山林生活

土地を買って小屋暮らしという選択は正しいのか

土地を買って小屋暮らしという選択は正しいのか

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人は生きていく上で衣食住が不可欠。しかしそれを満たすためにはお金が必要。
できる限り出費をおさえた生活を考えた時、一番削れるのは「衣」でしょう。低価格のファストファッションだけ着続けていればよいわけです。個性もなくオシャレとはいえませんが服にお金をかけなくても生きていけます。
次に削れるところは「食」でしょうか。自炊をすれば食費は軽減できます。自炊をしなくても外食を控えればコストは抑えられます。栄養バランスなどをちゃんと考えた上で食費をおさえればかなり節約ができるでしょう。

問題は衣食住の「住」に関してです。
高いマンションではなく低価格の極小アパートに引っ越せば抑えられます。しかし毎月家賃がかかります。では一軒家を建てれば良いかというと、家賃はかかりませんが修繕費がかかります。マンションを買ったとしても修繕積立や管理費がかかります。このように住まいというのはなんだかんだでお金が発生するのです。

「できるかぎりコストを抑えた生活をするのであれば土地を買って自分で家を建てる、または簡素な小屋暮らしでいいんじゃないだろうか?」

このように小屋暮らしをしてみたいと考える人は結構多くいるようです。
とくに都会で忙しい日々を送っている人は田舎で自然に囲まれた生活に憧れるでしょう。また都会の土地は高いですが、郊外で人が住んでいないような場所ならば安い金額で土地を買うことができます。

安い費用で土地を購入し、業者に頼まずにセルフビルドで小屋を建てる。

金額が安いだけでなく、自分で家を建てたという満足感もあります。
また自活することで生活費もおさえられるようになります。お金に縛られない生活を求めて小屋暮らしをしたい方も多いようです。

Bライフという自ら小屋を建てそこで生活をする形。ある種俗世を捨て、一人で全てをやる生活です。
ただ、自給自足は簡単ではありません。

果たして「小屋暮らしという選択」は正しいのでしょうか。

私が山林を購入して二年が経過しました。
二年前は大分勢いがありました。

どうせなら小川が流れている土地がいい。
大規模な山を開拓して大きな畑を作ろう!
セルフビルドで作った家で贅沢小屋暮らしをしたい。
電気はソーラー。水は井戸。そして火は薪でおこすオフグリッドな生活!

こんな感じで考えておりましたが、現在はかなり落ち着いてます。

山林を買う以前は、

「山奥に山小屋でも建ててそこでひっそり小屋暮らしでもしよう」

そんな感じでした。

自分に合った土地を探したい。そこに小屋を建てて小屋暮らしを実践する。それを小屋暮らしブログとして書いていけば生活費の足しになるのではなかろうか?
体裁としては「皆さんに小屋暮らしの様子をしってもらうため」ということにしていましたが、現実はそうではなくアフィリエイトの収入目的でした。

しかし現実はそんなに甘いものではありません。

当然のことながらアフィリエイトでの成果は微々たるものです。
まぁ小屋暮らしもしていないし、セルフビルドもしていないので当然のことではありますが。

そして山林の開拓に飽きる。

煩悩の塊みたいな人間に解脱が出来るはずもなく、やっぱりネオンが恋しくなります。
その結果、山林を購入したものの何もせず、なんだかんだで都会暮らしが続いているわけです。やはり都会には様々な誘惑があり、それを払拭できそうにありません。

山奥で小屋暮らしという選択は正しいのか

購入した山林には小屋があります。そのため小屋暮らしは購入時から出来る状態でした。
「丹精込めて建てました!」「セルフビルドで頑張って作りましたー!」といいたいところですが、この小屋は前所有者が建てたものです。

【山林購入】このたび山林を買いました
【山林購入】このたび山林を買いました

山林を買おうとしている人は好条件を期待しているでしょう。しかし、有史以来誰も住もうとも思わなかった場所なのです。

建てた状況は聞いただけなので詳しくわかりませんが、基礎は大工に頼み、残りは自分らでやったのだとか。壁が薄かったり断熱材が入っていなかったり、また室内虫だらけで隙間風も多いといった感じで色々と問題はありますが一応しっかりとした造りになっております。

ここに住み、ここに骨を埋める。

小屋で生活をしていれば固定費はかかりません。一国一城の主となれば家賃を取られることもありません。固定資産税がかかったところでこんな山奥であれば微々たるものです。そのため金銭的な負担は少ないです。

しかし付近は山です。もちろん店もありません。
自家栽培で食事を賄うっていってもそれにも限度があります。
また全く無収入で生活が出来るわけでもありません。土地や家屋の固定資産税がかからないとはいうものの、日々生活をする上でお金が必要です。

