性風俗街からリトルコリアへ。福富町コリアンタウン
チャイナタウン。この街を行けば、お前との想い出が風のように頬を打つ。
横浜が似合うロックスター・矢沢永吉の出身は広島なんだそう。
東京で一旗揚げるため、高校卒業後夜行列車に乗り上京してきたんだとか。その際に東京へは行かず、手前の横浜で降りたそうです。
アメリカで生まれたロックンロール。日米修好通商条約により開港、敗戦後は連合軍に接収されていた横浜。このように横浜はアメリカと深い関係でした。
そんな横浜に立ち寄ったからこの歌が出来たんでしょう。
この歌にある通り、その当時から横浜には中華街がありました。
横浜に中華街ができたのは外国人居留地があったのが理由です。
ペリー来航後、日本は開国を余儀なくされ、急遽東海道から少し外れた横浜村に居留地をつくる運びとなりました。
開港により横浜は発展、多くの物資、商人があつまりました。しかし、国際商取引で一番問題となるのが言葉の壁。
長崎で商取引はあったものの200年以上鎖国していた日本。日本人は外国語を理解できない、外国人は日本語を理解できない状態でした。そこで重宝されたのが支那人。長崎に中華街があるように鎖国時でも日本と中国は継続して商取引をしていました。そして中国は西洋人とも商取引をしていたため日本語と英語が理解できる人がいたそうです。
要は通訳として必要な存在だったわけです。
中国人が「日本語ダイジョブアルヨ!」ってことだったので採用。外国人居留地のある横浜の近くに住むようになり、それが横浜中華街へと発展したそうです。
中華街は寿町のドヤ街に連泊した際に行きました。
観光地なので値段は安くないですが、ここに来れば大体の中華料理が食べられるのでしょう。
このように横浜は西洋文化だけでなくく東洋文化も混ざっているのです。そしてそれは中国だけでなくお隣の韓国文化も。
こちらは関内近くにある福富町ってところです。
この道をまっすぐ行くと大岡川にぶつかり、その先は野毛となります。
大岡川のそばは飲み屋もあるし性風俗店もあります。そしてこの福富町も性風俗店のメッカ。
横浜は浜ヘルというジャンルがあるようにヘルスが有名ですが、福富町はソープ街なんです。
でも、普通の風俗街とちょっと様子が異なります。なんとなく日本じゃないような感じ。
こんな感じで韓国料理店が乱立しているのですが、このあたりはコリアンタウンでもあるそうなんです。
関内のあたりは開国後、遊廓ができたりと大人の社交場でした。福富町もそのような場所だったのでしょう。戦後はここにトルコ風呂が複数でき、それによりソープ街となりました。一時は風俗店が乱立していたそうですが昭和の終わりころには経営者の高齢化により徐々に閉店。空き店舗に韓国人がどんどん入居していったそうです。それによりコリアンタウン化が始まったんだそう。つまり平成になってから出来た後発コリアンタウンのようです。
なんか、西川口の中国人街化と似たような成り立ちですね。
現在では福富町コリアンタウンとしてブランド化しているようです。
そもそもパチンコ屋と同様にソープランドの経営者は在日朝鮮・韓国人の方が多いようです。
つまり性風俗店から飲食店に鞍替えした形なんでしょうね。
歌舞伎町も二丁目の奥は大久保。風俗ありキャバクラありホテルありホストあり。雰囲気がなんとなく似ています。
岐阜の金津園に同名の高級店があります。岐阜のは「英國屋」だったかな。コリアンタウンなにの英国とはこれ如何に。
コリアンタウンではありますが、中華、フィリピン、タイなどの店があります。とくにフィリピンが強め。
良く言えば異国情緒あふれる街、悪く言えば統一感なく節操ない街。
クラブもあっちこっちにあるようですね。
なんかいろんなジャンルの店があって節操ないです。でもこのごちゃごちゃ感ってカオスでいいですね。
タバコをやめてから興味を持たなくなりましたが、最近の流行でしょうか。水パイプや電子タバコのバーが目立ちます。
福富町はソープ街ですが、性風俗や夜の歓楽街とは切っても切れない関係である反社と呼ばれる集団がいる地域でもあります。ヤクザスポーン率が高く、あまり治安の良い地域ではありません。写真には写せない美しさがある人たちが多い街。コリアンタウンなのもそれが理由の一つでもあるのでしょう。
高確率ヤクザスポーン地域にある怪しい水パイプの店。ヤバそうな雰囲気があります。でもそのヤバそうな雰囲気がいいんでしょうね。
ちなみに歌舞伎町の水パイプの店は摘発されて潰れてました。中にはマジでヤバい店もあるようです。
こちら、違法建築感があって良いですね。
コリアンタウンではありますが、福富町の九龍城ってところでしょうか。
風営法や条例の関係でソープランドの新設はできず、今ある店舗は法律不遡及の原則、つまり既得権で成り立っています。そのため建物を取り壊して新しい店舗は作れないのです。古くても現状のまま営業しなければならない。しかし老朽化が進めば消防法に抵触する。つまりソープランドはいつか消えてしまう絶滅危惧IA類の業種なのです。
このような経緯があるため風俗街には古い建物が結構目立ちます。
中には木造建築のところもありますが、こちらはコンクリート造っぽいですね。
福富町コリアンタウン。この街を行けば、お前との思い出が風のように頬を打つ。
ソープ街だったのが現在はコリアンタウンへ。
でも、そもそもが在日朝鮮・韓国人が経営しているお店が多くあったんですね。つまりかねてより福富町はリトルコリアだったわけです。
「ぱふぱふ」の隣は民団施設です。こちらは福富町から離れますが性風俗街の一画。福富町コリアンタウンという名称ですが、近い将来その範囲は広がるのかもしれませんね。
せっかくコリアンタウンにいるので韓国料理を食べようと思ったのですが、どうも食指が動かない。
いろいろ悩んだ結果、結局横浜中華街へ。福富町コリアンタウンはまだまだ発展途上。それに比べて横浜元町中華街は150年の歴史があり飲食店が多いです。
まぁ店が多いと言ってもすべて中華ですが。
本日は40度に迫る夏空。このような季節に合った料理、食べたいですよね。
ってことでこちらの店に来ました。
如何にも辛そうな見た目です。カプサイシンで発汗を促し、それで涼しくなる戦法。
辛いものと言えば四川料理じゃないでしょうか!
早速注文。冷えたビールが美味いです。
四川料理店でカプサイシンゼロの料理。
やっぱり日本の夏はこれに限ります。
ずっと食べたかったんですがやっと食べれました。冷やし中華を求めて歩いていたら横浜中華街まで来ちゃったんです。
そもそも冷やし中華は中華料理ではなく日本料理。そんなわけで中華街にあるわけないんです。要は板前が目の前で握ってくれる高級すし店でカルフォルニアロールを注文するようなもんです。
しかも本場横浜中華街にある四川料理店で食べる中華料理ではない冷やし中華。でもこれのおかげで今年の夏を満喫できました。
やっぱり中華は横浜中華街に限ります!
リトルチャイナやリトルコリア。その国っぽい雰囲気ですが経営者の多くが在日中国人や在日韓国人なんです。つまり日本に長く住み、日本に馴染んだ人なんです。そのためそこで出てくる料理は当然日本仕様になっています。本場の味を味わうなら、直接韓国に行くべきですよね。案外安く行けるようなので。