山林生活

バンコクにあるインド人街「パフラット」のシク教寺院でタダ飯を喰らう

バンコクにあるインド人街「パフラット」のシク教寺院でタダ飯を喰らう

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こちらはMRTサムヨート駅の近く、ヤワラー通りとマハチャイ通りが交わるワンブラパ交差点です。
時刻は朝8時。ボチボチ街が混みだす時間帯。
私が宿泊しているのはスクンビットですがわざわざバスに乗ってここまで来ました。

プラナコーン地区ワン・ブラパ・ピロム。チャオプラヤ川面したこの場所はバンコク最古の地区で旧市街地と言われる場所。プラナコーン地区には王宮や寺院があり涅槃像のあるワットポーもこのエリアにあります。またバックパッカーの聖地カオサンもあるので外国人観光客が集まるエリアです。このように観光エリアですがこの界隈はインド人街と呼ばれています。

バンコクでは比較的インド人を見かけます。
以前宿泊したホテルのオーナーはインド系でしたし、街中の屋台にはインド料理を出してる店もあります。タイにはインド系の人がけっこういるようです。

タイにインド人が増えだしたのは19世紀頃。
1855年にイギリスと通商条約を結び領事館がバンコクに設置されました。また自由貿易により多くのイギリス商人が来たそうです。それについてきたのが植民地支配されてたインド人。インド人もタイで商売をはじめたそうです。財を成したインド人がこの界隈の土地を購入。それによりインド人がここに住むようになりました。

イギリス植民地だったインドですが1947年にインドとパキスタンで分離独立します。
宗教対立によって分割したわけですがパキスタンにはムスリムが、インドにはヒンズー教徒が、このように二分されることになりました。
宗教によって国が分けられて皆ハッピー!とはならないもので今でもいざこざはあるようです。

この分割統治により二つの宗教は分かれることになりましたがインドにはそれ以外の宗教があります。イスラム、ヒンズー、キリスト教、その次に多いのがシク教です。シク教はインドに残る選択をしましたがそれにより難民が出たのでしょう。難民がタイに渡ってきました。
このあたりはインド人が多く住んでいたためシク教ともいやすかったのでしょう。人が増え、寺院も建設されました。

こちらは町の中心にあるシク教寺院です。
シク教寺院グルドワラ。タイにいながらにしてインドを味わえるようです。

金物屋の二階にある売春窟!デリーで一番の大人の遊び場「GBロード」
金物屋の二階にある売春窟!デリーで一番の大人の遊び場「GBロード」

本日はニューデリー駅の東側に来ております。 このあたりはオールドデリーと呼ばれる地域。ムガル帝国時代の

私はバンコクに来る前にインドに立ち寄ってます。シク教寺院もインド国内で目にしています。でも寺院には行かなかったんです。
そもそも宗教施設に訪れていないんです。宗教施設に行かなかったのは混んでいたから。イスラム教もヒンズー教もどこも混んでるんです。バラナシの寺院なんか朝から大行列でした。シク教寺院も混んでいたのでしょう。そんなわけで立ち寄っていなかったんです。

でもここはタイです。
インド人街ではありますがインドほど混んではなさそう。じゃあシク教寺院は行くべきじゃないですか!

私は信心深い人間です。宗教施設を見てその歴史や伝統に触れると心が洗われるんです。スピリチュアル的なやつでしょうか。

目の前にはグルドワラがある。
じゃあ、行くべきじゃないでしょうか!そもそも私はこの寺院のためにインド人街に来たのです。

だってシク教寺院って、タダ飯食えるんです!

不純な動機。信仰心が全くねぇ!

