山林生活

【iPhoneでは土を耕せない】小屋暮らしはミニマリストには不向き

【iPhoneでは土を耕せない】小屋暮らしはミニマリストには不向き

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スローライフな生活、ミニマルな生活をしてみたい。だから小屋暮らしとか山林暮らしとか憧れる!っていう人がなんだか周りに多いのです。なんか、スピリチュアル的な?そのような方でも見ていただけるのは非常にうれしく思い、また参考にしていただけているのであればそれは励みになるのですが、どうも私はそちら側にいけないタイプの人種のようです。

山林生活や小屋暮らしにそのような憧れを持つのは良いと思いますが、このような暮らし方に関して少し勘違いをしているところがありますので現実的な部分も伝えておきたいです。
そういう私も別にこのような暮らしだけをしているわけでは無いのでそんなに言えるような立場ではないのですが、片足突っ込んだ身として言える範囲のお話をしたいと思います。

先月投稿した記事にも似たようなことを書きました。

土地を買って小屋暮らしという選択は正しいのか
土地を買って小屋暮らしという選択は正しいのか

オフグリッドな生活、ミニマリスト、ナチュラリスト。山奥で小屋暮らしという選択は現代社会において正しいのかどうか。

小屋暮らしは現実的では無い。まさにその通りなのですが、それでもやってみたいという方にもう少し詳しくお話ししたいと思います。

iPhoneでは土を耕せない

ミニマル、ミニマム。要は最小限のということです。
出来る限り荷物を減らし最小限の物しか持たない生活ってことです。

家の中にはベッドと机と椅子。あとはiPhoneさえあれば何もいらない。

ミニマリスト「iPhoneは机の代わりにはならないからね。ハハハッ」

iPhoneは草刈り機の代わりにもなりません。
iPhoneで土を耕せますか?釘、打てますか?

結局は草刈り機を購入し、スコップや農工具を購入し、大工道具を揃えなければなりません。草刈り機のために混合ガソリンも用意しなければならない。ソーラー発電をするんだったら架台とか作らないとならない。予備のボルトとか持っておかないと...。
廃材が無料?とりあえずもらっておくか...。

荷物、どんどん増えるんです。

都心に住んでいたころは周りに何でもあったので特に何かを買うことなく生活できました。
パソコンとベッドさえあれば生活できる環境でした。洗濯機も冷蔵庫もテレビも無い生活。まさにその時はミニマルな生活だったと思います。しかし今はホームセンターで一回しか使う予定の無い馬鹿でかい機材を購入し、それを山林の倉庫へ。
水入れる容器とか都心じゃ不要です。でもここでは最低限の生活をする上で必要なポリタンクなのです。そんな感じで荷物が増えていくんです。断捨離なんて出来るはずがありません。もらえるものはもらっとけ精神が高まります。

山には何もない。何もないから所有するしかない。
こんな感じで荷物は増える一方です。

草刈り機に混合ガソリン入れる生活を果たしてミニマムと呼べるのでしょうか?
山林生活者、小屋暮らしをするためには「マキシマリスト」にならなければならんということです。

スローライフ?スローなわけないでしょ。
スローなのは周りだけで、ちゃんと生活するんだったらクソ忙しいです。山林の整備、食事の用意、畑の開墾。

「ゆっくり、ゆったり、心ゆたかに」

ゆっくりできないし、虫や獣におびえる日々だし、心は狭くなる一方ですわ。

これまで定期的に山林に滞在しましたが、朝は日が昇ったら起きます。そして食事の用意。米を炊くために浸水30分。そして土鍋でご飯炊きます。
洗い物は井戸水で。洗剤を使わず水だけで洗います。その後土地の整地、草刈り、畑の開墾、小屋の修復。現状やるべきことが多いですが、恐らく完成した後も少しずつ修繕せねばならないのでしょう。また周りに店が無いので買い出しも一苦労。一度に済ませたいのでまとめ買い。当然無駄なものまで買ってしまいます。天候や気温を常に気にしなければならない。都心にいた方がゆっくりしていたと思います。

自然が豊かというのは事実ですが、自然が豊かすぎるのも色々と問題です。

「水がおいしい。食べ物もおいしい」

東京都水道局の技術を侮るなかれ。
日本の水道水は美味しいです。私の井戸水臭いし飲めないし。川の水だって誰かが生活用水垂れ流しているかもしれないし、源流だとしても虫の死骸とか動物のフンとか混ざってるかもしれないし。ミネラルたっぷりかもしれませんが水道水か処理された水の方が良いと思います。

川の水はきれいではなくきれいに見えるだけです。

食べ物は既製品ですからね。どこ行ったって変わらないです。野草とかありますが、どうやって育ったのかわからないヤツですからね。自家栽培よりもプロの農家が育てた野菜の方がおいしいはずです。

