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タワマンが建ち並ぶオシャレな街「川崎武蔵小杉」は元労働者の街だった!

タワマンが建ち並ぶオシャレな街「川崎武蔵小杉」は元労働者の街だった!

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本日は武蔵小杉に来ております。
JR南武線と東急東横線、湘南新宿ライン、横須賀線、相鉄線が乗り入れる武蔵小杉。新宿、渋谷 、池袋、品川、東京、横浜、川崎、新横浜、そして成田空港に乗り換えなしで行けるすごい利便性の良い駅です。そのため駅前は高層マンションが多いです。

武蔵小杉はかつて工業地でした。
多摩川に隣接するこの場所は江戸の頃から砂利採掘が盛んな場所でした。しかし頻繁に洪水を起こしていた地域だったため住居として適さなかったのでしょう。

戦後も電子部品や自動車を扱う工場地帯で高度経済成長期の川崎を支えていた地域でした。今ではオシャレな街の代表となっていますがかつては小汚く油臭い街でした。

状況が変わるのはバブル崩壊後。
景気低迷により工場を撤退させる企業が相次ぎ駅の周りに空き地が目立つようになります。その跡地にできたのが今の高層マンションです。2000年以降続々と高層マンションが建てられ今のような街並みに変わりました。過去20年で武蔵小杉近郊の人口は6万人も増えており現在も増加しているそうです。実際に現在も高層マンションを建てています。

利便性の良い場所なのでマンションは飛ぶように売れるんでしょうね。このように人口が増えたことで駅前の商店街の雰囲気も変わりました。現在駅前には複数のショッピングモールができ都心に行かずとも買い物が済ませられます。
でもまだかつての武蔵小杉らしい町並みはどこかに残っているはず。

本日は昔の武蔵小杉を散策します。

こちらはJR南武線の武蔵小杉駅北口改札です。
東横線の方はキレイですが南武線の方は古い感じ。駅を出て目の前を走る南武沿線道路を渡った先、東横線のガード下に飲食街があります。

黒を基調としたスタイリッシュな雰囲気の外観。カフェバーにイタリアンバルでしょうか。まさにオシャレな街武蔵小杉っぽい感じです。

その向かいにある中華飯店と居酒屋。私が求めている本当の武蔵小杉。労働者の街にあるオアシススポット。かつては仕事終わりにこの辺の飲み屋で一杯ひっかけたんでしょうね。

スナックも健在です。例えオシャレな街だとしてもこのような店は必要不可欠なのでしょう。地元で飲めるスナック、いいですね。

またこの界隈にはエステ店があります。例えオシャレな街だとしてもこのような店は必要不可欠なのでしょう。

地元で....いいですね。

このような飲み屋が以前は南口側にもありました。しかし南口側は再開発され駅前はショッピングモールがあるエリアになりました。線路沿いに飲み屋や怪しい店がありましたがそれも一掃されてしまったようです。

こちら現在駐輪場となっております。カラフル小杉とかかれた看板。川崎は多文化共生社会でLGBTにも寛容でまだ200組弱ですがパートナーシップ制度を利用しているカップルもいるようです。今後も増えていくのでしょう。それに倣いカラフル小杉としているのでしょうか。

ふつうのきょうに、彩りを。

生活に密着した場所に彩りを添えたら街はもっと豊かになる。だからパラアートギャラリーにしてるんだとか。

「だから」の意味が分かりませんが多様な人材が活躍できる社会を実現しましょうって意味が込められているようです。要は様々な権利を認めましょう的な感じですかね。ちなみに以前はここにピンサロがありました。

多様な仕事を奪った駐輪場。

生活に密着した場所に彩りがあったのにそれが自転車置き場になっちゃった。キャストの仕事だけでなく利用者の快楽を奪うなんてこれは人権侵害。
3年前までは建物は残ってたんですけどオシャレな街武蔵小杉にはオシャレじゃないピンサロは必要ないようです。