世界で5番目に信者数が多いシク教。シク教は15世紀ころにインドで生まれました。ヒンズー教にはカースト差別があり、イスラム教では女性への差別があります。シク教は差別的な教義を否定しは他宗教関係なく全ての人を受け入れてます。宗教、年齢、性別、社会的地位など関係なくすべての人が平等であるという考えがあります。そのためムスリムもヒンズー教徒も行けるし私のような無宗教の人も受け入れてくれます。その考えのもとここでは食堂を解放しているのです。

ランガルという制度で誰でも無料で食事ができます。
お腹が空いてもひもじい思いをしないしお金がなくても温かいご飯は食べられる。なんてすばらしいことでしょうか。

「ただ飯食えるぜ」

なんて言っている輩にも与えてくれる心の広さ。感服します。

ってわけで朝からここに来ました。

入場料は無料で誰でも参観できます。寺院の入館はほかの宗教とさほど変わりません。

肌の露出は避けること。
革製品は避けること。
土足厳禁なので靴を脱がなければなりません。
靴は一階のところで預かってもらえます。
また髪を隠さなければなりませんが布を貸してくれます。私は手ぬぐいを持参しました。

以前、この寺院にはきています。
前回バンコクに行った際にここに立ち寄りました。タダ飯食えるぜ!のノリでここに来たんですが私はそのときシク教の考えの感銘を受けました。
排他的な宗教が多い中、多様性を受け入れるシク教。私は感銘を受け前回のバンコク滞在で三日祈りを捧げました。そして今回で4回目の朝食。

飯食いに来てるだけっぽい!

さてご飯です。
朝食はビュッフェスタイル。まるでホテルの朝食会場みたいです。

ここって朝食会場なんでしょ!?じゃあチケット必要なんじゃないの?

それ、いりません。

部屋番号を告げなくちゃいけないんじゃ?

告げる必要ありません。

朝食会場はホテル宿泊者のみですがここの朝食は教徒以外の人も利用できます。

ソーセージないのかな?
あのどろどろのスクランブルエッグはないのかな?

そういったものはここにはありません。ここはリトルインディア。そのためグルドワラの朝食はインド仕様です。

朝食に用意されているのはカレーとカレー、それにカレーと、

カレー。

シク教は菜食主義ですが肉食は禁忌ではなく肉を食べるかどうかは信者に任せてるそうです。
でもほかの宗教のために肉を使わずベジタリアンメニューとなっています。

本日のカレーはダルカレーに芋のカレー、それと大根の漬物。
こちらのカレー、無料朝食と侮るなかれ。美味いんです。
肉使ってないのに旨味がちゃんとある。おそらく大量に作るから旨味が出るのでしょう。肉を使わずにこのおいしさは素晴らしいです。

席は男女で分けられてあり地べたに座って食べます。
ヒンズー教ではカーストが違うと一緒に食事をしませんが、ここではカーストに関係なく食事をします。

シク教ではカースト制度を否定しております。ヒンズー教徒にとってはこの無料朝食が踏み絵なのでしょう。
カーストを否定するため同じ場所で食事をとりますが男女では分けて食事をするようです。これはムスリムへの配慮なのでしょうか。
イスラム教とヒンズー教のいいとこどりって思ってましたがなんとなくイスラム教に偏ってる気がします。

ここのチャイが一番うまい。
前回もおかわりしちゃいましたがチャイがうますぎます。クセが弱めで生姜が強め。理想的な味です。
私はインドに20日間ほど滞在したのですが一日2回はチャイタイムがありました。
同じチャイ屋さんに行ったのは一回だけ。毎回違うチャイ屋に行ってました。その理由は好みのチャイ屋を見つけるため。

一杯18円ほどのチャイ。
生姜が弱い、砂糖が多い、ミルクが強い、茶葉が弱い。
店によって味がぜんぜん違うんです。そのためインド人は好みのチャイ屋があるんだとか。

私の好みのチャイ屋、ここのです。

いやここ宗教施設だし。

2022年にここでチャイを飲みました。ここのが一番だ!でもインド行ったら変わるかも。インドはチャイの本場なのでゼッタイここよりもおいしいチャイがあるはず。そんなわけでランキングを更新すべくインドに行きましたが変わらずここのチャイが一番おいしいです。私の好みはバンコクのチャイ屋さんでした。

チャイ屋じゃないしね!

