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花街だった街はタイパブ街へ!須坂市要町歓楽街

花街だった街はタイパブ街へ!須坂市要町歓楽街

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本日は長野県須坂市に来ております。

こちらはJR長野線の須坂駅です。長野から電車で一本、車で10kmの位置にある須坂は田舎っぽいところもあるけれど駅の周りにはスーパーもあり住みやすい環境のためベットタウンとなっているようです。

こちらは駅前にあるイオンです。かつてジャスコだったんでしょうね。イオンのシンボルカラーであるマゼンダで塗り固めたのに時間の経過とともに呪いのようによみがえるジャスコ。ここは須坂市民のショッピングスポットなのでしょう。でも駅前の様子は少しずつ変わっているようです。

こちらは昨年閉店したショッピングモール「須坂ショッピングセンター」です。1969年に開業した大型商業施設でかつてはボウリング場もあり須坂の街の中心的存在だったようです。しかし1976年にさきほどのイオンの開業により客足をイオンにとられ、徐々に衰退していったそうです。その後も細々と続けるも建物の老朽化、それの改修費を捻出することが難しい状態になったため2024年9月に閉鎖したようです。

地方は車社会です。1970年の自動車保有率は700万台だったのに対し現在は6100万台にまで膨れ上がっています。須坂市は全国で7番目に自動車保有率が高い地域です。駅前よりも駐車場が完備されているロードサイド型の店の方が重宝するのでしょう。

実際に須坂インターの近くにイオンモールを建設中です。イオンモールができたら人の流れも変わるのでしょうね。須坂駅前は更に静かになってしまうのでしょう。
このように駅前は静かになりつつありますがかつてはかなり栄えていたんだとか。

駅前には裸婦像があります。「躍」とタイトルをつけられた裸婦像。あまり躍動感はありません。裸の女性を見る側の方が躍るんでしょうね。このような裸婦像が設置された須坂市ですが、かつて花街があったそうです。

これは心が躍る。

糸のまち「須坂」。

須坂は明治に製糸業が発展し、大正・昭和と繁栄したそうで市内には多くの紡績工場ができました。生糸生産が盛んな地域には都市部より買い付け業者が多く訪れます。そのような人を接待するために花街ができました。

生糸と花街は相対関係。生糸あるところ花街あり。

こちらは浮世小路です。明治末期から大正時代にこちらに花街が形成されました。花街は現代風に言えばキャバクラ街。当時は仕事終わりに遊びに来る人もいたのでしょう。現在も料亭が一軒だけ残っています。

こちらには浮世橋があります。遊郭で遊ぶことを浮世と言います。こちらは花街でしたが現代のキャバクラにもセクキャバや連れ出しキャバクラってのがあります。花街にもそっち系のサービスをしていてもおかしくないでしょう。

こちらは青木新道です。花街の雰囲気というよりスナック街っぽい感じ。でもだいぶ廃れた雰囲気です。

須坂は明治以降に製糸業が盛んとなり多くの人が往来しますが1929年に起きた世界恐慌により生糸の価格が暴落。製糸業者が次々と廃業していったそうです。終戦を迎える前に須坂の製糸業は衰退し、以降は電子部品を取り扱う工場ができました。須坂に富士通関連の施設があるのは製糸業衰退後に富士通の工場ができたため。つまりここにあるスナックは富士通の社員の憩いの場だったんでしょうね。

格式ばった花街よりも気軽に通えるスナックへ。戦後は私娼窟となりました。

廃娼運動が盛んだった長野県。遊郭がなかったとしても花街がその代わりとなっていたし、戦後も赤線街が県内のあちこちに乱立したそうです。さすがは教育県長野。性教育が充実していたのでしょう。

駅前に戻ってきました。こちらはかなめ町通りってところです。ここも赤線街だったそうです。私娼窟のあるところはスナック街になっているケースが多いですがまさにここはスナック街です。

