教育県のなれの果て。外国人スナック街「戸倉上山田温泉」
長野は温泉地数が全国で二番目の数なんです。一位は北海道で243カ所、長野は205カ所あるそうです。ちなみに源泉数の一位は大分、次いで鹿児島と続き長野県は七位なんだそう。大分は一カ所に温泉が固まってありますが、長野は色々なところに温泉地があるんです。本日はせっかく長野にいるんです。ひとっ風呂浴びたいじゃないですか!
ってことでやってきました!戸倉上山田温泉です。
もともと戸倉は北国街道の宿場だったそうですが鉄道開通により客足が途絶えたそうです。客を呼び戻すために始めたのが温泉事業。温泉を掘削し明治26年に戸倉温泉ができました。その後隣接する場所に上山田温泉ができ、対岸には新戸倉温泉ができました。これらは総称して信州戸倉上山田温泉と呼ぶようです。
こちらは町内にある水上布奈山神社です。江戸の初期からある神社で、宿場町だった戸倉の様子がこちらに来るとわかります。
こちらにある灯籠は飯盛女の献燈籠です。
この灯籠は1839年7月、宿場町「下戸倉宿」で働く飯盛女52名が、旅籠主人らとともに、献上したもので飯盛女の名前が台座に彫られています。
現代ではこういうのないですから貴重ですよね。そもそもキャストの入れ替わりが激しいですからね。でも現代でも同じことをやれば性風俗店も人気が出るかもしれません。
本日は戸倉上山田温泉で一泊します。チェックインをして外に出ます。
こちらは新世界通りという如何にもな名称の通り。
温泉郷って風光明媚なところと、アミューズメント的なところがあり、ここはどちらかというと後者です。そもそも温泉の成り立ちが集客のためだったわけですから、客が求めるものを提供しているのでしょう。
そんなわけでこんな感じでスナックがたくさんあります。
しかもこのスナック、一般的なスナックではなくいわゆる連れ出しタイプのスナックなんだそう。
流石は教育県長野です。性風俗に対し厳しい規制をしたなれの果てがこの形だったわけです。
この建物とかはカフェーっぽい雰囲気があります。
ネットの情報ではスナックの多くがタイ人と韓国人のお店のようで、スナックの多くが連れ出せる系の店。
雰囲気がタイっぽい店や韓国っぽい店もありますが、そのほとんどが外観からは判断ができません。これらの店に行くのはなかなか難しそうです。
連れ出しタイプのスナックなので当然連れ出し先が必要です。近くには温泉宿があるにもかかわらず休憩でも利用できるファッションホテルもあるようです。
温泉郷といえば射的です。でもまだ営業はしてない模様。
夜の街なので20時前後にならなければダメなようです。
ってわけで20時過ぎに再度飲み屋街を見てまわります。
こちらは町内にある普通じゃないファッションのお店です。長野県には特殊浴場がなく、またこの手の店舗型のファッションの店も限られているようで、同店のウェブサイトには「長野県で唯一の店」となっていました。逆になぜこの店が存在で来ているのかがナゾです。
もう一軒あるやんけ!と思ったらこちらは普通のほうのファッションの店でした。
21時。夜の帳が下りてネオンが灯りはじめます。それと同時に現れる50代前後の女性たち。見た目は恐らく韓国系の方々。前を通ると「遊んでいきませんか?」と声をかけられます。
撮影したいけど夕方帯よりも人がいて撮影できません。人がいるといっても呼び込みばかり。お客さんはあまり歩いていません。
町内には射的が三軒あります。せっかくなんで立ち寄ってみます。
射的なんて久しぶりです。
銃を触るのも狩猟免許の実技試験で猟銃を触ったのが最後です。
一回500円。コルク玉が10発ついてきます。景品に玉を当てて落とすのではなく、人形を落とすだけのやつ。どういうシステムなのかわかりませんが、ヒットした数で景品がもらえるっぽいです。
っていうのはどうやら建前のよう。
射的は風俗営業に該当し、マージャン店やパチンコ屋同様に四号営業の届出が必要です。大の大人が景品もなしに射的なんてするわけがないんです。おそらく元々はライター石とかが景品にあって、なぜかしらないけど近くにライター石を買ってくれる小さい部屋に閉じこもったおばちゃんがいる感じだったのでしょう。でも現在はそういうのはないようです。
看板にはこのような記載がありました。
温泉情報・スナック・ラーメン店気軽にお尋ね。
まず射的場の営業は19時以降。その時間に飲み屋街に来て温泉施設を探す人はいません。そしてラーメン店は千曲川西側の戸倉上山田温泉内に5軒ありますがこの時間帯に営業しているのは2軒だけです。
