外国人街ではなくピンサロ街「聊天会館」がある街・桃園駅界隈
本日は桃園市に来ております。こちらは台湾縦貫線の桃園駅。桃園を名乗る駅は複数あり、台湾高速鉄道の桃園駅、桃園機場捷運の桃園国際空港駅、そして台湾縦貫線の桃園駅があります。
台北の衛星都市である桃園駅はベッドタウンとなっており多くの外国人労働者が住んでいる地域のようです。
1987年に戒厳令が解除されインフラ整備のための労働者不足解消のため1000人ほどタイ人を受け入れたそうです。台北から40kmに位置する桃園は地価も安く住みやすい環境だったのでしょう。そのため駅の近くにはタイ料理屋が軒を連ねるリトルバンコクとなったようです。しかしそれから月日が流れ外国人労働者は様々な国から来るようになりました。桃園駅前は様変わりしているようです。
桃園駅南口。本当にここは台湾なのかってくらいベトナム要素が強め。
ここもベトナム。
ここもベトナム。
これはリトルサイゴン。
日本でもベトナム人労働者が増えていますが台湾でも同じように多くいるようです。ベトナムは日本や台湾と違って若い世代の割合が多いそうです。そして学歴社会のベトナムですが学歴が良くても就職口が少ないためデリバリーのバイトで食いつないでいる若者が多くいるようです。
ベトナムの失業率は2.26%。改善しつつあるものの依然として失業率は高めです。学があるのに仕事につけない。そんなわけで母国に見切りをつけて海外で働く若者が多いんだとか。
ちなみに日本の失業率は2.6%。
ベトナムの心配してる場合じゃない!
日本もベトナムも大本営発表の情報なのでこれらの数値は正確ではないのでしょう。おそらく現実はもっと厳しい状態なんだと思います。ちなみに台湾の失業率は3.33%。どの国も似たような数値です。それでもベトナム人が海外で働くのは収入の良さが理由なんでしょうね。
このようにリトルバンコクと思って来てみたらリトルサイゴンだった桃園駅。ベトナム関連の店が多いのは確かですが昔ながらのタイの店もあるようです。
やっぱりタイいいですよね。今回サーチャージが高すぎたのでバンコクに行かず東アジアに絞ったのですが、物価が高いので食費がかさみます。またホテル代が高いのも難点です。滞在費のコストを考えたらバンコクの方がお得のようです。
桃園駅の南側はベトナムやタイ、インドネシア、マレーシアの店があります。これらの店が駅前に多くあるってことはこの界隈は外国人が多く住んでいるんでしょうね。リトルサイゴン兼リトルバンコクに来ているのでここで東南アジアの風を感じたいと思ったのですが日本同様に台湾でも外国料理の値段は高いです。当初はここに住む同胞向けの店だったのでしょうが、現在はタイ料理を食べたい台湾人向けの店になったようです。
桃園駅の北側に来ました。こちら側はデパートがありかなり栄えています。
そして栄えているのであればこの手の店もありますよね。クラブのようですがほぼ脱いでるような格好で接客するのでしょうか。
その隣の看板はキャストの募集でしょうか。単一保母制度。恐らく託児所完備の寮があるっぽいですね。
漢字で書いてあると夜露死苦!みたいな感じ。なんかすごい集団っぽい雰囲気。
こちらはオンラインカジノの広告のようです。飲む打つ買うは男の嗜み。キャバクラの看板の隣にオンラインカジノの広告が来るのは当然です。
台湾は公共の場所で賭博を行った場合賭博罪が成立します。オンラインカジノは閉鎖的な環境のため賭博罪が成立せず合法だったようですが2022年に法改正がされ現在は違法となりました。
これはカジノではなくゲームですよ!
