【アルピニストを目指せ】日本一低い山(※1)「蘇鉄山」に登頂
南海電鉄の堺駅に来ました。
堺市には仕事で一度だけ来たことがありますが、宿泊は大阪市内だったのでほぼ来るのがはじめてです。その時は車移動。今回は電車移動なんですがこの辺りって少し交通の便が悪いです。
南海本線、阪堺線、南海高野線、阪和線、大阪メトロ御堂筋線の5路線が南北に走っていて便利なんですが、それらをつなぐ東西の線がないんです。堺東から堺までは2kmの距離。バスが通っているようですが慣れない土地のバス移動は大変です。ちなみに泉大津のロシア兵墓地から信太山新地までは4kmありましたがバスの本数が少なかったため歩いて移動しました。
堺市の町の中心は堺東駅の方ですが、今回は観光のため、堺駅に来ました。
堺は室町後期から安土桃山時代のころは国際貿易港でした。海外から様々な物品が輸入され、ここは文化の発信地でもあったそうです。戦国時代に「茶の湯」が流行ったのも堺の商家生まれの千利休がいたから。
堺に来た目的はこの辺りに遊郭があったためですが、その前に少し気になる場所を見つけました。行った先は大浜公園です。
元々は黒船対策の台場だったそうですが明治にはここに遊園地ができました。その後水族館ができ1912年に鉄道が敷かれ行楽地になったそうです。以後も歌劇場、球場、浴場ができ人気スポットとなりました。しかし台風や空襲の被害を受け、戦後も行楽地として存続したものの年々利用者は減少し、現在は体育館やプール、公園があるスポーツ施設のような場所となっています。
サルがいます。元々このあたりに水族館があったそうです。
本日ここに立ち寄ったのはコレです。ここには「日本一低い山」があるんだそう。
日本一低い山は仙台に行ったときに登頂しました。
日本一低い山はもともと大阪の天保山4.53mで、仙台の日和山は6mでした。しかし2011年の東日本大震災の津波により山の一部が流され標高が3mになったそうです。そのため名実ともに日和山は日本一低い山となったそうです。
でもここにも「日本一低い山」があります。この山は蘇鉄山という名前です。ここの山も日本一ですが正確には「一等三角点が設置されている日本一低い山」なんだそう。
整理するとこんな感じです。
国土地理院に山名が記載されている山で一番低いのは3mの「日和山」。
国土地理院に山名が記載されていて三角点がある山で一番低いのが4.53mの「天保山」。
国土地理院に山名が記載されていて一等三角点のある山で一番低いのが6.97mの「蘇鉄山」。
ってことです。
これ、どうとでも言えますよね。
「山頂にコンビニがある山の中で一番低い山」「山頂のトイレの便器が一つしかない山の中で一番低い山」「壊れるほど愛しても1/3も伝わらない山の中で一番低い山」こんな感じでどうにでもできます。
日和山の倍の高さがあります。そのため登るのも倍の時間が必要です。
まぁ一瞬ですが。
蘇鉄山は大阪湾に面し、幕末には黒船来航に備え台場が築かれた場所を明治12年に大浜公園として開放され、展望の良い築山として整備されたところです。
つまり人工的に作られた山ってわけです。しかも歴史はそこまで古くない。
ちなみに仙台の日和山も築山、大阪の天保山も築山です。砂場で子どもが作った山も築山です。登録がされているかどうかってだけ。
天然の山で日本一低いのは徳島にある弁天山なんだそう。そこは行かなきゃですね。
こちらが一等三角点。どうやら登山認定証がもらえるそうです。後ほどそちらにも行きましょう。
大阪には低山が多くあるそうで茶臼山(26m)、聖天山(14m)お勝山(14m)があるそうです。アルピニストとしてはやはり行っとかなきゃですね。
登山認定証がもらえる神明神社にきました。タイミングが悪かったのか社務所に人がいません。わざわざ認定証もらうためだけに呼ぶのも申し訳ないので辞退しました。
せっかくなんでお参りをしていきます。
この辺りも大空襲にあったそうで境内の建物はほぼ消失したそうです。現在の社は25年前に建てられたんだとか。
こちら神明神社の玉垣です。
妓楼であろう名前がいくつかあるようです。神明神社の近くに龍神遊郭と栄橋遊郭がありました。この玉垣に書かれているのはその時あったお店の名前なのでしょう。本日はそちらも回ります。