拗らせた学生が集まる街 日本最大のリトルヤンゴン「新宿高田馬場」
本日は高田馬場に来ております。
JR山手線、西武新宿線、地下鉄東西線の乗換駅で学生街として知られる高田馬場。
早稲田大学だけでなく駅近くには大学や専門学校、予備校があり多くの若者が行き交う街です。
かつては私もそのうちの一人でした。
都の西北 早稲田の森に 聳ゆる甍(そびゆるいらか)は われらが母校。
高田馬場は私にとってふるさとのような場所。この界隈は早大生が多くいるエリアなんです。
こちらは駅北側にある商店街さかえ通りです。私がイメージする高田馬場はまさにここです。いわゆる飲み屋街で飲食店が軒を連ねてます。
いつの時代も学生は金欠状態。
そんなわけで格安チェーンの居酒屋が多いです。
一休とかむかしよく行きました。今でも探せば会員証があるはずです。
たしかこのあたりにイメクラがありました。
ある意味ふるさとのような場所。学生として高田馬場を利用していたのではなく客として利用してたなんか早稲田卒っぽい雰囲気出したけど私にそんな学はない。私の最終学歴は小山自動車学校。高田馬場に思い入れがあるのではなくイメクラに思い入れがあるだけ。
かつての高田馬場には店舗型風俗店が乱立してました。とくにイメージクラブを称する店が多くあり制服などのコスプレが人気だったようです。
高校の頃は勉学に励み性欲を抑え甘酸っぱい経験をしてなかった人が集まる学生街。青春を擬似的に味わいたい人が多いのでしょう。その結果、制服コスプレオプションを選ぶのです。学生が金欠状態になる理由、コレです。
私は学生じゃなかったけど金欠にしたイメクラ。そんな思い入れがあるイメクラですがどうやら壊滅した様子です。
性風俗営業は法律でかなり厳しく規制されています。その規制は年々厳しくなる一方。
法改正されれば廃業する店もあるんです。
2006年に風営法が改正され違法営業を排除するための規定の整備、罰則の強化などの規制が強化されました。違法風俗店への建物の貸し出しが禁止され店を出すことが困難になってしまったのです。その当時この界隈にあった一部の性風俗店が届出をしていない違法風俗店だったのでしょう。
この規制法により高田馬場の風俗は壊滅。以後ホテヘルとして営業していましたがここにはホテルが少ないんです(あるにはある)。
そのためほとんどの店が消えてしまいました。高田馬場だと新宿にも池袋にも行けます。立地的に客も減っていったのでしょう。
青春を味わえず性癖を拗らせた大学生を救うべく青い春を疑似体験できるイメクラが高田馬場にはありましたがもうそれらは一掃されたようです。
現在はニューハーフヘルスとSMくらい。
これは性癖を拗らせてる!
現在は普通の飲み屋街となったさかえ通りにはキャバクラっぽい店があります。
下の看板は子ネコちゃんがいるお店かな?
調べたところ学生ローンでした。
ぜんぜんかわいくない。
高田馬場は学生街。そのため学生向けの信販会社の看板を見かけます。かつては借りたお金でイメクラ行ってたんですね。でもそういった店はもうない様子。
と思いきやそれっぽい店はある。
健全店ってことですが健全じゃない雰囲気の看板。飲み屋ビルにあるエステが普通のエステのはずがない。
エステが入居している飲み屋ビル、看板の様子からキャバクラだと思ったのですがベトナム料理店でした。高田馬場には外国料理店がけっこうあるんです。
中華に韓国、タイやインド料理などありますが突出しているのはミャンマー料理店です。
本日はミャンマーの風を感じにここに来ました。
高田馬場は在日ミャンマー人が多く住むリトルヤンゴンと呼ばれており日本最大のミャンマーコミュニティなんです。実際に行き交う人の中にはミャンマーっぽい人もいます。
私は台湾でもミャンマー人街に行きました。
福岡でもミャンマー人が住む場所に行きました。
高田馬場にはどうしても行きたかったんです。このようにミャンマーに対し憧れを持っているのは旅半ばでミャンマーをあとにしたからです。
2019年にミャンマー横断をする予定がそれができずヤンゴンから帰国しました。またの機会に行けばよいだろって思ってましたが翌年に感染症が蔓延し海外に行けなくなり2021年にミャンマーでクーデターが発生。それにより渡航し辛い国になりました。もう二度と踏み入れないかもしれないんです。行けないとなると行きたくなるのが人の性。その行きたい気持ちを抑えるためにミャンマー要素を取り入れているんです。そのため日本最大級のリトルヤンゴンに来ました。
