところひれ酒を抜いた日本酒というのは存在していません。日本酒の中で一番がひれ酒といってもいいくらいです。強いていうならば冷酒は樽酒、熱燗はひれ酒といった感じでしょうか。

ひれ酒ってどんなのかと申しますと、日本酒の中にあぶったフグのひれを入れるだけのものです。こうすることでフグの香りや旨味が酒に溶け出しお酒を美味しく飲めるってわけです。現在は日本酒の醸造技術も上がり、どの酒を呑んでも美味しく飲めるようになりましたが、昔は美味しくない酒も多かったんだとか。今でも合成清酒というものがあります。

合成清酒、名前からすると日本酒っぽい感じですが実際は日本酒ではなくアルコールに添加物をして日本酒っぽい味わいにしているものです。いわばカクテルで日本酒っぽい味を出したようなものってことです。

今でこそ日本酒に近いのですが昔はそれが不味かったのでしょう。その当時作られていたものは三倍増醸清酒というもので名前の通り日本酒にアルコールを添加したり調味料を足したりして三倍に増やしたものが日本酒として出されていたそうです。

その手の酒は不味くそのまま飲めなかったためほかのものを足したりしてどうにかこうにか呑めるようにしたそうです。フグのひれを入れて飲んだのもそれが始まりなんだとか。

カクテルができた理由も元々はそんな感じだったと思います。不味い酒をどうにかして美味しく飲むためにはどうすればよいか。その結果いろんな薬草を足したりして美味しく飲む方法を考えたのでしょう。

実際にフグのひれ酒は美味しいです。
今の日本のお酒は端麗辛口が主流となっています。酒臭くない。水のように美味しく飲める酒。それが流行りのためどこもクセがないやさしい味となっています。でも私からしてみれば「水みたい」なんだったら「水飲んどけ」って話です。もっと芳醇で旨口な「ザ・おじさん」的な日本酒が望ましいんです。フグのひれ酒はそれを前面に出してくれます。

香り、味ともにひれ酒でしか味わえない旨さ。肴も不要です。極端に言えばスープ的な感じでしょうかね。
今回購入したのはすでにフグヒレが日本酒の中に浸かっていてあとは電子レンジで温めるだけで飲めるヤツです。ヒレの旨味を最大限に出すためには色々と面倒な作業が必要なんです。器を温めてー酒も80℃くらいまで温めてーとかそういうのが必要です。面倒ですがフグのヒレさえ手に入れればあとは売っている安い日本酒でヒレ酒が作れます。
でもまずはヒレの成分がしみこんだヤツを飲んでほしいです。その味を確かめてみて美味しければヒレだけ買って自分好みのヒレ酒を造ればよいのではないでしょうか。

ひれ酒が美味しい理由はヒレにグルタミン酸とイノシン酸が含まれているため。私はただただ化調大好きなだけのようです。
ということは日本酒に味の素入れればそれで済むってわけですよね!?それってただの合成清酒ですが、自作の合成清酒っていうのもいいんじゃないでしょうか。今度試してみたいと思います。

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