結局は金、金、金なんです。

Bライフという生き方の選択
Bライフという生き方の選択

先日テレビ制作会社より取材の申し出がありました。 取材を受け入れなかったため詳細をお伝えすることは控えますが、

車を動かすのにもガソリン代や修繕費でお金が必要。維持するのにも保険や自動車税などでお金が必要。
だったら車を辞めてバイクにしたところでやはりそこにもお金が必要。
支出は抑えられても支出ゼロでは生活もできません。それをアフィリエイトで何とかするとしても100万、200万PVといったプロブロガー並みのPV数が必要なわけです。ブログも続けていればいつかそれくらいのアクセスが見込めるのかもしれませんが、それがいつになるのかは定かではありません。

収入がない。家も家と呼べるほどのものでもない。明日の糧の心配をし続けなければならない。全く現実的ではありません。
実際に小屋暮らしをするために計算をしたところ、最低でも年間50万円はかかる試算でした。

小屋暮らしをするにはどれくらいの生活費が必要なのか
小屋暮らしをするにはどれくらいの生活費が必要なのか

人里離れた山奥で小屋暮らしをするとしても食費とか税金とか一切お金をかけずに生活することはできません。一日どれくら

最低でも年間50万円。修繕費などを考え、ある程度普通の生活をするだけでも100万円かかります。つまり小屋暮らしをしたとしても最低限50万円は確保できる収入源が必要なのです。

それをブログだけで収益を賄うというのは結構大変なことです。そうなるとアルバイトや付近で就職先を探すこととなりますが、そもそも人が住んでいないので働き口がない。林業などの仕事はあるのかもしれませんが体力的な問題もあります。結局はどん詰まりなわけです。

実際に私が所有する山林界隈は仕事どころか人が住んでいません。仕事をするとなると30kmほど車で走らなければなりません。

土地持ちホームレス。

結局はこんな感じなんでしょう。

私が山林を購入した時に思った言葉です。土地はあるものの一般人以下の生活を強いられる。我慢をし続けなければならないということです。

ホームレスがなぜ山に居つかない理由が分かりました。

だって、生活が出来ないんですから。
そもそも人が住んでいないような場所なわけです。そんなところで生活をするにはある程度の知識と技術が必要なわけです。そんな人間はホームレスになることもなく、しっかりとした生活が出来るのでしょう。

ある程度の貯えがあり、働かなくても何とかなる状態であり、もう人生終焉を迎えるのが間近なのであれば隠居生活のような小屋暮らしも良いのかと思います。セミリタイアをするのがある程度の年齢になってからというのも山林を購入して理解しました。

収入も資産もなく、また知識のない人が山で生活をしても野垂れ死にするだけです。

とはいうものの私は老人になっても煩悩の塊のままなのでしょう。仮にしっかりと収入を得て貯えを持ったとしても技術がない。そして根性がない。結局はリタイアが出来ない。
でも、今後リアルに収入がなくなり、生活もままならなくなったらそこで生活が出来るという考えも一つあります。

ある種のセーフティーネットってやつでしょうか。

多摩川の河川敷に寝泊まりするのではなく、自分の土地に家を建てて寝泊まりするわけです。公共の場に住み込むのは違法となりますので、山林さえ持っていれば違法にはなりません。
店は無いですが食べ物はどうにかこうにか工面はできそうです。一応山とか畑とかありますからね。近隣の農家の手伝いでもすれば米くらいなら分けてもらえるのでしょう。
そのような最低限の生活を余儀なくされれば、ひもじい生活になるでしょうが小屋暮らしという選択もあるのだと思います。

皆さま土地を買って小屋を建て、そこでオフグリッドな生活をしてみたい。
ミニマリストな生活をしてみたいと考える人は多いと思います。

趣味の範疇であればそれは楽しいのでしょう。しかしそれがメインとなれば苦も味合わなければならないわけです。またそれがメインとなればミニマリストという形で生活するのは難しくなります。
最近ではタイニーハウスに住む人も増えているみたいです。あれもミニマリストの一環なんだと思いますが、生活をする上で必要なものはどんどん増えていってしまいます。
それだったらアパート暮らしの方が荷物も少なくて済むでしょう。

【iPhoneでは土を耕せない】小屋暮らしはミニマリストには不向き
【iPhoneでは土を耕せない】小屋暮らしはミニマリストには不向き

スローライフな生活、ミニマルな生活をしてみたい。だから小屋暮らしとか山林暮らしとか憧れる!っていう人がなんだか周

アウトドア好きだとしても一生テント暮らしは嫌でしょう。日常の中に非日常があるから楽しいのだと思います。
小屋暮らしも非日常の一つ。それが日常になればただの苦痛なのかもしれません。

それでもやっぱりその暮らしがしてみたいという人は小屋を建ててそこで生活してみるのがよいと思います。
苦痛があるというのはあくまでも個人の感想。それが楽しいと思える人も中に入るでしょう。

私は小屋暮らしにならないよう出来る限り今を頑張っていきます。

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