みたいな雰囲気を出していますがオンラインカジノなんでしょうね。こういう広告に規制がかけられずに放置されているのは郊外都市桃園だから。
この界隈が桃園の中心地ってことでよいのでしょうか。飲み屋が結構多いですね。
こちらには天上人間って店があります。こちらもクラブとなっていますがおそらく連れ出すことを想定された店なのでしょう。天の上に住む日とのことを天上人と言いますが、台湾では天龍人って言葉があります。
天龍人は特権階級にいる人たちのこと。日本でいえば上級国民や勲章持ちと呼ばれる人のこと。格差ある社会では権力者を皮肉るのはどこの国も同じで当初はネットスラングだった天龍人ですが今では報道にも使用されるようになりました。
天龍人の元ネタはワンピースが由来なんだとか。
桃園市は台北都市圏の中でも土地代が安く外国人労働者が多く住む街。富裕層の多い大安区のことを天龍区と呼ぶそうですが、このあたりはそことは対比する地域なのでしょう。でも個人的にはこの泥臭い町並みが嫌いじゃありません。むしろ居心地の良い感じです。
こちらにはタイOKと書かれた看板があります。
OKのあるところ、風俗店あり。
こちらは風俗店ではなくクラブのようです。夜な夜なこの界隈にはタイ人が集まるんだとか。外国人が多くいる街だからこのようなコミュニティースポットが自然とできるのでしょう。多文化共生区域である桃園ならではですね。
ごく普通の郊外にある駅前。そんな印象だった桃園駅ですが、少し気になる看板を見つけました。
コーヒーの文字。喫茶店っぽい様子ですがピンク色の看板。
コーヒーを提供してくれて休めるところのようですがそれ以外の情報はありません。情報はないけど何か感じるものがあります。
美少女と書かれたコーヒースポット。KTVやちょっと怪しい店に紛れてこちらの店があります。
これ、アレだな。
こっちは紫色の看板。情人とは恋人って意味。摘発されないように最低限の情報しか出していない飛田新地のちょんの間と同じ感じ。
もう珈琲の字が卑猥に感じてしまう。
こちらには談心・交友と看板に書かれてます。そしてレッドポメロファッションクラブの英字。
これらの店は「聊天会館」と呼ばれる業態でいわゆる出会い喫茶に該当する店。異性とおしゃべりするおしゃべり喫茶って感じでしょうか。
台湾はお酒を飲む習慣があまりありません。実際に屋台では酒類の提供をしていないところがほとんど。屋台飯をアテに酒を飲むならコンビニで買いこむしかないようです。台湾人自体がアルコールに弱いそうで年間消費量は日本の半分以下。女性の飲酒量はさらに低いのでしょう。
飲み屋は稼ぎがよいから働きたいけど酒が飲めないから働けない女性。女の人とおしゃべりしたいけど酒が飲めないから飲み屋に行けない男性。このような人たちのためにノンアルコールでおしゃべりできる店が「聊天会館」なのです。
お酒を飲まないから仕事の合間に女の子とおしゃべりができるんです。酔っぱらい客を相手にしないため女性も安心して働ける。
この業態は桃園市で人気があり休閒咖啡や情人座、影陪小姐、摸摸茶などとも呼ばれているようで、日本語訳をするとコーヒーショップ、恋人席、フォトエスコート、おさわり喫茶って意味。
表向きはデート喫茶ですがデートの途中でムラムラっときちゃうこともあります。そのため店によっては「半茶」と「全茶」のサービスが提供されているようで「半茶」は手淫まで、「全茶」に関しては皆まで言わなくてもわかるでしょう。つまり半茶がピンサロで全茶は本サロ。桃園にあるのはどっちでしょうか。私が見れる範囲に数軒ありますので競争が激しい地域のようです。そうなるとこの界隈にあるのは西川口を源流とした一子相伝の秘儀NK流の一派なんでしょうね。
もちろんコーヒーショップの中には話すだけの店もあるのでしょう。
でも大の大人が異性とコーヒー飲んで楽しくおしゃべりするだけで満足できると思いますぅ??そんな人はスタバに行けばいいんです。桃園駅前にもスターバックスがあります。またオシャレなカフェもあります。このようにちゃんとした喫茶店があるのにも関わらず怪しいコーヒーショップがあるってことは、そこはコーヒー飲んで休憩するだけじゃないんでしょう。
つまりこれらは大人のスターバックスです。
桃園駅界隈、外国人街だと思ってたけど実はピンサロ街でした。
喉が渇いたのでコーヒーでも飲みに行きます。