山林生活

消えた紙漉町の怪しい旅館街。今後の弘前を担う城東閣、恋文横丁

消えた紙漉町の怪しい旅館街。今後の弘前を担う城東閣、恋文横丁

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弘前城が冬季閉鎖されていたため15時にはホテルチェックインができました。せっかく弘前に来たんです。弘前の街を練り歩こうじゃありませんか。

繁華街に行く前に最初の訪れたのは紙漉町というところです。町名の通りこちらでは紙の製造がおこなわれていたそうです。紙の原料である楮(こうぞ)。皮を剥ぎ取り煮込んで作る和紙。楮も必要ですが良質な水も製造では重要です。ここ紙漉町は良質な水が湧いていたそうです。
明治に入り明治天皇はここに立ち寄り食事の用水として利用したんだとか。

明治天皇、マジ半端ねー。

一般市民「陛下!どうかこちらの水を飲んでください!」

明治天皇「...いや...これ、飲めねーだろ。でも威厳を見せねば民草から信頼も得れない。このきったねー水飲めば信頼度アップ間違いなし!」

天皇陛下が飲んだ水なので、この水飲んでくださいって流石に辞退しますわ。もちろんその当時はキレイだったんだと思いますが。水が揺れているので底から湧水が出ているのでしょう。掃除をすればきれいになりそうですが現状は苔も酷く汚く見えます。

町内にはほかにも湧水地があるようです。こちらは富田の清水というところ。津軽では清水のことを「しっこ」と読むようです。柱に説明書きが書いてありますが文字が潰れてて何も読めません。

先客がここで水を汲んでいました。一応飲み水としても利用できるようです。

一番目と二番目は飲用に使い、三番目は食材を洗うところ。四番目は食器、五番目は洗濯用とわかれているようです。
コップあるし、柄杓あるし、これ、飲まなきゃダメってやつですよね。少なくとも明治天皇が利用した用水よりは清潔が保たれている感じがします。

昔は個人の所有地だったようですが現在は行政が管理しているようです。
飲用水として行政が提供している手前、しっかりと水質検査はされているようです。飲みましたが泥臭いとかそういうのはなく普通の冷たい水でした。

本日紙漉町に来たのはこちらに怪しい旅館街があったということで訪れました。この橋の向こう側が殿方の桃源郷だったところです。遊廓というわけではなく後発で出来た私娼窟のようなところでしょうか。

とはいってもそれは昔話。一時は旅館街(ちょんの間)として成り立っていた時代もあったようですが、現在は全て廃業していました。建物もほとんど残っていません。

いつからここに貼ってあるかわからない求人広告。
今時「バンス」なんて言葉を使うんでしょうか。ちなみに「バンス」は前借りという意味。

ネットで探すも「夢の国」なる店は青森県内では見つかりませんでした。青森県内の水商売で月収35万円以上は破格な値段なんじゃないでしょうか。もしかしたら水商売ではなく風商売のところかもしれません。女同士の職場は殺伐としていますが、こちらは家庭的な職場のようです。

前借ができるようなところが家庭的なはずがない。

旅館だったであろう建物が一軒だけ残っています。現在売り物件となっています。こちらは桜林旅館ってところでした。

昔の情報を探るのであれば電柱を見るのが一番なんです。電柱には当時の情報が書いてあります。例えば遊廓があった場所には「新地」といった名前が電柱に書かれてあったり、その近くにあったお店の名前が電柱にかかれています。

このあたりは全て閉館したようです。

少し中心地の方に向かうと旅館があります。
こちらは電灯がついていたので旅館として営業されているようです。多分普通の旅館。

青森で「サロン」の文字を見ると反応してしまいます。多分普通の美容院。

これより街に向かいます。

最勝院五重塔という建物。最勝院というお寺です。お参りをついでにしていったのですがついつい手を叩いてしまいました。お寺と神社の差が分かりづらいんですよね。

寺も神社も入り口に狛犬いるし。ちなみにこちらは狛うさぎです。

最勝院の隣には八坂神社があります。

こちらは狛犬と狛馬のようです。
馬やウサギ、これ、干支に関係しているそうで自分の干支が祀られているところに行くのが良いんだそう。

弘前市の中心部に来ました。このあたりが飲み屋街となっているそうです。

出だしからお出迎え。だいぶ卑猥な看板です。
津軽弁のシャンソン歌手のお店なんだそうです。コロナが無ければ津軽三味線とか見に行きたかったですね。

こっちの方が更に卑猥でした。普通の映画館はなさそうですがポルノ映画館があるんですね。

テアトル弘前。ピンク映画はピンクの建物の中で。いいですね。ポルノ映画館。しかも現役で上映している貴重な店です。なかなかこの手の店は出会えません。

スナックも結構あります。そこまで場末感は感じられません。

こちらは飲み屋をまとめた城東閣。
最近この手のモールが増えていますが、うまく行っているところは少ないですね。国が打ちだした地方創生の事業「地域文化資源活用空間創出事業」で対象経費の三分の二(最大7500万円)の補助が受けられたそうです。つまり建設費一億円のところが国から7500万円補助が受けられたそうなんです。そういえば山形の天童温泉でも似たような設備がありましたし、八戸でも全く同じモール街がありました。一応訪日外国人向けに“地域文化資源を活用”というのが前提のようですが、果たしてどうなんでしょうか。
渋谷の宮益坂のところにも似たような居酒屋モールが出来ていましたがあれも長続きはしなそうです。所詮張りぼてなんです。しょんべん横丁やゴールデン街をイメージして作っているのでしょうが、やはり作られた飲み屋街よりも、自然発生的にできたところの方が強いのでしょう。

大分傷んだ建物。

このあたりは鍛冶町、新鍛冶町と呼ばれる地域。元々は職人の街だったのが鉄道開通とともに歓楽街になりました。

「かくみ小路」というところ。歩行者専用道路となっていて両面に飲食店が建ち並んでいます。

おそらくここが弘前の街の中心地。渋谷のスクランブル交差点のようなところだと思っています。
ここが弘前の中心であり、恥部です。

恋文横丁2。全然横丁感がありません。1はどこに行っちゃったんでしょうか。

っていうかこの看板、どこかで見覚えがあると思ったんですが、歌舞伎町にあるスーパーエンジェルと同じ看板じゃないでしょうか。

このイラストは著作権フリーの素材か何かなんでしょうかね。もしくは弘前の店舗と歌舞伎町のところが同じオーナーが運営しているのか。
スーパーエンジェルがどのような店なのかはわかりませんがセクキャバってことなのでその手の店なのでしょう。弘前のおなじ柄の店はもう少し過激のようです。でもゼッタイ2000円じゃない雰囲気がします。

飲み屋の横丁を作るよりも“飲み屋の体を装っている”セクシー飲み屋を増やした方が人も来るんだと思います。日本は資源の無い国です。観光資源が今のところ唯一の頼みとなっているのでしょう。しょんべん横丁やゴールデン街は新宿に行けばあるんです。そのためもっと別目線で考えなければなりません。訪日外国人の半数が男性です。あとは言わんでもわかることでしょう。

あとは青森といえば津軽三味線です。弘前市内には津軽三味線の生ライブをしている飲み屋もあるんだとか。津軽三味線の音色が好きなんですよね。iPhoneのプレイリストには初代高橋竹山のじょんがら節が入っています。

本当であれば津軽三味線の生ライブを聞きつつセクシーな飲み屋で生ライブをしたかったのですがコロナ蔓延の時期は避けるべきでしょう。感染が終息した際は恋文横丁で弘前の津軽三味線を味わいたいと思います。

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