ここが本当の厚木!エステとサロンが乱立する街「本厚木歓楽街」
本日は厚木に来ております。
こちらは厚木駅です。厚木駅はJR相模線と小田急線の乗換駅。乗換駅であればさぞかし利用者が多いのかと思いきや、小田急線の乗換駅の中では一番利用者が少ない駅なんだとか。そもそもこの駅、厚木にないんです。
相模川を越えた先が厚木市。厚木駅があるのは海老名市内にあるんです。このように海老名にあるのに厚木駅となったのには理由があるそうです。
厚木駅ができたのは1926年。相鉄線の前身である神中鉄道線(じんちゅうてつどう)が二俣川厚木駅間の鉄道を開業したそうです。当初のターミナルは相模川を渡った厚木市内に作る予定でした。しかし資金不足により相模川の架線が困難となってしまいました。ターミナルとなるのは当時寒村だった海老名村。
海老名駅じゃ、パンチが弱すぎる!!って思った村長と鉄道会社の重役が「厚木駅でよくね?」ってなり名付けたんだとか。
まるで浦安ネズミーランドだとネームバリューに欠けるから東京って名乗っちゃおうゼみたいなノリ。大正時代の頃からあったんです。
あれは東京湾の前だから東京を冠してるって!?
じゃあ東京湾ディズニーランドじゃねーか!
東京にないけど東京それがし。ドイツにも東京にもないけど東京ドイツなにがし。そんな感じで厚木駅も厚木じゃないのに厚木駅となったのです。
開業当時は厚木駅から無料の乗り合いバスを運航していたので駅のない厚木に行く最短手段だったため厚木前駅くらい名乗ってもよい駅だったのかもしれません。しかし厚木前ではなく厚木駅。海老名にあるのに厚木を名乗る厚かましい厚木駅ですが1年後に状況が変わります。
一年後の1927年、相模川を渡った先の厚木市内に相模厚木駅が開設されます。そして14年後の1941年、本厚木駅として名称を変更。
本厚木駅の名前は「本来の厚木駅」って意味があるんだとか。
これは海老名市にある厚木駅をディスってる!
偽厚木駅と周りからは言われ、石を投げられたことでしょう。
「厚木駅でよくね?」みたいなノリで駅名をつけたことで恥ずかしい思いをしているそうです。
そんなことありません。厚木駅は厚木の中心なんです。厚木と言えば「いきものがかり」ですよね。いきものがかりは厚木市と海老名市出身者が組んだバンドでストリートミュージシャンとして駅前で演奏をしていたんだとか。そのような理由から小田急線の発着メロディーにいきものがかりの楽曲が使われているそうです。
海老名駅では「サクラ」。本厚木では「エール」
いきものがかりからもディスられてる!
海老名駅、厚木駅、本厚木駅の順番なのに厚木だけハブにされてる。厚木駅はそんな不遇な駅なんです。
本日は偽厚木に用事があったわけではありません。今日は本厚木の方にいくつもりでした。
鉄道ができる以前は歩いて厚木に向っていました。厚木の先にある大山は雨乞いのご利益がある雨降山の異名があり農民から雨乞いの神として信仰され多くの人が往来したんだとか。現在の国道246号線は大山街道と呼ばれ、江戸から大山へ参詣に行く人が多かったそうです。
こちらは相模大橋です。現在の橋は1953年に架けられましたが、もともとは橋の北側にあるあゆみ橋のところに1908年に架設されました。
江戸時代の頃は防衛の関係で橋がありませんでした。橋ができてからまだ100年ちょっとしか経ってないってのは感慨深いものがあります。明治以前は川越人足(かわごしにんそく)に頼んで渡っていたのでしょう。橋の架設後はここを渡り厚木に行ったんでしょうね。大山まではもう少し先ですが本厚木はチェックポイントだったのでしょう。
橋を渡った先、看板があります。
大山について触れてない!
