山林生活

日吉台富里リトル全州で日本産マッコリを飲む

日吉台富里リトル全州で日本産マッコリを飲む

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本日は富里市に来ています。
千葉県北部にある富里市。畑もあり住宅地もあるちょっと田舎の都市で、名物はスイカなんだそう。スイカは熊本に並ぶ名産地で出荷量も全国二位なんだとか。
富里市の南部は田畑が広がる田園地帯。富里市の半分が耕作面積なので南側はほぼスイカ畑。
ではなくニンジンの出荷量も県内で一番多く、全国で見ても北海道に次いで多いそうです。つまりこれらはニンジン畑。そんなニンジンとスイカしかない富里。人が多く住んでるのは北側です。

富里の北側、日吉台に来ました。こちらは日吉台ニュータウンってところで1970年代にできた新興住宅地です。もう50年前のことなので「新興」って言葉は似あいません。

日吉台ニュータウンってのは通称名称。正式はバードタウン日吉台です。小鳥のさえずりが聞こえてきそうな町の名前ですが、聞こえてくるのは飛行機の排気音。

そうなんです。日吉台の近くは成田空港で、ここは成田市の衛星都市なのです。

人口5万人の富里市ですが県内で唯一鉄道の無い市です。そのため交通手段はバスか自家用車。ただ市北部にある日吉台は成田市の目の前で京成成田および成田駅が利用できます。交通の便の良い場所に人は集まるのでしょう。北部の人口割合は20%以上を占めています。

いわゆる団地もあります。

そして一戸建てもあります。
窮屈な都心部に住むよりも地価も安いこっちの方がよいのでしょう。港区に住める財力があるならば港区女子になればよいのですが。それができないならば富里女子になるしかないのです。

片道30分の手狭なところに住むよりも、一時間かかるけど地価も物価も安い郊外に住んだ方がお得なところもあるのでしょう。まさに富里は理想的な場所なんじゃないでしょうか。

日吉台の最寄りは成田駅です。公共交通機関は電車ばかりを意識してしまいますが、空港が近くにある富里は高速バスが使えます。成田発のバスは都内全域に行けるし、関東県内だけでなく長野や山梨にも行けるんです。郊外なのにスゲー利便性の良い場所です。さらには世界のどこにだって行ける天下の成田空港もあるんです。

でも、お遊びスポット少ないんでしょ?

かつては成田駅のところに赤線街があったようですが、それがあったのは戦後すぐの話。一切無くなったわけではありませんが、都心と比べるとその手の店は限られているし、飲み屋もだいぶ少なくなりました。しかもそれは富里市内にあるのではなく、隣りの成田市。

でも、富里市にもここに住む人たちのためのオアシススポットがあるんです。

こちらはひよしグリーンロードです。ニュータウンの中央を走る道です。この通り沿いには飲食店があります。

通り沿いには飲食店や小売店が軒を連ねてます。また成田空港に近いのが理由なのか技能実習生に日本語を教える研修センターもあります。

その研修センターがある建物の一階はカラオケスナック。しかも日本っぽさがない。こちらが研修先ってわけではないのでしょうが、この辺りには異国のスナックが多くあるのです。

アジア感というか、東アジア感。いや、韓国の店が多め。

もちろんタイの店もある。

ベトナムの店もある。

このマーケットに関してはだいぶ国際色豊か。

外国製品を扱う店って、中国や韓国の国旗が最初に来るもんですが、一番最初がベトナム、その次がバングラデシュ、そしてタイと続き、次に来るのはラオス。シンガポール、マレーシア、フィリピン、アメリカ、インド、ミャンマー、ブラジル、イングランド、そしてチベット。他にも国旗があり、様々な国の食材を扱っているようです。

このように多国籍感満載ですが中心地は韓国系の店が多めです。そもそも富里市は千葉県で二番目に人口当たりの韓国人割合が多い地域なんだとか。もうここは富里ソウルランドではないでしょうか。

こちらのアカスリは普通のアカスリでしょうか。卑猥な感じはしませんが「リンパ」の文字があると少し疑ってしまいます。現在のこの辺りはどうかわかりませんがかつてはアガシがスペシャルサービスをするエステ店もあったようです。