製糸業の衰退後、富士通の工場が須坂にできました。2002年に工場を閉鎖するまでここの飲み屋街は富士通の社員が多くいたのでしょう。ここの飲み屋街は富士通の福利厚生施設。工場がなくなったことで駅前の飲み屋街の利用者も減ったのでしょうが、それでも飲み屋街が生き残っています。地元の人たちに愛されている街なんでしょうね。

ちなみにかなめ町通り、現在でも私娼窟としての機能が残っているそうです。

これは地元の人から愛されるはず。

長野は風俗街が少ないんです。そもそも風俗店が少ない。このようになっているのは風俗街のもとである遊郭が無かったのが理由の一つ。つまり長野県民が風俗行くってなると県外に出なければならなかったのです。しかし冬は雪深い長野。気軽に遊びに行くことすらできません。これでは法の下に平等とは言えません。そのため代替として長野では連れ出しスナックができました。

お酒を飲んでいたら恋愛感情が芽生える。大人の世界は不思議なものでお互いの素性をしらない間柄でも恋に落ちることがあるのです。一時の恋愛感情、英語でいうならばショートでいいのでしょうか。ロングに恋に落ちる人もいるようです。この界隈だと長野市内のスナック、湯田中のスナックなどスナックがあるところ、連れ出せるところありなんです。

その場で致すわけではないので性風俗店ではない。あくまでも自由恋愛なので管理売春でもない。このように若干グレーだけど法的には問題ないスナックが長野には多く存在し、須坂のスナックもそっち系の店があるんだとか。そしてそっち系のスナックは外国人キャストの店のようです。

須坂市も外国人が一定数おり、人口5万人に対し750人。市民の1.5%が外国人のようです。長野県の外国人割合は2%ほどなので少し少なめ。

長野県で多い国籍は中国、ブラジル、ベトナムです。中国はどこの都道府県でも一位、ブラジル人が多いのは1990年の入管法改正の際に増えたのでしょう。ベトナム人が多いのは技能実習制度によるもの。長野県は農業の技能実習生受け入れが盛んな地域だったため外国人が増加傾向にあるんだとか。

中国、ブラジル、ベトナム。どこの都道府県も似たような感じです。

でも須坂市の外国人で一番多いのがタイ人、次いで中国、ブラジルなんだとか。何でタイ人が多いのかな。

ここは長野のソイカウボーイかな

そう。須坂市はタイ人が多く、しかも男女比では女性の方が多いんだとか。そしてこの界隈にはタイパブがあるようです。これは女性が多くなるのが必然。てっきり技能実習生が多くいる地域なんだと思ったんですが、そうではなく夜の技能実習生が多くいるだけでした。いや、もしかしたら昼に技能実習生をして夜にも技能実習生として働いているのかも。

というよりやっぱり長野の東側はタイ人なんですね。長野は西側はフィリピンパブが多いですが東側はタイパブが多いんです。おそらく同郷の人がいるから自然と集まるようになったのでしょうがなんか不思議な感じです。

タイマッサージ店やタイレストランは看板で判断できますが、タイパブがどこにあるかは外観からは判断できません。

こちらの店はタイレストランなんですが、

なんか一般的なタイレストランとは少し違う気がします

こちらのタイレストランもハート要素が強め

教育県のなれの果て。外国人スナック街「戸倉上山田温泉」
教育県のなれの果て。外国人スナック街「戸倉上山田温泉」

長野は温泉地数が全国で二番目の数なんです。一位は北海道で243カ所、長野は205カ所あるそうです。ちなみ

そういえば長野の上山田温泉にあるタイパブ街も町内にタイレストランがありました。たしかそのレストランは深夜になるとお茶を挽いたタイパブ嬢が集まる場所になっているんだとか。つまりここ須坂のタイパブ街にあるレストランも私娼が集まる可能性があるってことではないでしょうか。そして郊外の駅にもかかわらずタイレストランがこんなにあるのならば、それだけタイ人が多くいるって証拠です。つまり要町通りにあるスナックの多くがタイパブなんじゃないでしょうか!

みゆきとかさゆりとかなんか古風な日本人の名前の店がありますが出てくるのはプロイちゃんかナェンちゃん。やっぱりここは長野のソイカウボーイ。

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