「夜は静か。過ごしやすい日々」

虫の声、獣の声が響いてうるさいです。虫の音って風情豊かですが、それは里山とかある程度人家の多い場所です。
山の中はうるさいんですよ。あと近くに田んぼとかあればカエルの鳴き声もうるさいです。

千葉だとキョンの鳴き声もすごい響くんです。まだ都心でホストが夜中奇声あげてるくらいの方が静かな感じがします。都心だと電車は夜走りませんが、田舎だと虫は夜の方が鳴くので、山の中で静かで長閑とおもったことはこれまで一度もありませんでした。

また当然のことながらエアコンというものはありません。夏は涼しく冬は暖かくではなく、「夏は暑い、冬は寒い」です。都心に比べれば当然夏の夜は涼しいのでしょう。でも、エアコンの風の方が快適に過ごせます。冬は薪で暖を取るといっても、煤や煙って臭いし身体にも良くないんです。エアコンが一番です。

「草木とお話ができる。」

どうぞ、都立松沢病院へ受診してください。

山林生活でメリットがあるとすれば

唯一良いところがあるとすれば人とあまり会わないってところですかね。

山林に滞在していて会うのは三人ほど。
農家の人と猟師の人と、隣の小屋を所持している人だけです。
隣の小屋を所持している人はシーズンに数回程度しか来ません。農家の人も種付けと収穫の時くらい。猟師の人はさらに山奥に行くのでこちらから声をかけない限り接点は少ないです。
しかしこれは私の所有する土地だからこの程度で済んでいます。場所によっては町内会に入れ、消防団に入れ、自治会費払えといった具合で干渉してきます。
付き合わなければ嫌がらせされ、付き合えば心労も溜まる。人付き合いが嫌といっても田舎であれば都会よりも人付き合いが多くなります。

あとは周りを気にせず好きなことができるということでしょうか。
人に迷惑をかけたくない。そもそも人がいないので迷惑がかからない。中途半端な里山とかだと近隣に人がいるためいろいろと周りを意識しなければなりません。人がいない山奥であれば周りを気にすることなく生活はできます。やりたいことをして失敗しても誰にも何も言われません。メリットがあるとすればこれくらいではないでしょうか。

結局何かするのにもお金がかかるわけですからね。安く済ませたいと思っても知識がないため高くついちゃうんです。

小屋暮らしとかの願望がある方に

スローライフやミニマルな暮らしを望むのであれば山手線の内側にいた方がそのような生活ができるでしょう。

まともに小屋暮らしをしていない私が、このようなことをいうのはしっかりとそこで暮らしている人にとっては失礼にはなりますが、やっぱり小屋暮らしって現実的では無いです。それでもなお、小屋建てて暮らしたいと考えるのであれば、スローライフとかミニマリストとかそういう考えは捨て、人生に苦慮し、生活の質を下げ、ただただ地べたを這いずり回る生活をすると考え、目指すべきです。

こんな感じで結論が出てますが、それでも私は山林生活者を目指そう?目指す方向で継続していきます。生活できるレベルにはなっていませんが、周りに干渉されることなく好き勝手やって、それが失敗だとしても咎められることもないんで。
そもそも都心にいたころから泥水をすすり、地べたに這いつくばって生きていたわけですから。そのため私ぐらいゆるーい感じの方が案外続けられるのかもしれません。

土地探しで失敗したくない。土地探しで失敗したくない。

こんな感じで毎週末ネットで不動産屋とか競売とか見ていてもただストレスなだけです。

一生に一度の買い物だから失敗したくない。出来る限り優良な物件を購入したい。

私も最初はそんな感じでした。しかし、本気で探し出すと面倒になってくるんですよね。最初は楽しいんです。でもその探すことが苦痛となり、いつしか土地を購入するのではなく探すのが目的になってしまいます。

住めば都です(住んでないけど)。良い物件を購入しても結局は満足はしないです。例えば井戸を掘りたいと思っても、購入した土地に水が出るかわからないし、出ても飲めるかどうかわかりません。出なかったら出なかったなりに何とかしていくしかないのです。富士山の噴火がー、地震がー、台風がーとかいろいろと買えない理由を挙げてしまいますが、そんなのはその被害にあったときに考えればよいことです。

ダメもとで買ってみてダメならそれ。

お金の無駄?何を言ってるんですか!そもそも山林とか二束三文の土地を買う時点で金の無駄ですよ。
無駄とわかってるなら、その辺は気にせず買ってしまいましょう。その方が「不便な暮らし」を満喫できるはずです。

買ってみて「騙された―」ってなったらそれは騙されたんですよ。同じ道、歩みましょう。

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