ムラムラって来たときにどうにかできるスポットなのかもしれません。

焼肉店や韓国料理店が目立ちますが私がこちらの街に来たかったのは、ここでマッコリを作っているって情報をキャッチしたからです。

マッコリは朝鮮半島のお酒です。韓国には全州市という職の都があり、そこにはマッコリタウンがあるんだそう。日本でいう京都のような立ち位置。つまり酒どころ伏見と思えばよいのでしょうか。
マッコリは韓国の国民酒で米を主体とした酒でどぶろくや濁り酒に似たお酒です。
日本もかつては自宅でどぶろくを作っていたように、朝鮮でも自家醸造は盛んだったようです。しかし食糧難と朝鮮半島の日本統治により、マッコリ文化は一時衰退しました。発酵臭の強いマッコリは韓国で人気はなかったものの、2000年代に入り発酵食品への健康需要が高まりマッコリブームが到来し、世界的にも認知されるようになったそうです。

既製品のマッコリではなく、美味しいマッコリを飲んでみたいと探していたところ、富里市の日吉台にマッコリを製造している業者があるってことで本日訪れました。

こちらがマッコリを売っている店なんですが看板らしきものはなく、営業してない感じ。そもそも私が見たのは2012年の記事。10年以上前だし同社のウェブサイトも閉鎖されていました。普通に考えればもう営業してなさそうです。

でも自動ドア(自動では開かなそう)のところには「マッコリ」の字が書いてあるし、ドアの鍵は開いてるっぽいです。

これは突撃するしかないでしょう。

手に入りました。ドアを開けようとしたら中から人が出てきました。マッコリ買いたい旨伝えたところ、売ってもらえました。
富里のリトル全州(チョンジュ)で手に入れた純日本産の生マッコリです。

生マッコリとマッコリの違いは火入れをしているか否か。マッコリは日本酒と似ていてデリケートな酒です。そのため一般的に売られているマッコリは加熱処理をして品質保全をしてます。生酒は火入れをしないため酵母が生きており、時間の経過とともに味が変化します。こちらの生マッコリも飲むタイミングで味が変わるのでしょう。

ってことで早速飲みます。
現在進行形で発酵中の生マッコリ。マッコリは沈殿物と上澄みが分離しているため混ぜなければなりませんが発酵により炭酸ガスが出ているためシェイクすると爆発するそうです。そのため優しく振らなければなりません。

純国産のマッコリ。米は国産米100%使用です。ネットの情報では千葉県多古町で収穫される幻の米「多古米」を原料として利用しているそうです。甘みが強いと言われる多古米は酒造りに適しているのかもしれませんね。

マッコリは日本の酒税法上はリキュール類になります。原料は米と米麹、水飴に甘味料。水飴は発酵を促進させるためのスターター、甘味料は味を調えるためのものでしょう。
韓国で飲まれるマッコリの主原料は米を主体としていますが小麦を足したりと製法は地域によって差があるようです。こちらのマッコリは米と米麹。マッコリというより濁酒(どぶろく)に近い感じでしょうか。
そもそもマッコリの「粗く濾した酒」って意味で日本のドブロクと同じように自家醸造で楽しむ酒だったようです。日本では自家醸造が法律で禁止されているためどぶろく文化は衰退しました。市販されているどぶろくは日本酒と同じアルコール度数は15度前後。自家醸造だと6度前後になります。こちらのマッコリは6度なので自家醸造のどぶろくに近いのでしょう。

では早速飲んでみましょう。発砲はそこまで強くありません。米の香り、穀物の発酵臭がします。味はあっさり目で飲みやすいです。度数がそこまで高くなく、甘みも強くないためぐびぐび飲めます。マッコリというよりどぶろくに近い味わいです。

醸造しているのは韓国出身の方のようです。韓国の人が作る日本米のマッコリはなかなか出会えません。これが作れるのは近くに米どころがあり、そして消費してくれる韓国人が多くいるからなのでしょう。

成田駅から車で10分の韓国。韓国に行かずとも成田の隣町で韓国気分が味わえるため、海外旅行に行く前に日本の韓国を味わってみてはいかがでしょうか。

旅行から帰ってきてからでも構いません。
旅行の疲れは、アガシのいる韓国マッサージで癒せますので。

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