【竜宮桜坂神里原】戦後の沖縄にできた悪しき社交街で山羊を食う

本日は沖縄県に来てます。
こちらは那覇市のメインストリート国際通りです。
国際通りは沖縄県で最も賑やかな通りで約1.6kmの道沿いに500軒近い店がある観光地です。
沖縄料理やステーキ店などの飲食店のほか郷土品を扱う店や土産物屋も多くグルメやショッピングを楽しめる繁華街です。ここに来れば沖縄っぽいのが楽しめます。

国際通りは闇市を起源とし戦後で一番最初に復興した地域なんだとか。
離島で土地が狭いのに基地が多い沖縄は土地資源ともに乏しく製造業の県内総生産の割合は12%、農業に至っては1%しかありません。大半がサービス業でその割合は85%以上。そしてその多くが観光業になります。レンタカーやマリンアクティビティ、ホテルのほかこの界隈にある土産物屋も観光業の一つ。国際通りは観光業のための街。多くの観光客が訪れるエリアです。

国際通りは一直線に伸びる道ですが脇には路地がありアーケード街が複数あります。
こちらのほうが地元向けの店があり沖縄っぽさが感じられそうですが国際通り近くの商店街なので観光客も多いです。
日本人が多いと思いきや観光客の多くは中国と韓国。台湾人と中国人の区別がつきませんが台湾の人は多そうです。
台湾から沖縄へは飛行機で1時間30分ほど。東京から沖縄へ行くよりも近いんです。
旅費も安く気軽に日本旅行を楽しめる。そういう台湾の人が沖縄に来るのでしょう。

それくらい外国人が多いんです。国際通りは外国人観光客向けの街ですからね。
店員さんも中国語を話しているしなんなら店員は中国人の可能性もあります。
このように国際通りは外国人だらけですが少しずれると雰囲気が変わります。

こちらは壺屋やちむん通りというところです。
やちむん⇒やきむん⇒ やきもん⇒やきもの。やちむんとはやきものの琉球語。沖縄ではシーサーの焼物があるように古くから焼物が有名だったそうです。

17世紀頃から本格的に製造されるようになり各地に点在していた窯元をここ壺屋に統合して陶工の街にしたそうです。明治維新後に一時衰退しかけるも独特の模様から注目されるようになり日本全国に知られるように。焼物は沖縄を支える産業の一つだったのでしょう。そのため戦後の復興は壺屋が最初だったそうです。
アメリカ占領後の那覇は住民の立ち入りが禁じられていましたが終戦3か月後には壺屋が解放。すぐに焼物生産がはじまりました。それにより壺屋の人口は一気に増えたそうです。
人が増えればその周りに商売人が現れる。飲食店や雑貨店などが次々とできはじめ自然と町が形成されていったのでしょう。そして人が増えればその手の店もでてくるもので壺屋の近くには怪しい街ができたそうです。
それがこの界隈です。

こちらは神里原社交街というところ。
戦後最初に解放された壺屋地区。多くの人が壺屋に戻ってきたためこの界隈に百貨店や映画館ができたそうです。今は国際通りのあたりが繁華街ですがかつてはここが那覇の中心地でした。そんな賑やかな街ならばその手の店もできるもの。ここに社交街が形成されたそうです。
社会と交わる街と書いて社交街。いわゆるスナックやバーがある歓楽街です。
社会が狭い沖縄県。
そして社交街は異性と交わることができました。ここはちょんの間だったのです。
ちょんの間のあった神里原社交街でしたが今はそういった様子はありません。
スナックが入居する雑居ビルがあるくらい。飲み屋街として残ってますがごく普通のスナック街のようなところ。

台湾三大置屋がある萬華を名乗るお店。
でも普通の店なのでしょう。

カラオケですがサロンに反応しちゃう。
でも普通の店なのでしょう。

エロがありそうな 怪しそうなバー。
でも普通の店なのでしょう。

これは商品が飾られるヤツ。
夜になると誰かが座ってそうな予感。でもでも普通の飲み屋街。怪しそうなところはあるものの今は健全です。
こんな感じで壺屋の南側は社交街がありましたがそれはかつて昔のお話。今はそういう街はありません。

壺屋の北側。こちら側にも怪しい街がありました。
こちらは桜坂社交街というところ。こちらも壺屋とともに発展した飲み屋街。

沖縄は各地に社交街がありその多くは米兵の慰安所として供されてましたが壺屋の周りのソレは地元民向けだったのでしょう。ここはかつて那覇で一番賑わってた地域で数百軒の飲食店が軒を連ねてたそうです。
ここはちょんの間でした。
当然今はそんなことはなく普通の街並みです。
ここもスナックがあるスナック街です。ちょっと特殊なのが桜坂の界隈はゲイタウンとなってることでしょうか。
ちょっとどころの騒ぎじゃない。
普通の街並みじゃなかった。

桜坂はゲイ関連の店が30軒集まるゲイエリア。沖縄で唯一のゲイタウンです。
元ちょんの間街だったところがゲイタウン。そういえば新宿二丁目ももともとは赤線街でした。二丁目がゲイタウンとなったのは赤線廃止後の空き店舗に入居したのが理由。桜坂も同じ理由なのかもしれません。
沖縄には行き逢えば兄弟って意味の「いちゃりばちょーでー」という言葉があります。
その言葉に続くのが「ぬぅへだてぃぬあが」という言葉。
これは何の隔てがあろうかという意味のようです。見ず知らずの人でも受け入れる沖縄の考え方。素晴らしいです。そのような文化だからこのような街があるのでしょう。
ここでは一度会った人と兄弟になるそうです。

