山林生活

漆喰でピータンが作れるか実験開始

漆喰でピータンが作れるか実験開始

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前回滞在時にはすき焼きを食べました。牛肉とネギだけのすき焼きですが、すき焼きで欠かせないものは砂糖と醤油、それにたまごです。生卵と絡めて食べるから甘じょっぱいタレの味がまろやかとなるんです。
そんなわけで山に滞在するときは牛肉と一緒にたまごを買っていくわけです。しかしたまごは一個売りをしている店は少なく、最低でも四個入りパックのモノ。すき焼きで一個だけ欲しいけど四個や六個入りパックのものを買わなければなりません。そうなると卵が余ってしまいます。
余った場合は次の日は卵かけごはんにしたり、ゆで卵を作ったりできます。でもたまごってそこまで賞味期限が長いわけではありません。大体10日間くらいでしょうか。滞在時に消費出来ればよいのですが消費しきれないものは持ち帰ってました。残っている数が少ないので消費出来ていたのですが、先日の帰る時に余ったたまごを持ち帰るのを忘れていました。

すき焼きで二個卵を使っただけ。残りは四個あります。消費期限はすでに過ぎています。
たまごに書かれている消費期限は生食を前提としたもの。海外では生で卵を食べる習慣がないから賞味期限が一カ月以上。そのため火を通せば二カ月、三カ月経った卵を食べても平気なんだとか。無精卵といっても生き物ですからね。多少味は落ちるにせよ生で食べないのであればもんだいないでしょう。しかも一カ月も経っていないのですから。
とはいっても家の冷蔵庫の中に一カ月間放置していたわけではなく、山林のなんだかわからない虫とか獣とかがいるような場所に放置されていた卵です。キノコも置いておけばカビが生えるような環境に一カ月も置いたままのたまご、食べられます??置いてあったのが冷蔵庫であればよいでしょう。でもこのパックのまま小屋の中に放置されていたわけです。冬だし温度もそこまで高くないので大丈夫なんでしょうが、なかなか食指が動きません。
ではそのまま捨てるというのもなんかモッタイナイ。かといって投げて遊ぶというのも食べ物を粗末にしている感じがします。捨てるのではなく何か良い方法はないだろうか。

これでピータンは作れないだろうか。

ピータンはアヒルの卵だけど、アヒルも鶏も似たようなもんです。
中華料理屋に行くと酒のつまみでピータンを食べることがあります。臭いですが味が美味しいため食べちゃうんです。このように店に行けば食べますが自分で買って食べたことはないです。そして自分で作ったこともありません。せっかくだったらこの卵でピータンが出来るかどうかを実験してみようと思いました。

ピータンができた由来は諸説あるそうですが、「灰の中に放置していた」という点はどれも一緒です。納豆は藁の中に放置してたら偶然できたってやつと同じ。当時の人は原理はわかってないけど灰の中に入れておくと旨味が増すってことを偶然知ったのでしょう。納豆もそうですが、この匂い嗅いで食べようと思うことが凄いです。アンモニア臭してるし色味も明らかにヤバそうじゃないですか。

原理はアルカリ性によってたんぱく質が溶け、変性して固形化するらしい。強アルカリの中なので細菌が増殖することもないようで、保存食としての効果もあるそうです。納豆と同じに臭い食品ですが、納豆は発酵による腐臭ですがピータンはそうではなくアミノ酸が分解される際にアンモニアや硫化水素を発生させるから臭いんだそう。つまりピータンは発酵食品ではないってことです。

さて、ピータンづくりをしていきましょう。

手元にあるアルカリ性の物質です。剥がれた漆喰です。
漆喰のPH値は13、強アルカリです。こんな感じで塊りになっているので崩していきましょう。

バケツに入れて細かく砕いていきます。なんかこれと似た作業以前にもやっていたような気がします。

木炭を燃した灰も混ぜていきます。こちらのPH値も13前後。ピータンはアルカリ性の中に漬けておくといってもやっぱり材料によって味も異なるのでしょう。ここは本来のピータンづくりと同じ材料を入れていきます。

水入れて混ぜるけど泥水の中に白い石ころ入ってるだけになっています。

追加で消石灰も混ぜます。PH値は12くらい。こちらも強アルカリ性。ガンガン潰していきます。

バケツ壊れるの巻。

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ちなみに以前も似たような形で壊しました。こういった作業はプラスチックのバケツではなく鉄製のやつが良いのでしょうね。

粘土状にはなりませんが多少ドロドロしてきました。これで良しとしましょう。

本来であれば石灰で包みたいんですがまだシャバシャバしてるのでくっつきません。そのためパックの中に土を入れる形にしました。この周りのアルカリ土が徐々に卵の殻の中に浸食し、たんぱく質を分解してうまみ成分を出すってわけです。

出来上がるまでは二カ月近くかかるんだとか。それまで冷暗所で保存をしなければなりません。土の中で保管することもあるようです。今回は壊れたバケツの中に入れて外の日影に放置しておきます。出来上がるのは春ころです。桜の季節に開封したいと思います。

果たして出来上がるのでしょうか。そして出来たものを食べる勇気はその時あるでしょうか??

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