日本で飲むチャイとは違うんです。
日本のは水飲んでる感じ(それはたぶん味覚障害)。ここのチャイは色々と濃いめの味です。

タイ行ったら一度はここのチャイを飲んでほしい。
でも宗教施設です。信仰心があるならば連日通ってもよいですがないならば何度も通うのはよくないでしょう。私はシク教の考えに感服しました。これ、ほぼ信者じゃないでしょうか?ってわけで日を改めて来てみました。

なんだ、今日のカレーは、前回と同じか。

ゼッタイ信仰心がない人。

ただ飯食えるぜ!って言ってるけど、一応ここではお賽銭的なやつもあるんです。お布施ができるんです。タダ飯も食えるけどちゃんとお金も払えます。お布施をするかどうかはその人次第。

こちらはグルドワラの隣にあるショッピングモール「インディアエンポリウム」です。
がちインド人のショッピングモールです。こちらにはフードコートがありますが私のようなタダ飯食えるぜ!の人は行かない店。いつもお腹いっぱいでここでは食べてません。
今度は昼に来るようにします。朝昼カレーになっちゃいますが。

こいつタダ飯も食べる気だ。

この界隈はインド人がけっこういるようです。ショッピングモールの裏側は市場になってます。こちらはパフラットって市場です。
朝なのでまだ営業していない店が多いです。前回来たときはインド要素がないと思いましたが当時の私はインドのことを知らなかったんです。でもインド行ってインドのことを理解しました。

インドってターバン巻いた人が踊りだすんでしょ?ここ、踊ってる人いないじゃん!って思ってました。でもインド行ってわかりました。

インド人、そこまで突然踊らない。

踊ってるのは映画の中だけなんです。
日本の映画でもそうでしょう。

繁華街にヤクザがいて日本刀振り回したりドンパチしたりするヤツ。外国人がジャパニーズヤクザみたいにいってますがあれって映画の中だけなんです。ヤクザっていないんです。

ん!?

ここはインド人街。
よく見るとインド要素がけっこうあります。この甘いお菓子とかインドっぽいです。砂糖菓子を砂糖に漬けるスタイルのお菓子。バターを油で揚げるのと同じ感じ。
インドでも砂糖漬けケーキみたいなの食べましたが一口でお腹いっぱいのヤツです。体が拒否反応するからいっぱい食べられないヤツ。

花が売っているのもインドっぽい感じです。
冠婚葬祭にはかかせない花。
若干中華っぽい雰囲気もありますがこれもまたインドなのでしょう。こちらはインドの雑貨店でしょうか。

雰囲気はチャイハネ。

本日はタイにあるインド人街を巡りました。
巡ったというかカレー食べただけ。しかも二日間もグルドワラに行きました。

信仰心は少し芽生えたかな?
インド行ったあとのインド人街はなんか新鮮です。
インドでこういうの売ってたなぁとか。
インドだったらもっと安いのになぁとか。

またインドの汚さを見たあとでここに来るとインドって汚いんだなってしみじみ思います。パフラットが衛生的かどうかはわかりませんが少なくともデリーの街よりきれいです。ここなら屋台で食べてもお腹壊さないはずです。

でもここで食べられるのはカレーとカレー、それにカレーとカレーとカレー。あとはカレーとカレーですが。でも美味しいカレーが食べられるはずです。

そんなことよりここはリトルインディア。やっぱりインドらしいところがあるはずです。でも探しても見つからないんです。

GBロード的な店はここにはないのかな?
ソナガチ的な店はここにはないのかな?
やっぱインドって言ったら私娼でしょう。

どんなインド旅行をしてきたか容易に想像できる。クソみたいなインド旅しかしてなさそう。
でもここはバンコク。インドとは違ったそっち系の店があるんです。

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