この界隈がリトルヤンゴンとなったのは政治不安により国外に逃げてきた人が西武新宿線の中井駅付近に住みだし自然とコミュニティーが形成されたそうです。
さらに技能実習制度により来日するミャンマー人が増え同郷の人が集まる高田馬場界隈に住むようになったのでしょう。
ここが学生街だったってのも理由の一つで駅近くには語学学校があります。また学生向けの賃貸物件も多いため都心部のわりに比較的安く借りれるのでしょう。このようにミャンマー人が増えれば食文化にあった食材店や飲食店ができます。駅の周りにはアジアフード店やミャンマー料理屋がけっこうあります。
ってわけで本日はミャンマー料理を食べます。
行った先は高田馬場駅前にある商業ビル「タックイレブン」です。築46年の11階建ての商業ビル。たしかここにも風俗店があったはずです。
通称ミャンマービルと呼ばれているようでビル内にはミャンマー雑貨や食材店、そしてレストランもあるんだとか。
本日はこちらのお店にお邪魔しました。
シャン州料理の店。
シャン州は中国雲南省との国境がある地域。中華っぽいけどアジアっぽいのが食べられそう。
店員は全員ミャンマー人、客もミャンマー人。アウェイな感じがいいですね。
井之頭五郎さん、来てたんですね。
私が行くところは孤独のグルメの五郎さんか酒場放浪記の吉田類との遭遇率が高めです。
ってわけで吉田類気分で飲んじゃいます。
ミャンマーと言えばミャンマービアです。かつてはキリンビールが買収しましたがクーデターによりキリンは撤退。現在は国軍系企業が運営しています。
店員にミャンマービールのことを聞いたところ「ミャンマービールはもう入ってこない」と言ってました。
国軍運営のビール会社なんでクーデター以降不買運動が続いているようです。キリンが撤退したことで日本への販路がなくなったのか不買運動の一環で輸入業者がいないのか実際にネットで確認しても売っていませんでした。
そんなわけでラオスのビールになりました。
料理に関してはシャン州料理「モヒンガー」ってやつが有名ですが気になるものを発見。
虫料理、いいですよね。
蚕にコオロギにセミ、あとはカエルと竹蟲。
蚕は長野で食べたしコオロギも歌舞伎町で食べた、セミもカエルも新宿で食べてます。
結構虫食ってる!
竹蟲は聞いたことない虫。
どうやらタイやミャンマー北部に生息する虫でバンブーワームって呼ばれているんだとか。そして現地では珍味として食されているようです。明らかにこれはシャン州料理でしょう。
「料理に虫入ってるんですけど!」
ぐにゃっとした食感だと思ってたんですがカリカリでした。サクサクしててスナック菓子みたいです。
近いのが蜂の子でしょうか。ナッツっぽい味がして結構うまく酒が進みます。
お次はソーセージです。
もち米と肉を混ぜてこねて作ったソーセージ。
もち米の発酵によって酸味があります。
なんか似たようなもの食ってると思ったんですがタイの屋台で食べていました。あと台湾でももち米入りソーセージ食べてました。味の違いはあれ似た食材がどこにもあるんですね。虫と混ぜて食べるとよいアクセント。
「料理に虫入ってるんですけど!」
こちらはシャン酒って蒸留酒。おそらく米の蒸留酒にハーブを入れたもの。タイのハーブ酒ヤードンを薄めた味です。薬っぽくなく結構好きな味。米もしくはもち米の蒸留酒にハーブを入れたもの。
蒸留技術が低い時代から作られている酒でしょうか常圧蒸留だと穀物の雑味や匂いが強くなります。その匂いを消すためにハーブでごまかすのです。ジンとかと同じ感じでしょうか。常圧焼酎より飲みやすいです。どうやらこちらのお酒、元気が出る成分が入ってるんだそう。
これはこのあと行かなきゃですね!
やっぱりミャンマーいいですよね。
ミャンマーの旧首都ヤンゴンには置屋があります。ここ高田馬場はリトルヤンゴンってことはそういった店があってもおかしくない。食文化が根付いたように性文化が根付いてるはずと思ったんですがなかなかその手の店はできないようです。
でもさっきのお酒を飲んで元気が出ちゃいました。つまり行くしかないですよね。
選択肢は二つ。
ニューハーフにするかSMにするか。