裏サウナにキャバクラ街 治安の悪かった神栖歓楽街
本日は神栖市に来ております。
神栖市には鹿島臨海工業地帯があり、市内には工場や発電所がある工業都市です。工業都市のため働き口もあり、さらには子育て支援や若年層に向けた住宅補助などの施策を市が行っているため一定の人口水準を保っているようです。現在の神栖市の人口は95000人ほど。
もちろん地方都市なので住みずらい部分はあるのでしょう。とくに神栖市は旅客鉄道がありません。市内に鉄道は走ってますが、貨物用のみ。そのため移動手段は車になります。その割には高速道路もなくもろに陸の孤島って感じのところ。ただ市内から出ないのであれば高速も鉄道も必要ないのでしょう。
ちなみに沖縄を除く鉄道が走っていない市だと神栖市は鹿児島県鹿屋市の次いで二番目に人口が多いんだとか。まぁ電車が走ってる地方都市だとしても、そもそも全体を網羅してるわけではないので車移動がメインとなります。中途半端に駅があるよりも、開き直ったほうがよいのかもしれませんね。
このように鉄道が走っていない神栖市。駅はないですが市内にはホテルや旅館などの宿泊施設が充実しています。
記した通り神栖は工業都市です。工場団地があり、どちらかというと観光地って感じじゃありません。しかし多くの企業があるため仕事で神栖に来て宿泊する人が多くいるのでしょう。そのためビジネスホテルが結構あります。まさにビジネスタウンですね。
そしてビジネスタウンってことで健康ランドもあるようです。
こちらは「夢健康ランド」です。
あの通信販売業を行っている夢グループが運営する健康ランド。現在コロナにより休業中のようです。ちょっと気になってたんですよね。夢グループのサウナ、入りたいじゃないですか!ある意味ここは神栖の観光スポットじゃないでしょうか。
夢健康ランドの入館料は会員の場合650円。
やすぅ~い。
本日、神栖に来たのはちょっと怪しい飲み屋街があるってことなので立ち寄りました。場所は神栖市役所からほど近い神栖中央公園の裏手です。
飲み屋街は駅の裏手などにできるもんですが、神栖市にはそもそも駅がありません。そのため繁華街って感じのところがないのです。唯一中央公園の周りが栄えている感じでしょうか。公園の近くにはロードサイド型の飲食店があり、ビジネスホテルも固まってあります。
仕事で神栖まで来てビジネスホテルに宿泊。ご飯を食べたあとにやることと言えば飲みに行くくらいでしょう。
こちらは神栖2丁目にあるスナック街です。
一本の通りにキャバクラが軒を連ねております。一般的にこの手の飲み屋街はスナックがメインで、そのスナックもチャイナやコリア、タイといった異文化交流できるスナックが多くなるものですが、神栖の飲み屋街は異国系スナックが少ないです。
一応マッサージ店はありますが、かなり限られています。外国人スタッフを好むのは年配者が多いと聞きます。ビジネスタウンである神栖。この飲み屋街は比較的若い世代が利用しているのかもしれませんね。
狭い空間なのでどの店も金額的な差異は少なく、料金はワンセット5000円程度。それにサービス料が10%程度かかる感じです。まぁごく普通のキャバクラの金額でしょうか。
地方都市でこのような飲み屋街が成り立つのも神栖には企業があり工場があり人がいるからなんでしょう。今は平日の日中なので夜の賑わいはわかりませんが、このように店が複数あり生き残っているってことはそれなりの需要があるのでしょう。
一見するとキレイな店舗ですが、側面から見ると明らかに一軒家の普通の住宅。元住宅だったのを改装している感じです。
こちらは神栖中央公園の東側にある飲み屋街です。先ほど見た飲み屋街とは違い、比較的新しい建物のようです。一軒一軒が孤立しているのではなくモールのような状態になっています。先ほどの飲み屋街と500mほど離れた所にあります。
周りには駅もない、高速のインターもない鹿島灘と利根川で囲まれており、陸の孤島ではなく本当に島のようなところの神栖です。