大山へは電車で行けばよいわけだし、あそこは隣の伊勢原市。七沢温泉も飯山温泉も厚木市内にあります。
大山行くなら厚木市へ!みたいな市内にないのに乗っかろうとしないのは厚木プライドなんでしょうか。厚木じゃないのに厚木を名乗るどっかの市とは違うんだってのが感じられます。
現在は厚木駅前が玄関口となっていますがかつてはここが入り口だった場所のようです。
看板の裏手にある建物。1960年代に建てられた当時としては珍しい鉄筋コンクリート造の建物です。
厚木市内を歩いて感じたことですが比較的風が強いんです。川沿いで風が抜けやすいのと北側が山なのでおろし風が吹きやすい環境なのでしょう。江戸や明治・大正の頃、木造家屋の多かった厚木市街地は火災が頻繁に起きていたそうです。そのため法改正を機にコンクリート造の建物を建造。それがこちらのようです。かつては300mの長さの商店街だったそうですが造られたのが60年前。現在は住居用マンションに変わっています。
それでも商店は残っています。
スポーツ用品店に印刷屋。その隣は看板がないので閉業しているようです。地方都市の商店街は生き残るのが難しいですね。
その隣はピンサロ。
ピンサロです。まさかのピンサロ。
看板は他の看板と比べると新しめです。
1960年代からここにある感じではありません。
ピンサロの隣は仏具屋さん。ある意味どちらも観音様を拝むところに間違いなんいですが、古き良き商店街の一角にある古き悪しき風習のサロン店。本厚木はこんなところなんです。
元々このあたりは花街だったそうです。河川敷、宿場町とくれば花街が発展するのは自然の摂理。中央通りの北側には料亭が軒を連ねていたそうです。現在は現在はかろうじてキャバクラやスナックがある程度。つまり本厚木はキャバクラとピンサロの街ってことです。
そんなはずはありません。本厚木はもっと文化的な街なんです。
本厚木駅に来ました。本来の厚木駅、本当の厚木駅。本家本元の厚木駅がこちらです。厚木市の中心的場所がこの厚木駅。厚木市は都内に通える距離にあるし市内には工場も多くある使い勝手の良い駅なんです。都心に近くはないけど通えない距離ではない厚木は住みよい町と言われているそうです。こちらは駅南側。飲み屋に喫茶店。駅前なんでこんな感じ。それにピンサロ。
駅前なんでこんな感じ。
結局どこの駅前にもピンサロがあるんです。てっきり平成時代の淘汰されたと思っていたのですが本厚木には令和最新版でピンサロがあるようです。でもこちらは駅南側。本厚木の駅前の神髄は北側にあるようです。
こちらは駅北側。私のイメージする本厚木はこの景色です。駅前にある本厚木ミロード。小田急線のお膝元って感じ。厚木市は神奈川県の中央にありますが、まさにど真ん中がここ本厚木なのでしょう。
線路に沿って怪しい店がいくつかあります。駅前にあるセクシーキャバクラにハイパーキャバクラ。あまり質がよくない。
こちらには無料案内所があります。キャバクラ以外にも風俗も案内してくれる案内所。案内所があるってことは案内できる店があるのでしょう。
こちらは本厚木駅前の目抜き通り、一番街通りです。おそらく厚木市で一番栄えている場所なのでしょう。道に沿って飲食店が軒を連ねてます。
商店街にも存在するピンサロ。小田急相模原もピンサロ街でしたが負けず劣らず厚木もピンサロタウンのようです。
こちらなんて厚木セーフティーステーションの真横にあるピンサロ。市民の安全を守り誰もが楽しめる繁華街を目指す施設の真横が限られた人しか楽しめないサロン的な店があるんです。
でも警察官立寄所って書いてあります。それは安心ですね。警察官もたつようです。わかります。
こちらもサロン的な店。これはあれですね。ランプを擦ると何か白いモノが出るやつですね。わかります。
この界隈は結構激しめの店があるようです。本厚木にはサロンだけでなくファッションヘルスもあるみたいです。都内で見かけるヘルス店とは少し様子が異なります。都内の多くが若さを全面に出していますが、厚木にあるソレは若くなさを全面に出しています。少し年齢層が高めの印象。政治家が高齢者向けのマニフェストを掲げるのは有権者に高齢者が多いため。厚木も地域住民に合わせた結果がコレなのでしょう。
極楽。
誰が見てもそっち系の店なのが容易にわかる看板。こちらにはサロン的な店のヘルス的な店があるようです。
チェリーというチェリーの人が行くには難易度が高めの店。フリーで30分6000円。かなり良心的な値段設定です。
その隣の美容室。明らかにそっち系の看板を掲げています。
でも普通の美容室みたい。
他にもこの界隈は韓国エステや泡洗体を称した店が複数あります。これが健全な街本厚木の姿です。
こちら、ごく普通の商業ビルです。アーケードになっており中には商店が軒を連ねてあります。入り口には花屋があるんです。飲み屋と花屋の関係は深く、イベントごとに華を飾るのは商店の基本。その手の店があるから花屋も成り立つのでしょう。
と思ったら商店のほとんどが「お花屋さん」。
お座敷サロン、リラクゼーション、リラクゼーション、そしてリラクゼーション。
厚木市民はリラックスできてないのかリラクゼーションを称する店が乱立しています。サロンに紛れてあるリラクゼーション。明らかにリラックスできそうにない様子。
この看板。女の子がアイスクリームを舐めようとしていますが、これがアイスクリームでないことは誰しも容易に想像ができます。
こちらの看板は「洗体」って書いてあるのに洗う気ゼロ。洗うのは体ではなく心ってのが容易に想像できます。
まぁ駅前ですからね。厚木の人口は22万人ほど。男性はその半分の11万人くらいでしょうか。11万人を支えるには心もとないですが、駅前にこの手の店があるってことは厚木市は福利厚生がしっかりしている証拠。これだけあれば十分です。
厚木なかちょう大通り。名前の通り厚木の中心を通る大通り。道路沿いにデパートが軒を連ねていると思いきやここにも風俗ビル。
駅前だけでなく大通り沿いにも当然と存在するピンサロ。ここが最後の風俗店みたいな店名。
そしてやっぱり厚木市民はリラックスできていない様子。こちらの看板、なんか見覚えがあると思ったら南林間と同じ挿絵。
童貞を殺すセーターを着た女性の挿絵。神奈川県内に蔓延しているっぽいです。
まぁ厚木ってこんなところなんです。大山参詣で栄えた宿場町である厚木。相模川が氾濫すれば足止めとなるわけで、渡りたいけど渡れないもやもやした気持ちをリラックスさせるための店舗が軒を連ねたのでしょう。その名残が今もまだ残っているようです。
私もなんか心が落ち着きません。やっぱりここは「魔法のらんぷ」を擦ってもらわなければ!