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【宮城】粕取焼酎「浦霞」は華やかで甘みのある高貴な焼酎

【宮城】粕取焼酎「浦霞」は華やかで甘みのある高貴な焼酎

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空き時間ができたので仙台空港に来てみました。
仙台空港に来るのは初めてです。テレビでは東日本大震災の時に映っていたので見ております。場所は海に近かったので浸水していましたね。現在はキレイになっています。

仙台だと新幹線でしか行ったことがなく、今年に入ってからは車で行くようになりました。飛行機で仙台に行くなんて考えはありませんでした。
というより調べたところ羽田から仙台空港行きの路線というのがありませんでした。成田はあるようですが乗車時間は1時間かかるようです。搭乗に30分、東京駅から成田まで1時間。そして仙台空港から仙台まで移動する時間が必要です。これなら新幹線の方が早いでしょう。飛行機で行くところは北海道、九州、中国四国くらいでしょうか。ほかは車で行くこととなりそうです。

そんなわけなので今後も仙台空港を使うことはなさそうです。

仙台空港は国際空港のようでここから北京、大連、上海、ソウル、台北そしてバンコクに行けるようです。しかしコロナウイルスの影響により全便欠航のようで空港内は閑散としていました。

国内線は飛んでいるようですがこちらも本数が減っているのでしょう。GoToトラベルキャンペーンが始まりましたが当分はこんな状態が続くんでしょう。

仙台空港に寄ったのはこちらでお土産を購入するためです。新幹線できていれば駅で購入できます。しかし今回も車で来ています。サービスエリアでお土産を買うというのも一つですが、売っていないものがあったのでこちらに来ました。それは焼酎です。

宮城も米どころなので日本酒が有名です。有名な酒蔵といえば一ノ蔵でしょうか。ほかにもおいしいお酒を提供している蔵があります。そのような環境の中で焼酎を選んだのは、その焼酎の主原料が米だからです。

本格焼酎浦霞という名称の焼酎です。
こちらは佐浦という蔵元が出している焼酎です。日本酒の浦霞は関東のスーパーやコンビニでもぼちぼち見かける有名なものです。

こちらの日本酒も美味しいのですが、今日は焼酎の気分。そして本格焼酎浦霞は数量限定販売なので買いに来たんです。
一応ネット販売をしているところもあるのですが、ほとんどが売り切れという状態です。以前この焼酎を飲んだことがあったのですが、それも仙台で買ってきたものでした。都内で買うというのはたぶん難しいのでしょう。

この焼酎の原料は酒粕です。つまり日本酒の浦霞を作った粕を蒸溜している、粕取焼酎というものになります。

日本酒のことをライスワインとも呼ばれることがあります。米焼酎はライスブランデーとなるのでしょう。そうなると酒粕焼酎はライスグラッパと呼ぶべきでしょうか。グラッパとはワインを作る際にできるブドウの搾りかすで作るイタリアの蒸留酒です。同じように“カス”を材料にして作る、粕取焼酎は和製グラッパと呼んでもよいでしょう。
実際に本格焼酎浦霞はグラッパのような甘い風味が感じられます。吟醸香ってやつでしょうか。焼酎ってずっしりしていて無骨な感じですが、この粕取り焼酎は品のよい香りと味わいなんです。華のような香り。酒粕のもとは「糀」で漢字の由来は花開く米ということですが、この華のような香りも由来の一つなんじゃないでしょうかね。

ただ量が500mlと少ないんです。美味しいからすぐ飲んでしまいます。そんですぐになくなってしまいます。粕取焼酎のうまさを知り、他のメーカーのも飲んでみたのですが粕取り焼酎ってハズレが多いんです。今のところ美味しいと思えたのは浦霞と秋田の飛良泉くらいしかありませんでした。
同じ米でも原料の味が違えば焼酎の味も変わります。酒粕であれば醸し方によっても味が変わるのでしょう。ここのは酒粕焼酎に適した酒粕なんだと思います。

個人的にはあっさりしていて後味が残らないため日本酒より好きです。どうしても日本酒は酒の後味が残ります。また食べ物にも左右されますが粕取焼酎はそれがありません。そして米焼酎よりも香り豊かなので単体で飲んでも美味しいんです。加水されアルコール度数は25%となっています。そのため飲み方はストレートがおススメです。

このように美味しい粕取焼酎があるのですが、あまり人気がありません。実際作っているところが少ないというのが理由の一つではあるんですが。

日本酒の副産物として作られていた粕取り焼酎。酒蔵であれば酒粕は出るため昔は全国の酒蔵で製造されていました。昔は米焼酎や芋焼酎よりも酒粕焼酎のほうが有名だったのでしょう。しかし状況が変わったのは戦後です。
第二次世界大戦後、食糧不足が深刻となり酒の原料となるものを用意できないためそれ以外の代用品を使って酒を造っていたんだとか。いわゆる闇酒と呼ばれるものです。有名なのはメチルアルコールを使ったバクダンと呼ばれる酒です。目散るからメチル酒、当たると死ぬからバクダンと呼ばれていたそうです。そのバクダンと同時期に出たのがカストリと呼ばれるものでした。
このカストリは酒粕を原料にしているわけではなく、米や芋が原料だったそうです。ただ酒蔵が作っていたのではなく素人同然の人が蒸溜していたんだそう。そのため臭く、味は悪かったんだそうです。
ちなみに新宿の闇市でもこのカストリが販売されていたんだそう。製造していたのは大久保に住んでいた朝鮮人だったとか。

こんな感じでカストリと粕取り、名称が同じでした。カストリは闇酒でしかもまずかったわけです。名称が似ているから粕取焼酎のイメージも悪くなり需要が減ってしまったそうです。最近は徐々に回復しているようですが、それでも芋焼酎や麦焼酎のようには作られないのでしょう。

粗悪な酒でもなく、匂いもよい香りがします。一般的な焼酎とはまた違った味わいです。
なかなか手に入れることができませんが宮城に行ったときは是非購入をお勧めします。

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