こちらは壺屋の北側にある竜宮通り社交街です。
壺屋の近く、社交街だらけ。

ここもちょんの間街だったのでしょう。でもそんな街だったのははるか昔の話。現在は普通のスナック街になっています。

竜宮通り社交街はスナック街ですが国際通りに近いからか観光客向けの店があるようです。

こちらは国際通り屋台村ってところです。メインは沖縄料理ですが寿司などの和食を扱う店もあるようでここは外国人に人気のようです。

そんな国際色豊かな飲み屋街の向かい、こちらには山羊料理専門店があります。
ジンギスカンは都内でも見かけますが山羊料理専門店は見かけたことがありません。私はマトンが好きで比較的羊肉を食べていますが山羊って食べたことがなかったんです。でも去年山羊を食べていました。
山羊を食べたのはインド。
インドでマトン料理を食べてましたが実はそれ山羊だったんです。
やっぱ羊肉はうめぇよなって思ってたの全部ヤギでした。
インド滞在で毎日のように食べてた山羊肉。山羊って羊と同じでおいしいんです。
そんな山羊肉ですが沖縄も食べるようです。沖縄の人も頻繁に食べるものではないようですが祝いの席などで食される山羊料理。沖縄はラフテーやソーキなど豚料理が有名ですがかつては自家消費用に山羊を飼い食料にしていたそうです。天候不順などで不作の際に備蓄食料として山羊をつぶして食べてたんだとか。その文化が残ってるようで市内には山羊料理専門店が結構あります。
都内では見かけないため沖縄に来たらこういうの食べたいじゃないですか。

しかも刺身まであるんです。
牛レバ刺し牛刺しが禁止となって久しいですがやっぱり生肉食って魅力的なんですよね。衛生的なところでしか食べられない生肉。これは食べるしかないでしょう!

ってわけで夕方に来てみました。
何軒かヤギ料理店を調べましたが那覇ならばこちらが人気店なんだとか。
見た目はかなりの老舗感。実際に創業50年越えの老舗のようです。そのためオープン前から並んでます。
客全員が県外の人。まぁ観光地のそばにあるお店ですからね。地元の人は来ないのかも。私は観光客なので観光客らしくこちらのお店を選びました。ちなみにこちらのお店は吉田類の酒場放浪記でも訪れてるようです。
すれ違う吉田類。

こちらがヤギ料理店の店内です。
もうこれは場末のスナック。
そこまできれいではない店内。衛生的なところで食べるはずの生肉!!
でも落ち着く感じがします。ちなみに並んでいた人で店は満席となり山羊肉もその分しか用意してないため入店すぐに店は閉店。早めに着といてよかったです。

オリオンビールを注文。
やっぱり沖縄といえばオリオンビール。この軽い感じのビールは南国ならでは。
やはりその地の気候や風土に合うものを飲む。これぞ、ザ・オキナワって感じのビールです。

酒のアテに出てきたのは塩せんべいってやつ。
せんべいですが主原料は小麦粉。アメリカ統治下の沖縄では米粉よりも小麦粉が入手しやすかったことからせんべいも小麦粉を使ったものが多いそうです。沖縄の人にとって昔懐かしい味なんだそう。

こちらはスーチカという豚肉料理。塩漬けした豚肉、パンチェッタです。塩気が強くて酒のつまみにちょうど良い。
でも、ヤギ食べたいんですけど!
こちらのお店、メニュー表はあるのですがそのメニューから選ぶのではなく店主が「これ食べたい人」って言って手を挙げた人に配るシステム。
終戦80年後も配給制。

こちらがヤギ肉です。
生でも食べるし焼きでも食べる。良しあしはわかりませんがいい肉なんでしょう。

こちらがヤギの刺身です。
臭みはなく歯ごたえがある食感。馬刺しや牛刺しとは違った味わい。鳥刺しに近いでしょうか。
噛み続けるとほのかに羊肉っぽい味。酒のつまみにちょうど良いです。

こちらは脂身が多い部分。
焼いて食べるとおいしいんだとか。

これがヤギ炒め。
個人的には焼いた方が凝縮されて好きな味。こっちの方が酒に合います。

やっぱりこれに合わせるなら泡盛ですよね。
こちらは瑞泉の古酒です。泡盛の原料は米なので米焼酎と同じですが使用する米がタイ米です。
そのため米焼酎と味香りが違います。クセの強い泡盛。安い荒々しい泡盛も好きだけど芳醇な香りを帯びた古酒は寝かせたウイスキーに引けを取らないうまさ。これぞシングルライスウイスキーです。

最後にこちらはヒージャー汁です。
肉も内臓も骨もまとめて煮込む煮込み料理。
骨の中の髄液が溶け出し複雑な味がします。匂いが強烈でクセが強いから食べる人を選ぶってことでしたが全然臭くないです。おそらく下処理次第なんでしょうね。血抜きや湯通し、灰汁取りなどをしっかりやればほんのり獣の匂いがする程度になるのでしょう。
匂いはするんだ。
でもそこまできつい匂いじゃありません。そもそも店の中はその匂いが充満してるんで。

いい店でした。
こちらは沖縄に来た際にまた立ち寄りたいです。
山羊肉が食べたいのではなく店主の人柄がよかったです。ほぼスナックのような店。というよりここはもうスナック。
ヤギはクセが強い?この店のヤギはクセは強くありません。この店のクセが強いのは店主の方でした。






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