【愉快なロンドン!】ロンドン酒田A館にみる酒田歓楽街の今後
酒田です。酒田には子供の頃に親せきの家に泊まりに行ったことがあります。なじみ深い場所ですが親戚といってもそこまで近しい関係でもなく泊まったのはその時だけ。それ以降、一度だけ酒田に立ち寄りましたがほぼ素通り状態。
子供の頃の記憶なのでほぼ忘れてるし、夜の街なんて見たことがありません。果たして酒田はどんな街なんでしょうか。
山居倉庫という米を保存していた倉庫。酒田は庄内米の名産地。米どころだからこういった施設があるのでしょう。
目の前は最上川が流れており倉庫から河川を使って運び出せるようになっています。
今は倉庫として稼働しておらず文化財の扱いになっています。
穀倉地帯で漁師町でもある酒田。昔はかなり栄えていたんでしょうね。
旧鐙屋という金持ちの庄屋の家が文化財として残っているんですが現在休館中。開館は令和7年度ということでだいぶ先のようです。
港の方に行くとみなと市場というところがあります。
またここから山形県唯一の島である飛島にいけるそうなんです。
飛島の島の面積は3平方キロメートルほど。人口は210人で7割が高齢者。コロナじゃなきゃ島に渡って一泊したかったですね。酒田市でも飛島に渡らないよう自粛を呼び掛けているようです。高齢者の島ですからコロナが蔓延したら医療施設も乏しい離島はかなりやばいことになりそうです。
食堂はやってない模様。ここで食事を考えていたのですが残念。
山王くらぶという明治時代に建てられた料亭です。外環が美しいです。
酒田は昭和51年に市の中心部で大規模火災があり22.5ヘクタールも延焼したそうです。古い家屋はその時なくなってしまったのでしょう。でもこのあたりは風上側だったので残っていました。
本日はお休みのようです。
その山王くらぶも素敵ですが反対側にある建物も素敵です。ある意味こちらも旧料亭的なところなのではないでしょうか。
こちらは白ばらという名前のグランドキャバレーだったようです。
グランドキャバレー、都内ではもう見られなくなりました。私がはじめてグランドキャバレーに行ったのは2006年頃だったと思います。蒲田にあったグランドキャバレーミカドが初でした。ここにいった理由は閉店するという情報をキャッチしたため。
キャバクラと呼ばれる店には行ったことがあるもののキャバレーと呼ばれる店には行ったことがありませんでした。
生バンドにダンスホール。昭和な要素ふんだんのグランドキャバレー、なくなる前に一度行っておくべきだと思ったわけです。その後は赤羽のハリウッド、銀座の白いばらと有名店を回りました。
接客をするのは年配の女性だったりアジア人だったり。どうにかこうにか頑張ってきたもののどこも衰退してしまいました。なかなかあの規模の店を運営するのは骨が折れることだったのでしょう。もう都内であの手の店はなくなりました。
亜流にはなりますが近いのは歌舞伎町のギラギラガールズでしょうか。
この酒田にあった白ばらは銀座の白いばらをイメージしたのでしょう。銀座の白いばらも青地に白文字でした。
閉店していて残念無念と思っていたのですが、どうやら営業しているようです。調べたところ酒田のグランドキャバレー白ばらは2015年に一度閉店しているようです。しかし地元の有志たちがクラウドファンディングで復活させたんだとか。
ちょっとだけ以前と様式は違うようですが一応復活したっぽいです。新たな観光産業ということで酒田市も後押ししているそうです。
すげー住宅街の中にグランドキャバレーがあるんですね。
酒田市は映画「おくりびと」のロケ地だったそうです。
日枝神社、お参りしていきましょう。
日枝神社は猿が神の使いとされているようです。「魔が去る」から魔よけの効果があるんだとか。猿も干支にあるのでこちらは猿年の人が来るべきところなのでしょうか。
映画館があります。
2018年の上映ポスター。ポストマンブルースはSABUの作品。大杉さんはヤクザ役。主演は堤真一でした。SABUの作品は弾丸ランナーも好きです。
看板もボロボロの状態です。一度この映画館は閉鎖されたそうです。
でもおくりびとを機に復活。現在も映画館として機能しているようでチケットの販売のポスターが貼ってありました。
