【ウンコは外で】山林生活におけるトイレ問題
吾輩は軟便である。トイレはまだ無い。
どこにすればよいかとんと見当もつかぬ。
なんでも薄暗いじめじめしたところでしていたことだけは記憶している。
吾輩はここではじめてウンコをした。
しかもあとで聞くとそれは野糞という人間中で一番獰悪な行為であったそうだ。
人は飲み食いをすれば催す。食わなければ死ぬため生きるためにはうんこをしなければならない。
残念なことにこの土地にはトイレがない。そのため水も重要だがトイレも必要となる。
しかし私が購入した山林には水がないため水洗にもできない。私が子供のころ、実家は汲み取り式、つまりぼっとん便所だった。
夏場は虫が湧き、においも臭い。水洗トイレになったとき長時間トイレにいれることに感動した思い出がある。
できればぼっとん便所は避けたいところ。でも水がなければ水洗にはできない。
うんこでこんなに悩むことはこれまでなかっただろう。なんかいい方法はないかネットで探していたところ、バイオトイレなるものがあるというのを知った。
うんこはほとんど水。水は蒸発させ残りをバイオの力で分解するっていうのがバイオトイレの構造らしい。
どうやら既製品もあるのだが、値段は200万弱。土地の値段とさほど変わらない。
うんこのために200万円払うのはちょっと。。。そんなことから自作で作ることを考えました。
自作するといっても浄化槽とかないのでぼっとん便所と大差あるものはつくれません。ただ臭いを抑え、虫がわかないような作りにしようと思っています。
生憎この山林に住んでいるのは私一人だけ。そのためそこまで大きな容量は必要ないでしょう。
イメージとしては以下。
まずうんこの受け入れ先。これはカラーボックスや樽を使用。三方向をコンクリートブロックで固め、空いているところに取り出し口を作り、排せつ物が溜まった容器を出し入れできるようにしておく。コンクリートブロック上部は穴の開いた板を設置。ここがうんこをする場所とする。排泄をする穴も虫が入らないように密閉。このブロックの上に小屋を作ってトイレの完成とする。ただネットの情報だと排泄物を分解するためには空気が必要らしい。虫が入らないように吸排気ができるようにもしないとならない。
と、こんな感じでトイレを考えたものの、大工道具はない。そのためすぐに作り出せるわけでもありません。仮に大工道具や材料がそろっていたとしても制作経験のない私がすぐに作れるはずもなく。そのため、簡易的にできる「野グソポイント」を作ることにしました。
ただ単に穴を掘ってそこに埋めればよい。500坪の土地があるとはいえ無造作に穴を掘って埋めていてはあとで掘り返してしまう可能性もあります。自分が出したものといってもそれがうんことなるとちょっといやです。そのためポイントを決めて穴を掘ることに。
日本は古くから屎尿処理に長けていたらしい。ヨーロッパでは下水が完備されるまでその辺のウンコが転がっていたのだとか。ハイヒールができた理由は「スカートの裾にウンコがつかないための靴」だったらしい。日本は昔から屎尿を発酵させて堆肥に。戦後、GHQに「Youたちウンコ食べちゃダメダヨ」と言われてしまい、人糞肥料を使うのが禁止となったそうだが人糞というのは肥料の中でもかなり優秀なものらしい。生物の中で一番栄養を取っているのは人間。その人間から出る排泄物なのだからそりゃ良い肥料なのだろう。だったら私のウンコも肥やしにすればこの問題は解決なのでは??と思いましたが、どうやら良質な肥やしをつくるためには三年ほど期間が必要らしい。
屎尿を発酵させその熱で菌を殺し、熟成させるのだとか。そのままでも肥料にはなるそうですが、ちょっとそれは口に入れたくないところ。また作物が育たなくなることもあるようなのです。そんなわけでとりあえず穴を掘ってそこに出して、土を被せてあとは微生物や鳥獣に何とかしてもらうしかなさそう。
これがトイレができるまでのトイレ。
穴掘っただけじゃん!とかの反論は無しです。しかも穴もだいぶ浅いっていう意見も受け付けません。
間違って踏みそうですが、土地も広いんでたぶん大丈夫だと思うんですけどね。
ここでしかしない。こうすれば踏む心配もなく衛生的です。
この歳になって野糞を日常的にするとは思いませんでした。
トイレ作成。また課題ができました。