他の地域と離れているからなのか、少し変わっていますね。
変わっているといえば神栖にあった性風俗も他の地域とは違ったようです。
現在の神栖には性風俗店がほぼありません(ないわけではない)。でもかつては20軒以上の店があったんだとか。
鹿島のこの付近に工業地帯を誘致する話は戦前にさかのぼります。実際に誘致が決まったのは1960年になってから。その四年後に用地開発が始まり1970年代には工場の操業が開始。1984年に鹿島臨海工業地帯は完成しました。
陸の孤島だった神栖は工場誘致により人が集まりました。住宅ができ、お店ができ、飲み屋ができる。そしていつの時代も同じで人が集まればエッチなサービスを提供する店も現れました。いわゆるヘルスやソープなどの店が神栖にもあったのです。しかし神栖にあったソープランドは「サウナ」と呼ばれていました。他の地域でも「個室サウナ」や「高級サウナ」を名乗るソープランドはありますが、神栖にあったソレはソープとは名乗らなかったようです。
工場地帯ができた84年は特殊浴場におけるトルコ風呂の名称が禁止され、年末にソープランドの名称が採用された年です。神栖にあったソレがソープを名乗らなかったのはちょうどトルコからの名称改正のタイミングだったからかもしれません。
と思ったのですが、それにしても一切なくなってしまったってのが気になるところ。神栖にあったサウナは2000年代後半に摘発により壊滅したそうです。
壊滅ってことは法令に適さない状態だったってことですよね?
ソープランドは合法なのか違法なのかっていう点については考えさせられる問題ですが、都内にも複数生き残るソープ。一応法律に則った形で営業ができているのでしょう。しかし神栖にあったソレは全ての店舗が営業できなくなっています。例えば経営者が暴力団関係者だったなどの理由で営業廃止になることもあるでしょう。またそもそも届出すらしていなかった可能性もあるのでしょう。だからこそソープランドと名乗ると性風俗っぽさが前面に出てしまうため「サウナ」を名乗るようになったのかもしれません。
このように考えたのには一つの理由があります。
こちらは神栖市内にある警察署です。
工業地帯で何も無いようなところ、そのため治安はそこまで悪くはなさそうですが、神栖市は人口一万人当たりの刑法犯認知件数が茨城県内で上位だったんだとか。その理由の一つに神栖には警察署がなかったからです。
神栖市は2005年に平成の大合併できた市です。神栖市だけでなく鹿嶋市や潮来市、香取市など茨城県のこの辺りの市は平成の大合併により出来た都市です。新設された市なのでお互い協力しているのでしょう。その当時、神栖市には警察署はなく鹿嶋警察署が管轄していました。しかし神栖市内での犯罪件数が多く、鹿嶋警察署で起きた犯罪件数の65%が神栖市で起きたものだったため、かねてより市内に警察署ができるのを市民は切望していたのでしょう。合併から12年経った2017年にこちらの神栖警察署が完成しました。おそらく今は治安維持のために役立っているのでしょう。
しかしこの警察署が出来るまでは市内に警察署がない無法地帯だったわけです。
警察署がないから違法な店ができる。でも違法店舗だったので摘発され、全て壊滅したと考えるのが順当ではないでしょうか。その手の店がなくなるのは少し寂しい感じがしますが、違法な店がなくなり健全な街となれば子育てもしやすくなるのでしょうね。
ちなみにすべての店舗が消えたわけではなく現在も神栖市内にはソープランドが残っているようです。それは今でも裏サウナとして生き続けているようですが、表向きはホテルとして営業してるんだとか。そしてその店はウェブサイトもなく、地元の人くらいしかいかないのでしょう。
場所は知手中央10丁目。警察署から4kmほど、近くに交番があります。
警察署ができてもまだまだ無法地帯「神栖」。
夢健康ランドのサウナに入りたかったんですが、営業していなかったので別のサウナに行くことにします。