山林生活

山の上の桃源郷。宝山寺目の前の遊郭・生駒新地

山の上の桃源郷。宝山寺目の前の遊郭・生駒新地

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奈良県生駒市。現在生駒駅に来ています。

当サイトを開設してから全国いろんな地域を巡りました。軽自動車で日本一周をし、昨年も北海道に行きました。あとは沖縄だけ行けば全国制覇です。

でも思ったんです。奈良、行ってなくね?と。

関東出身の人であれば中学生のときに必ず訪れる京都・奈良。私も中学生の時に奈良の大仏を見ました。しかし、それ以降奈良に行ったことが無かったのです。京都や大阪は頻繁に行ってましたが、隣県の奈良には修学旅行以降一度も訪れてなかったんです。日本を回った際も奈良は通りませんでした。

そんな未開の地・奈良。せっかく関西に滞在してるんだから行っとくべきでしょう。ってわけで近鉄奈良線で生駒駅まで来ました。本日は生駒ケーブルに乗って宝山寺に向かいます。

こちらが宝山寺行きのケーブルカー乗り場。

徒歩でも行けますが結構な距離です。宝山寺までであれば片道290円。

20分間隔で走っているのでそこまで待たずに乗れます。

乗車時間は10分程度。歩いたら30分くらいで行けるそうです。

こちらが宝山寺へ行く参道の聖天通りです。観光生駒と書かれた赤のネオン看板。雰囲気は歌舞伎町一番街のような感じで仏閣の参道っぽさはゼロです。それもそのはずでこの宝山寺への参道はかつて遊郭があったそうなんです。そしてその名残りがまだ残っているそうなんです。

まずは遊郭の前にお寺のほうに向かいます。
宝山寺は真言律宗の大本山の寺院。真言宗っていろんな宗派があるようで主要な宗派だけでも16派あるそうです。真言律宗はその16派のうちの一派。家系ラーメンでいえば高野山真言宗が吉村家で真言律宗は直系の本牧家あたりでしょうか。

ここ宝山寺は真言律宗の大本山。総本山は奈良市内にある西大寺。ラーメン二郎でいえば西大寺が三田本店。宝山寺は目黒店になる感じでしょうか。

こちらが宝山二郎目黒店です。

結構でかいですね。上まで行くと一日がかりとなりそうです。本堂であれば近いっぽいのでご本尊にご挨拶だけして引き上げます。

こちらが本堂です。線香あげて引き上げました。

これ、宝山寺にある玉垣です。ちょっと信じられないくらいの額が書いてあります。「永代浴油」ってのはお布施みたいなもんでしょうか。これって現代でいえばVTuberに投げ銭するような感じでしょうか。どちらも偶像崇拝ですからね。高額スパチャをしてる人はこんな感じでスパチャ読みをしてくれるんです。

「匿名希望の何某さん。一億円、ありがとうございます」

「匿名希望の某さん。一億円、ありがとうございます」

若干小雨が降ってきました。雨のお寺も風情があって素敵です。

でも晴れていたら景色が楽しめたのでしょう。高台で周りに高層マンションがないので奈良盆地が一望できます。

さて、本日のメインディッシュです。
お伝えした通り、宝山寺の参道には遊郭がありました。おそらく宝山寺に参拝した後、精進落としをしたのでしょう。お寺の門を出て徒歩ゼロ分で精進落としが出来るホスピタリティの高い遊郭です。

こちらは宝山寺新地または生駒新地と呼ばれています。住所は生駒市門前町。もろお寺の門の目の前ってことですね。遊郭だったところですが、現在も精進落としが出来るんだとか。

飛田新地のような料亭街ではなくこちらは旅館街となっています。いわゆる置屋システムで旅館は場所貸しをしている感じでしょうか。現代でいえばピンクコンパニオンを呼ぶ感じ。
ピンクだけど法的にグレーなサービスをしてくれるんだそう。裏の顔はそんな感じですが、表向きは忙しい旅館業務の手助けをしている派遣型の女給とたまたま恋に落ちちゃうやつ。

宿は14軒あります。ただこれらの宿、全てがそのサービスを提供しているわけではないようです。中には普通の宿も混在しているみたいです。初見殺しのやつですね。
たぶん作法としては「遊べますか?」って宿の人に声をかければよいのでしょう。

こちらはランチ営業で蕎麦屋もやっている旅館のようです。
宝山寺は年間300万人が訪れる生駒市でも人気の観光スポット。聖天通りは300万人が通るんです。その一画にあるお店です。

「宿泊ですか?食事ですか?それとも...」

なんてお店の人が聞いてくれるわけないでしょう。
ではこちらから遊べるかどうか聞くのも難しいです。

唯一の頼みの綱がこの標識です。旅館で18歳未満お断りってことは一般だとないでしょう。つまり18歳以上でなければ法的な問題があるってことなのでしょう。

あとはこの風俗営業許可店と書かれた表札。これも参考になるでしょう。

証明期限が切れちゃってますが、付け替え忘れでしょう。この風俗営業許可のプレート。店舗型性風俗特殊営業の4号営業(ラブホテル、レンタルルーム)の許認可でしょうかね。

現在も旅館として営業、またちょんの間として続いている生駒新地ですが、ちょんの間の方はかなり厳しい状況のようです。この営業スタイルであれば摘発とかはなさそうですが、お参りした後に風俗遊びという形式が今の時代に合わないのでこれより先続けるのは難しそうです。今後は旅館メインの業態になりそうですね。

次の桜が咲くころにはもうないかもしれません。その前に一度休憩してみてはいかがでしょうか。

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