もとピンサロだった駐輪場の隣、飲食店がありますが外観はパチンコ店。たしかここにはパチンコ屋がありました。かつては労働者の憩いの場だったぱちんこ屋。近年は利用者も減少しピーク時と比べると規模は半数のようです。衰退は止まらず潰れる店舗が多いんだとか。

こちらの飲み屋の看板はネオンがついています。こんなネオン看板にしているのはぱちんこ店か風俗店くらい。
かつては前にパチンコ店が複数あったのでしょう。しかし現在は一店舗しか残っていません。オシャレな街にはパチンコは不要のようです。

こちらは府中街道です。
川崎を南北につなぐ縦貫道路です。川崎は多摩川沿いを走る多摩川沿線道路、横浜との市境を走る尻手黒川道路、そして川崎の中央を通る府中街道があります。そのため多くの車が往来する道路ですがかつては怪しい店が軒を連ねていました。駅前でバス通りだったのですごい混むんです。そんなところにある怪しい店。なかなか入りづらいですよね。

現在は普通のガールズバーがあるようです。普通じゃないガールズバーの定義が曖昧ですがここは普通のガールズバー。

府中街道を越えた先、東横線沿いにある飲み屋。かつて普通じゃないガールズバーがありました。ここにあったのはピンサロ。

普通じゃないガールズバーの定義 ピンサロ。

3年前に訪れた際はまだ看板が残ってました。というよりその当時はまだ営業してました。美容院っぽい雰囲気の看板ですが実態はいかがわしい店。コロナにより休業しておりましたがその後再開することなく潰れたのでしょう。現在はピンサロの看板が外され普通のガールズバーになっているようです。

店名が別の意味で普通じゃなさそう。

ちなみにもとピンサロの二階にお粥専門店がありましたがそれもなくなりました。

店の移り変わりははやいですね。

駅前に戻ってきました。こちらはセンターロード小杉という横丁です。駅前再開発から逃れた唯一のスポット。まさに労働者の街だったころの名残りでしょうか。戦後に闇市ができたところのようで新宿思い出横丁のような場所。

思い出横丁にはキャバクラはない。

センターロード小杉は普通の飲み屋以外にガールズバーやクラブがあるようです。昔の武蔵小杉のイメージです。このような街並みが府中街道まで漏れだしており大人な雰囲気で近寄り難い雰囲気でした。当時は子供で何も知りませんでしたが今は大人。こういった路地で楽しめるのも大人の嗜みってことで昼から飲んじゃいましょう。

昼から飲むのはは大人の嗜みではなくクズの嗜み。

本日はこちらの店に立ち寄りました。創業40年以上ってことなので労働者の街だったころからある老舗店です。以前武蔵小杉に来たのはコロナのときで感染症の酷い時だったので立ち寄りませんでした。まだ午前中ですが一杯ひっかけましょう!こちらの店は1階と2階があり2階は定食屋ですが1階は飲み屋となっており1階では定食を出していないそうです。

つまりここにいる客全員が普通の人が働いてる時間帯に飲みに来れる人たち。平日休みなのか夜に仕事をしているのか、それとも国民の三大義務を果たしてない人たちか。どのような人かわかりませんが私含めあまり質の良い人たちではないはず。でも昼からビールは最高です。

元闇市ってことなのでモツ煮を注文。同店のモツ煮は牛モツなんだとか。少し歯ごたえがあるフレッシュなモツ煮。

あとは焼きモノを注文。
つくねとカシラ、ブタはカシラに限ります。周りは高層マンションが立ち並ぶ武蔵小杉。そこの住人はハイソでオシャレな人なんでしょう。でもそう人たちもこの手の店が好きなはずです。スタイリッシュな店よりもかしこまった店よりも昔ながらの赤ちょうちんの店に行きたいのです。だからこの飲食街は残ったんでしょうね。

再開発により街並みは変わりましたがまだこの手の路地は残っていました。今日はここでハシゴ酒って行きたいところですが私は歩いて新丸子へ向かいます。だって新丸子には今でも普通じゃないガールズバーがあるんです。

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