山林生活

【バンコク】手を差し伸べよう。明日を生きるため、明日に輝くため。

【バンコク】手を差し伸べよう。明日を生きるため、明日に輝くため。

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現在宿泊しているホテルの前を走るスクンビットソイ22はマッサージ店がひしめき合っています。前を通るたびに「マッサージ」と声をかけられます。

そして昨日マッサージに行きました。タイマッサージ、やっぱり疲れた体にはマッサージが一番です。値段も一時間500バーツと安い金額です。たしかに日本と比べると安いんです。でもバンコクにはもっと安い金額でマッサージができるんです。昨日行ったところはどちらかというと高級店と呼ばれるところのようです。せっかくなので庶民のマッサージ店に行ってみようと思いました。

本日の午前中にバンコク市郊外のショッピングモールのようなところに行きました。そちらは外国人観光客もおらず、いるのは現地の人だけ。そのようなところにもマッサージ店があり、値段はかなり安かったです。しかしもう帰ってきて今いる場所はバンコクの中心地。周りには外国人観光客向けのお店ばかりです。当然マッサージもその人たち向けのお店になります。記した通り少し離れれば地元の人が通う店もあるのでしょうが、それを探すのも面倒だし見つけたとしてそこに行くのも面倒。ということでこのスクンビットソイ22で探します。

脇道には不健全なマッサージ店があります。路地の前に立つとお姉さんが手招きします。今日はそういった気分ではない。普通のマッサージ店に行きたいのです。
路地に入らずに大通り沿いの店から選びます。チープなマッサージ店の値段は一時間200~300バーツといったところ。つまり昨日行った店の半分の金額で利用できるようです。一時間800円でマッサージが受けられるなんてなんて素晴らしいことでしょうか。そんなわけで一軒行ってみました。

室内は暗く、観た感じは衛生的ではありません。そして入るなりシャワーを浴びるよう言われます。この雰囲気、どこかで味わった気がします。大塚かそれとも鶯谷か、そんな地域にある店の雰囲気がします。シャワー後、ベッドに横になります。ベッドは何も敷かれておらず、おそらく誰かが使ったであろう場所です。このあたりが値段が安い理由なのでしょう。カーテンで仕切られており隣の人の声が聞こえます。というより隣が真横で密接しているくらい近いです。

マッサージ開始。内容は昨日の店と同じ。四肢のマッサージをした後、肩から背中にかけてマッサージをしていきます。昨日の施術者よりも力強くそしてピンポイントにツボにはいります。これに関しては値段でどうかできるものではないのでしょうね。従業員を教育することで技術力は上がります。でも持って生まれた才能というものがあり、習わなくても適したマッサージができる人もいるわけです。多少高いところであればハズレを引く心配はないのでしょう。でも安いところでも高いところより良いマッサージを受けられるのです。つまり今日行った店はコスパのよい店ってことになります。でもこれもすべては施術者次第。ダメな人に当たればダメなのでしょう。

うつぶせの後はあおむけとなります。そして足のマッサージを。
施術者より案内がありました。

施術者「キモチイマッサージOK??」

ごく普通のマッサージ店ですがこういうことがあるようです。内容としては手の動きからなんとなく何をするかが想像できます。

店に入った瞬間にこれの予想はつきましたがもちろん私はそんなサービスを受けるつもりはありません。単純に普通のマッサージを受けに来ただけなんですから。
私はアユタヤ王朝から続く文化や技術の集大成を味わいにマッサージ店に来ているわけです。
そんな気持ちでマッサージを受けているのに破廉恥な行為をするなんて考えられません!

「で、タオライ?」

据え膳喰わぬはなんとやら。これは我が家の家訓であり、死んだばーちゃんが生前言っていたかもしれませんし言っていなかったのかもしれません。頼まれたらそこは受け入れなければならないでしょう。

タイにはこのようなことをして生計を立てている人もいるようです。男女差別の激しい国でもあるタイ。女性はなかなか仕事に就くのが難しいようです。それでも時代は変わり優秀であれば良い職にも就けるのでしょう。しかし全てに良い教育が行き届いているわけでもありません。働きたくても働けない。ワーキングプアの状態では生活もままならない。その時の救いの手がこのような職業なのでしょう。穢れている卑しい職業だと周りから罵られても生きるためには必要なんです。
もしかしたら家でお腹をすかせた弟たちが待っているのかもしれません。今日稼ぎがなければ明日、その弟たちは生きられないのかもしれません。人類皆兄弟。明日を生きるため、明日に輝くため。君たちの幸せは僕の幸せでもあるんだ。だから私は貴方にいくらか聞いたのです。

さぁ手を差し伸べよう、助け合おう。皆で幸せになろう。

しかし提示された値段は1000バーツ。
バンコクでの昼飯は50バーツ前後です。20日分の食事代をここにかけるわけがないでしょう。そもそも1000バーツあれば近くのその手の店でおつりがくるんです。こちとらちゃんと値段を調べてるんですよ!それとも弟が20人いて一人50バーツの飯が必要ってことでしょうか??コイツ、舐めてんな。客の足元見やがって!
当然拒否します。据え膳でも何でもない。ただの営業に耳を傾ける必要はありません。

その後もサービスを利用しないか?というしつこい営業。そして押し問答が続きます。そうこうしているうちに今度は値段交渉が始まりました。いくらなら払ってくれるのか?このように質問があったため100バーツと答えました。当然相手は受け入れるはずもありません。提示した金額の10分の1なわけです。そんなの受けていたら商売あがったりでしょう。

相手から500バーツの提示。変わらずに「100バーツだ」と答えます。
相手から400バーツの提示。ノーと答えます。こんな感じで繰り返していくうちになんと200バーツまで下がることに。あと100バーツ、100バーツで交渉成立です。
しかしこれまで色々な攻防が繰り返されてきましたが「ノーマネーでフィニッシュ」となりました。あと100バーツだったんですけどね。マッサージの終了時間となってしまいました。

めんどくさい営業行為がありましたがこちらはそれを拒否していたのに最後までちゃんと施術してくれました。この手の営業スタイルのところはちゃんとしたマッサージができない人がほとんど。客もそれ目的で来店している人が多いわけです。一時間800円ですからね。それだけで生活するよりも別のサービスを提供した方が稼ぎもよいわけです。ここに関しては日本に蔓延るなんちゃらエステとかと同じなんでしょう。どこの国でも似たようなもんですね。
でもそんな感じのマッサージ店でしたが、今回当たった施術者はそんなことなくマッサージは一流だったわけです。こちらがサービスを断ったのにも関わらず、最後までしっかりとマッサージをしてくれました。
そんな一流のマッサージ師にはちゃんとチップを与えなければなりません。タイにはチップ文化はありませんがホテルやマッサージではチップを出すのが慣わしとなっているようです。いつもならば50バーツをチップとして渡すのですが手持ちがなかったので100バーツを渡しました。

出来たじゃん!その100バーツあればできたじゃん!

店選びは難しいものです。そういった店と思ってはいる分にはそれで構わないのでしょうが、全く知らずに入って性的なマッサージを受けることもあるのでしょう。そして質の悪いマッサージしかできない人にあたることもあるのです。

アタリを引けばラッキーなのかもしれませんが地雷の中を抜けなければなりません。それであればちょっとだけ高いちゃんとしたところのマッサージを受けた方がよいのかもしれませんね。

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