映画上映のラインナップのクセが強すぎます。
白ばらの建物もそうですがこのあたりの建物は取り壊すことなく長々と使っているようですね。
これは、珍しい。愉快なロンドンじゃないですか!こんなところでお目にかかれるとは。
こちらは流石に営業していない様子。
昔はテレビの深夜放送でキャバレーロンドンのCMが流れていたんですよ。愉快なロンドン♪楽しいロンドン♪ってやつです。今考えるとすげーCM流していたわけですからね。だってキャバレーって言っているけど、ここピンサロですからね。ピンサロのCMを公共放送で流しても問題なかった時代があったのです。
川崎にも砂子通り沿いにロンドンがありましたがそちらも閉店して駐車場となってしまいました。
この雰囲気の看板が撮影できるのも今だけでしょう。いずれ看板は外されてしまいます。
この看板、ビルオーナーの人は処理に困っているんだと思います。でもこの看板が欲しいという人もいるはずです。これってビジネスになりそうですよね。
ねこ。近づいても動じません。
ほかにもこのあたりは朽ちたスナックビルがあります。これが地方の現状ってことなんでしょうね。先の白ばらも全盛期は行列が出来るほど混んでいたそうです。しかし現在はキャバレーに行列を作るほどの力は無いようです。店がダメになったのではなく顧客がそういうのに興味を持たなくなってしまったのでしょうね。
酒田に寄ったのは元々ここに行きたかったからなんです。「舞娘茶屋 相馬樓」というところで料亭を修復したそうです。ここで酒田舞姫の踊りを鑑賞できるんだとか。でも事前予約が必要で当日予約は受け付けていないそうです。
ねこ。近づいても反応しません。こちらを見ずに遠くを見ています。
ねこの目線の先です。中から変な音が聞こえます。
いぬでした。全然吠えないんですが鼻息が荒いです。
ここにもコロナの影響で閉店した店があります。18年頑張って営業してきてもこのように店をたたまなければならない事態になってしまいました。
北前横丁という飲み屋街です。
2015年10月に7450万円の総工費をかけて作ったんだとか。
7450万円のうち5100万円は経済産業省と市の補助金なんだそうです。
天童温泉、弘前の歓楽街にあったのと同じやつです。店舗は10店舗。家賃は1店舗当たり45000円なので年間540万円。諸経費抜きで店舗がフルであれば14年でペイできる計算です。
しかし半分くらいが空き店舗となってしまっています。つまり14年ではなく28年。
また諸経費無しはありえなく、修繕費や管理費、固定資産税とか考えると30年以上はかかってしまうでしょう。
地域活性化のために作ったため目先のお金ではないのでしょうが、現状回っていない状態。とくに今回のコロナで余計状況は悪くなっています。
中町にぎわい健康プラザ。
にぎわいがあまりありません。
お店はちょろちょろあるんですがなかなか食指が動かない。
ラーメンという選択も一つです。山形はラーメン大国らしいです。お店ですら考えちゃうわけですからね。
でもラーメンってのもなんだか違います。
というわけでスーパーでイナダとご飯を購入。これを酒の肴に。
あとは夜食にどん兵衛に総菜の天ぷらを載せてキツネ天ぷらうどん。
酒田の街、こじんまりしていましたがよかったです。店がどんどん潰れてしまうのは残念ですがこれが世の常なんでしょう。弱きものは喰われる社会が地方の歓楽街にはあるようです。あのロンドンが潰れてるんですからね。
白ばらなど地域活性化のために尽力している地元の方もいます。ほかとは違った街づくりを目指している人もいるのでしょう。その人たちの頑張り次第で今後酒田が脚光を浴び、多数の観光客が来ることも考えられるでしょう。
白ばらは復活したようなのでお次はロンドン復活を望みます。
山形は二日目に山形市内に立ち寄りました。雨だったのでほぼ何もしていませんが。
本日は宿泊するので山形コンプリートってことでよいですかね。
ということで東北全権制覇しました。
明日、このまま東京に帰るのはちょっともったいないです。
というわけで旅は続行。明日は新潟に行きます。新潟で一泊します。