私が言いたいのはここに書かれている温泉情報とラーメン店ってのはまやかし。重要なのは「スナック」の部分なのでしょう。それとなく店主に聞いてみるとこのあたりのスナックの話が聞けました。
戸倉上山田温泉内にあるスナックの大半が韓国人とタイ人のお店のようで、日本人の店は2軒しかないとのこと。
外で呼び込みしている人は一時間3000円と言っているが、店に行くとキャストのドリンク代が別でかかるから高くなるんだそう。でも射的の店主の紹介であれば、多少安く済ませられるそうだ。
ここ、無料案内所じゃねーか。
表向きは射的場だけど、その実態は案内所のようです。むしろ案内をした際に発生するマージンの方が実入りがよさそうな雰囲気です。まぁ知らない客引きに声をかけられてついていくよりも店舗型の案内所に紹介された方が安心ですよね。新宿歌舞伎町内の音声案内でも「客引きは200%ぼったくり」って言ってますしね。こういうのはお店の人に頼んだ方がよいのでしょう。
スナックを何軒か紹介されたため連れ出しについて聞くと「私の口からは言えない」とのことでした。この辺はちゃんと線引きをしているようで、そこを言及してしまうと町ぐるみでそういうのをしてることになりますからね。
ただ日本人スナックのところはそういうのはやってないから、それを求めるのであればタイ人か韓国人のところがよいみたいです。
話の感じからすると、外国人スナックは連れ出せるのが当然の様子でした。おそらくキャストもそれを生業にしている方々なのでしょう。
こちらはお店にいたネコです。ネコ課長らしいです。
もともとこの猫は野良だったそうです。
この界隈にはネコをよく見かけます。ネコが多い理由は外国人スナックが関係しているようです。
今から30年くらい前に戸倉上山田温泉に出稼ぎで韓国人女性が多く来たようです。いわゆるジャパゆきさんという人たちでしょうか。
普通のスナックに比べると収入がよい長野の怪しいスナック。当然稼ぎがよかったのでしょう。しかし東京のように遊ぶところがあるわけではなく、さらには知り合いもいない田舎町。ワンルームでひとりで過ごすのは寂しかったのでしょう。その心を癒してくれたのがネコでした。出稼ぎで来た韓国人女性がネコを飼い始めたのです。しかし彼女らは出稼ぎで来ているわけで、国に帰る時はネコを捨てたのです。そのような不遇なネコが町内に住みつき、代々生きてきたわけです。
つまりこいつらはその末裔です。
他の飲み屋街でもネコを見かけますが、もしかしたら同じような理由で増えているのかもしれませんね。
ちなみにこちらは射的の景品でもらいました。
なぜこれがもらえたのかは不明です。
町内にはタイ料理レストランがあります。長野に来てタイ料理を食べるのって場違いな感じがしますが、どうやら本場のタイ料理のようです。そもそも利用者はこの界隈で働くタイ人なので本格的なのでしょう。東京で食べるよりもタイを味わえるのかもしれません。また、深夜遅くになると“お茶を挽いた”タイ人女性が集まるんだとか。
スナックが終わる24時以降、この界隈にある飲食店は私娼窟になるようです。
事実はわかりませんが、ここには“都落ち”をした人が集まると言われていた時期があったようです。
年齢的に働けなくなった人、病気が理由で追い出された人。このように何らかの理由で東京で働けなくなった人たちが、長野に流れてきたとも言われているようです。
まさに夜鷹のあつまる花散る里。
ちなみに長野県はエイズ感染者数、HIV感染者数は全国で三番目に多い地域なんだそう。人口比率で考えると東京の次に多いそうです。しかも他県では同性間の感染が多いのに対し、長野は異性間の性的接触が感染源のようです。近年では梅毒も増えているんだとか。
売春行為が性病蔓延の原因なのかは定かではありませんが、管理されていない状態はそのリスクは少なからずあります。届け出制にして行政が監督管理をしていればゼロにはならないにしろ多少なり感染対策はされるでしょう。
教育県を目指し、廃娼を唱えた結果、そのなれ果てはエイズ患者を増やすだけとなったようです。
まぁエイズ感染者が増えたのは少し前のお話。最近は徐々に少なくなっているようです。感染予防も昔とは違って認知されつつあるのでそのリスクはかなり減っているのでしょう。
私娼窟がはじまるのは24時以降。明日もありますので夜遊びはまた今度。